オフィス床の掃除方法は素材ごとに異なる?ロボットの導入で効率的な掃除を実現!

2023.11.27
業務効率化

自宅と違い、土足で使用するオフィスでは、床の汚れが気になることもあるでしょう。オフィスで従業員が快適に働ける環境を整えるには、清潔さを保つことが重要です。

本記事では、床の素材や汚れの種類に応じて掃除する方法について解説します。さらに、床を掃除する際のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

オフィス床の素材の種類

オフィスの床では、多くの場合、一般家庭とは異なる素材が使われています。そのため、自宅と同じ方法で掃除しても完全にきれいになるとは限りません。床の素材に応じた適切な掃除方法を把握しましょう。

■タイルカーペット

タイルカーペットとは、40~50cm四方にカットされたタイル状のカーペットを敷き詰めたもので、家庭やオフィスでよく使用されています。

オフィス向けのタイルカーペットは、頑丈に固定するために接着剤を使用して床に貼り付けられるのが一般的です。

耐久性やデザイン性に優れているため、多くのオフィスで重宝されています。

■ビニルシートタイプ

ビニルシートタイプの床材は塩化ビニル樹脂素材で作られており、クッション性や遮音性に優れているのが特徴です。

木目調や石目などさまざまなデザインがあります。

耐水性が高く、水拭きすれば変色しにくいものの、傷がつきやすく、そこから内部に水分が入ると汚れやカビの原因になることがあります。

■天然素材タイプ

天然素材タイプの床材は、大理石や木質系などの自然素材で作られています。

大理石は特徴的な模様と光沢感で高級感が演出できます。木質系は木の温かみがあり、リラックス効果を期待できます。

素材特有の凹凸がほこりや汚れを目立ちにくくする一方で、蓄積されると黒ずみに変化しやすい点に注意が必要です。

オフィスの床に発生しやすい汚れの種類と原因

オフィスの床には、発生しやすい汚れがあります。汚れによって適切な掃除方法が異なるため、まずはどのような種類があるかを覚えておきましょう。

■黄ばみ

黄ばみの原因は、床に塗られたワックスです。光の中の紫外線により、最初は透明だったワックス被膜がだんだんと黄色味を帯びていきます。
また、ワックスを再塗布する前の洗浄作業では、汚れや洗剤のアルカリ成分を十分に落としておかないと、ワックス被膜の変色を引き起こす可能性があるため、しっかりと落としましょう。

■黒ずみ

黒ずみは、濡れた床やゴミ、ほこり、劣化したワックスなどが原因で発生します。
また、ヒールマークと呼ばれる汚れも黒ずみに含まれます。
ヒールマークは、床と物の接地面のゴムが摩擦することで生じる線状の汚れのことです。ヒールマークを除去せずワックスを塗ると、ワックスの下にヒールマークが残ります。そのため、ワックスを剥離してからヒールマークを取り除かなければなりません。

専門業者でも簡単には取り除けない状態になるケースもあります。

■油汚れ

油汚れは食べものや飲みものが原因の汚れです。また、足の裏の皮脂汚れが原因となることもあります。

油汚れは放置すると黒ずみに変わり、取り除きにくくなります。

ただし、多くのオフィスは土足で使用されるため、皮脂汚れによる油汚れは心配ないでしょう。

オフィスの床掃除に使用する主なアイテム

オフィスの床掃除には、主に次のアイテムが役立ちます。

  • 掃除機
  • フロアモップ
  • 雑巾・クロス
  • メラミンスポンジ

細かいごみやほこりを除去する際は、掃除機を使うのも効果的です。タイルカーペットの場合は、掃除機をかけた後に粘着クリーナーを使用すると、より細かいごみや汚れを取り除くことができます。

フロアモップだけでは取り除けない汚れがある場合は、中性洗剤を含ませた雑巾やクロスを使用して、重点的に掃除するのがおすすめです。

特に汚れがひどい部分には、汚れを削りながら落とせるメラミンスポンジの活用が効果的です。メラミンスポンジとは、硬いメラニン樹脂を細かく網目状にしたスポンジで、洗剤は必要なく、水を含ませて使用します。
ただし、メラミンスポンジは汚れが落ちすぎるため、色抜けやムラの発生リスクがあり、日常清掃時に使用を制限している企業もあります。

