ホテルの清掃委託の相場とは?業者に委託するメリットや費用を抑える方法も紹介

2024.04.09
業務効率化

近年、多くの業界が人手不足に陥っています。特に宿泊業は慢性的な人手不足に課題を抱えていた上に、新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの人材が流出しました。

宿泊業は顧客の利用によって成り立っているため、清潔感を維持することが大切です。しかし、人手不足で清掃業務に十分な人員を配置できず、悩んでいるホテルや担当者も多いのではないでしょうか。

清掃業務の人手不足を解消するには、業者に委託するのも手段の一つです。本記事では、ホテルの清掃業務を業者に委託する際の費用の相場を中心に解説します。

ホテル清掃の種類

まずは、ホテル清掃の種類を確認しておきましょう。ホテル清掃には、主に日常清掃と定期清掃の2種類があります。両者は、作業範囲や頻度などが異なります。

日常清掃

日常清掃とは、日常的に実施する清掃を指します。オフィスやビルでは、毎日または週1回程度の頻度、ホテルでは毎日実施されます。

日常清掃の主な作業範囲は、次のとおりです。

  • 客室(ベッドメイク含む)
  • エントランス
  • 廊下
  • エレベーター
  • トイレ
  • 駐車場 など

作業内容は、掃除機がけや拭き掃除など場所によって異なります。

ホテルの客室は、宿泊客のチェックアウトから次の宿泊客のチェックインまでに清掃を済ませなければなりません。そのため、丁寧かつスピード感ある清掃が求められます。

定期清掃

定期清掃とは、定期的に実施する清掃のことです。日常清掃では行き届かない汚れを落とすことがメインになるため、月に1回または数ヶ月に1回の頻度で実施します。

定期清掃の主な作業範囲は、次のとおりです。

  • エアコン
  • カーペット
  • 吸排気口
  • ガラス(低所・高所)
  • 外壁
  • 貯水槽
  • 害虫駆除
  • 照明 など

定期清掃は、日常清掃と同じ場所でも、作業内容が異なります。

たとえば床の場合、日常清掃では掃除機がけや拭き掃除がメインになりますが、定期清掃ではこれに加えて、床材によってワックスがけやカーペットの場合、定期清掃ではカーペット自体を洗浄する作業も含まれます。

ホテルの清掃業務を委託する際の相場

日常清掃や定期清掃は、業者に委託することも可能です。業者に委託する場合は、事前に費用を確認しておく必要があります。ホテルの清掃を業者に委託する際の費用は、清掃スタッフ一人につき、1時間1,500円~2,000円程度が目安です。

さらに基本料金に含まれていない作業(オプションはゴミ回収や共有部の清掃、リネンの手配など)は、オプション料金として別途かかります。

業者に委託する際には、基本料金に含まれている作業内容を確認しておくことが大切です。

近年は、客室清掃を業者に委託するホテルも増えています。客室清掃の相場は、次のとおりです。

部屋の広さ相場
~20平米約1,500円~5,500円
20~30平米約2,000円~6,500円
30~40平米約3,000円~7,500円
40~50平米約3,500円~9,000円
50~60平米約4,000円~10,000円
60~70平米約4,500円~11,000円

客室清掃の費用は、部屋が広いほど作業の負担も大きいため、高くなるのが一般的です。ただし、費用は客室層や構造などのホテルの状況によって大きく異なるため、一定の相場を算定しにくい側面があります。

業者の公式サイトでも料金が公開していないケースも多く、確認するためには事前に問い合わせる必要があります。

ホテルの清掃業務を業者に委託するメリット

従業員が清掃業務を担当する場合、細かい部分まで行き届かないケースがあります。特に、本来別の業務を担当している従業員が清掃する際には、従業員によって清掃の質に差が出ることもあります。

業者は清掃のプロなので、従業員だけでは行き届かなかった部分まできれいに清掃することが可能です。ここからは、ホテルの清掃業務を業者に委託するメリットを紹介します。

従業員の業務負担を軽減できる

ホテルをはじめとする宿泊業界は、人手不足が深刻です。清掃を担当する従業員を十分に確保できないホテルでは、フロントクラークやベルスタッフなどが清掃を兼任するケースも珍しくありません。

しかし、本来は別の業務を担当する従業員が清掃業務を兼任する場合、従業員一人当たりの業務負担が増えてしまいます。清掃業務を実施するために、長時間労働が発生するケースが出てくるかもしれません。