【床の素材別】オフィス床の基本的な掃除方法

素材別に適切な掃除方法をご紹介します。

■タイルカーペット

タイルカーペットの日常の掃除は、掃除機を使用します。ただし、タイルカーペットは繊維が絡まりやすいため、掃除機だけではすべてのゴミや汚れを取り除くのが難しい場合があります。そのため、汚れがひどい場合は業務用の掃除機(アップライト)や業務用のロボット掃除機を使うことで対策が可能です。
シミ取り作業については全面行うのではなく、シミ部分のみ実施します。

  1. 中性洗剤で汚れを落とす
  2. 洗剤が残らないようにすすぎ洗いをする
  3. カーペットを乾燥させる

タイルカーペットはタイル状に加工されているため、一部を取り外して手洗いすることも可能です。気になる汚れがあればその部分だけを取り外し、中性洗剤で手洗いしましょう。

すすぎの際には中性洗剤が残らないようにすることが大切です。手洗いした後は、風通しの良い場所で陰干しし、十分に乾燥させます。

ただし、タイルカーペットの下にOAフロアが敷かれている場合は、水を用いた清掃はできないこともご注意ください。

■ビニルタイプ

ビニルタイプの床の基本的な掃除方法は、次のとおりです。

  1. 掃除機またはフロアワイパーをかける
  2. 拭き掃除をする
  3. 汚れがひどい場合は中性洗剤で二度拭きする

ビニルタイプの床を掃除する際は、まず掃除機やフロアワイパーを使用してごみや汚れを取り除きます。その後、モップや雑巾を使って水拭きを行います。特に汚れがひどい場合は、洗剤を使用して丁寧に掃除しましょう。

ただし、洗剤を選ぶ際には注意が必要です。強いアルカリ性の洗剤を使用すると、ワックスを溶かしてしまう恐れがあります。そのため、ビニルタイプの床の拭き掃除には、中性洗剤を使用しましょう。

■天然素材タイプ

天然素材タイプの床の基本的な掃除方法は、次のとおりです。

  1. フロアワイパーをかける
  2. 掃除機をかける
  3. 拭き掃除をする
  4. 汚れがひどい場合は天然素材専用洗剤を使用して拭き掃除する

天然素材タイプの床を掃除する際は、まずフロアワイパーを使って表面のごみやほこりを取り除きます。その後、掃除機を使って残った細かいごみやほこりを吸い取りましょう。

天然素材の床には凹凸があるため、ブラシ付きの掃除機を使用すると効果的です。溝の目地に沿ってブラシ付きの掃除機を動かすことで、細かいごみやほこりをしっかり吸い取ることができます。

さらに、雑巾で水拭きした後に汚れが気になる部分があれば、専用の洗剤を使用して丁寧に拭き取りましょう。

【床の汚れ別】オフィス床の基本的な掃除方法

適切な掃除方法は床の素材だけでなく、汚れによっても異なります。場合によっては汚れを広げてしまう可能性もあるため、汚れごとの掃除方法を把握しましょう。

■黄ばみ

何度も重ね塗りしたワックスが何層にも重なると、徐々に黄色味を帯びていきます。古いワックスが何層にも重なった場合は、剥離作業が必要です。ワックスをすべて剥がし、再度塗り直すことで輝きが戻ります。

ワックス剥がしは専用の剥離剤を使えば、自力で行えます。ただし、大規模なオフィスなど面積が広くなるほど、時間や労力が必要になるため、専門業者に頼むのも一つの方法です。

また、黄ばみは、オフィス家具に取り付けられた滑り止め用ゴムと床との摩擦が原因で発生することもあります。摩擦で発生した黄ばみは基本的に落とせないため、滑り止め用ゴムと床の間にシリコンシートを敷くなどの対策が有効です。

■黒ずみ

黒ずみは一度発生するとなかなか落とすことができません。
黒ずんだ床の汚れを除去したい場合は、ポリッシャーを使用して、汚れを削りながらワックスの表面全体を均一にします。ポリッシャーは円形のため、床の角や隅には届きません。届かない部分は手作業で擦りましょう。
さらに、洗剤を使って汚れも同時に取り除きます。これにより「ヒールマーク」などの汚れを効果的に除去できます。