一方、清掃業務を業者に委託した場合、従業員が本来の業務に集中できる環境を作ることが可能です。従業員一人当たりの業務負担を軽減できるため、働き方改革にもつながります。

教育や研修を実施する必要がない

清掃を担当する従業員を十分に確保できない場合、新たな人材を採用するのも手段の一つです。しかし、近年は求職者が有利な売り手市場のため、人材が集まりにくい状況にあります。

また、新たな人材を採用できても、ホテルで直接雇用する際は教育や研修の実施が必要です。教育や研修には時間やコストがかかり、新しい人材を採用するたびに行う必要があります。

一方で業者に清掃業務を委託する場合、スタッフの教育や研修は業者側で実施するのが一般的です。ホテル側での教育や研修が不要になるため、時間やコストの削減につながるでしょう。

ホテルの清掃業務を委託する業者の選び方

近年は、ホテルの清掃に対応する業者も増えています。業者によって作業範囲や料金などは異なるため、複数社を比較して選ぶことが大切です。

ここからはホテルの清掃業務を委託する業者の選び方を紹介するので、自社で検討する際に役立ててください。

見積書は細かく記載されているか

業者に清掃業務を委託する際には、見積書が提示されます。しかし、見積書の記載内容は法律でルールが定められておらず、業者によってさまざまです。

ホテルの清掃業務を委託する業者を選ぶ際には、見積書に細かい内容まで記載されているかをチェックしましょう。

細かい内容まで記載されていない場合、作業後に追加料金が発生するといったトラブルに発展するリスクがあります。特に「○○一式」のように、作業範囲や料金をまとめて記載しているケースは注意が必要です。

見積書に細かい内容まで記載している業者であれば、ホテルの清掃を安心して任せることが可能です。

スタッフの教育や研修は十分か

ホテルの清掃を委託する業者選びのポイントの一つは、スタッフの教育体制です。多くの業者では、スタッフの教育や研修を実施しています。しかし、教育体制は業者によって異なります。

教育や研修を十分に実施していない業者の場合、質の低いスタッフが派遣され、清掃品質に悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。一定のマナーを身につけていないスタッフが派遣されると、宿泊客や利用客とトラブルに発展するリスクもあります。

スタッフの教育体制を公式サイトで公開している業者もあります。スタッフの質は清掃品質のほか、ホテルのイメージにも影響するため、清掃業者を選ぶ際には教育体制を十分に確認しておくことが大切です。

業者と連携が取りやすいか

清掃業者は、連携の取りやすさを重視して選ぶことも大切です。たとえば清掃報告の連絡頻度はどのくらいか、前日予約が可能かどうか、事前調査や診断を受けられるかどうかなどです。

ホテルと業者のコミュニケーションが不十分な場合、宿泊客や利用客からのクレームにもつながりかねません。顧客に快適に過ごしてもらうためには、要望に応じた清掃を実施する必要があります。

ホテルと業者が連携しやすい状態であれば、宿泊客や利用客からの要望も伝わりやすく、より良い環境を構築できます。

ホテルでは、突発的に清掃が必要になることも出てきます。前日予約に対応してくれる業者なら、安心して清掃を任せられます。

ホテルの清掃業務の委託費用を抑える方法

ホテルの清掃業務を委託する際には、費用がかかります。コスト面に懸念がある場合は、定期的に清掃業者を見直す、清掃ロボットを導入するなどの方法で費用を抑えることが可能です。

定期的に清掃業者を見直す

清掃業者との契約は、定期的に見直すようにしましょう。

最初に委託した業者の清掃に不満がある場合は、別の業者に変えたほうが良いケースがあります。また、リーズナブルな料金で高い清掃品質を提供している業者が見つかるかもしれません。

清掃の委託には費用がかかるため、コストと質が見合っているかどうかは重要なポイントになります。高い清掃品質を維持しつつ、料金がより安い業者を選ぶと、コスト削減につながります。

コスト削減によって純利益が増えると、売上額が変わらなくても利益を増やせるため、給与という形で従業員に還元することも可能になります。

清掃ロボットを導入する

ホテル清掃を業者に委託する際の費用は、作業範囲によって変動します。作業範囲が広ければ、想像以上に費用がかかることがあるかもしれません。

費用を抑えたい、清掃業務の人手不足に悩んでいるといった場合には清掃ロボットの導入がおすすめです。清掃ロボットは客室だけでなく、ロビーをはじめとするさまざまな場所の清掃にも対応しています。