■油汚れ

油汚れを掃除する基本的な手順は、次のとおりです。

  1. 中性洗剤を含ませた雑巾で表面の汚れを拭き取る
  2. 別の雑巾で水拭きする
  3. 乾拭きして水分を取り除く

油汚れを落とす際には、台所用の中性洗剤が有効です。汚れが気になる場合は、床を傷つけないよう柔らかいスポンジを使用してみましょう。

油汚れは油自体が透明なので、汚れそのものに気づきにくい側面があります。気づいたときはすでに黒ずみに変化している可能性もあるため、食べ物や飲み物をこぼしたときにはすぐに拭き取るようにしてください。

オフィスの床を掃除する際のポイント

床をきれいな状態に維持し、従業員が快適に働ける環境を整備するためには、掃除のポイントを押さえておくことも重要です。

最後にオフィスの床を掃除する際のポイントを解説します。

■床掃除はこまめにするよう心がける

オフィスの床は、1週間に1度や1カ月に1度のような長いスパンではなく、短いスパンで掃除するようにしましょう。

床に付着した汚れは、気づかぬうちに黒ずみへと変化し、簡単に落とせない状況になる可能性があります。長い間放置せずに短いスパンで掃除することが重要です。

また、油汚れは放置すると内部に浸透し、黒ずみとして目立つようになるケースもあります。黒ずみを予防するためには、こまめな床掃除が必要です。理想は毎日ですが、少なくとも3日に1度は掃除するようにしましょう。

■ワックスをかける

オフィスの床掃除のポイントの一つは、ワックスがけです。床が傷ついてそこから水分が入り込むと、黄ばみや黒ずみに変化する可能性があります。床をきれいな状態で保つには、傷や汚れがつきにくい状態を維持することが重要です。

ワックスがけは、傷や汚れを予防する策として有効です。特にビニルタイプの床は傷や汚れがつきやすいため、定期的にワックスをかけるようにしましょう。

■清掃ロボットの導入を検討する

近年、多くの企業で人手不足が深刻化しています。その影響もあり、オフィスの清掃を請け負うビル管理会社では清掃業務にかかるコストがあがっており、テナントに対する値上げの要求が入るケースが増えております。

また、自社社員での清掃、委託業者での清掃を問わず、人手による清掃には限界があり、特に広いオフィスでは床を常にきれいな状態に維持したくても、十分な清掃をしきれないケースもあるでしょう。

従業員が掃除をすると本来の仕事に支障が出ることもあり、また手作業では完璧に清掃できないケースもあります。

効率的な床掃除を実現するためには、清掃ロボットを導入するのも手段の一つです。当社では、業務用の清掃ロボットをご用意しております。

Whiz i アイリスエディション

Whiz i アイリスエディションは、事前に指定したルートの床を自動で清掃するロボットです。均一な全面清掃に対応しており、人の手では行き届きにくい隅々まできれいにできます。

また、本体には高性能センサーを搭載しており、障害物をスムーズに避けられるほか、人の動作を感知した場合には自動で一時停止するため、安全に使用できます。

当社の清掃ロボットを導入した企業さま のなかには、清掃時間の短縮により年間80万円のコスト削減に成功した例もあります。

〈Whiz i アイリスエディションの詳細はこちら〉
清掃ロボット(業務用ロボット掃除機) Whiz i IRIS EDITION|アイリスオーヤマ
Whiz i(ウィズアイ)アイリスエディションは自律型の法人向けDX清掃ロボットです。掃除ロボットが全面床掃除で細菌やウイルスを徹底除去、確かな性能による吸塵・吸引力で空気中の浮遊菌も...

オフィスの床掃除はロボットを活用するのもおすすめ

オフィスの床には、主にタイルカーペット、ビニル、および天然素材が使われています。適切な掃除方法は、床の素材や汚れの種類によって異なります。

床にできやすい汚れには、黄ばみや黒ずみなどがあります。特に黒ずみとして知られるヒールマークは、簡単に取り除けません。汚れの発生を防止するためには、少なくても3日に一度の掃除を心がけることが大切です。
従業員の掃除に関する業務の負担軽減を考えているのであれば、ロボットを導入するのも一つです。ロボットを使えば従業員が掃除にかける時間を減らし、本来の業務に集中できる環境を作ることができます。