当社の公式サイトでは、清掃ロボットを導入した場合の費用対効果のシミュレーションができます。利用場所と利用環境を入力するだけで結果が表示されるため、こちらのページからぜひシミュレーションしてみてください。

<Whiz i アイリスエディション コストシミュレーションはこちら>
Whiz i IRIS EDITION コストシミュレーション|業務用お掃除ロボット|清掃DX|アイリスオーヤマ
DX清掃ロボット Whiz i(ウィズアイ)アイリスエディションで床清掃を行った場合の費用対効果をWeb上で試算できるコストシミュレーションです。現在の清掃状況と面積などを入力するだけ...

ホテルの清掃に活用できるおすすめの清掃ロボット

当社では、ホテルの清掃に活用できる清掃ロボットを複数取り扱っています。洗浄や磨き、拭き掃除のすべてに対応している清掃ロボットもあるため、自社の課題を解決するためにぜひご検討ください。

Whiz i アイリスエディション

清掃品質の向上と清掃コストの削減を両立できる清掃ロボットです。清掃をWhiz i アイリスエディションに任せることで、最大77%の清掃コストを削減できます。

清掃品質は高く、人による清掃に比べて舞い上がるほこりの量を大幅に減らし、空気中に漂う浮遊菌量を最大約5分の1まで抑えることが可能です。

AIを搭載しているため、床の全面をくまなく清掃できます。ATP検査の結果、屋内の多くの場所で菌量が減少することもわかっています。

また、Whiz i アイリスエディションは多くのホテルで採用されています。

タイマー機能を使えば、たとえばロビーの照明が消えると同時に誰もいないロビーをWhiz i アイリスエディションが隅から隅まできれいにするといったことも可能です。

清掃を担当していた従業員が本来の業務に集中できるため、時間に余裕が生まれます。

搭載しているセンサーにより、人との接触も回避でき安心です。

2024年6月30日までの期間限定でお試しキャンペーンを実施中です。本体の無料貸し出しのほか、利用環境の調査やコンサルティングにも対応しています。

<初めてのロボットお試しキャンペーン Whiz i アイリスエディションへの申し込みはこちら>
初めてのロボットお試しキャンペーン Whiz i アイリスエディション | キャンペーン | ロボティクス事業 | アイリスオーヤマ
自動で床清掃する「DX清掃ロボット Whiz i(ウィズアイ) アイリスエディションは、「清掃コスト削減」「清掃品質を向上」「床の除菌」を一気に実現!今なら最大1週間の無料お試しキャン...

BROIT

BROITは清掃業務における担当者の負担軽減に加え、人手不足に対応するために開発された自律走行型清掃ロボットです。

水拭き清掃は、セラミックタイルやビニル床などの幅広い床材に対応しています。

操作性を重視し、直感的に触れるシンプルな操作画面に仕上げています。取り外し可能なリチウムイオンバッテリーを採用しており、充電が切れた場合は別のバッテリーを入れ替えるだけで連続稼働できます。

ブラシやホッパーなどは取り外しできるため、メンテナンスも容易です。安心してお使いいただけるサポート体制が充実しているので、ぜひこの機会に活用をご検討ください。

<BROITの詳細はこちら>
法人向けDX清掃ロボット(水拭き)BROIT|製品情報 |清掃DX|アイリスオーヤマ
日本基準の清掃品質を念頭に開発されたスクラバーロボット「BROIT ブロイト」は、施設や清掃ニーズに合わせて選べる清掃モードを搭載。操作性、メンテナンス性にも配慮した構造設計で、毎日運...

Scrubber 50 Pro アイリスエディション

Scrubber 50 Pro アイリスエディションは、1台で床の洗浄、磨き、拭き掃除の3つの作業を全自動で実施できる清掃ロボットです。清掃後の汚水は、本体後部のスクイジーで吸引・回収し、5層の汚水フィルターで汚水をろ過した上で再利用します。

本体には3Dカメラや衝突検知センサーなどの各種センサーを搭載しており、高い安全性を確保できます。メンテナンスは毎月2時間程度なので、ほとんど手間がかかりません。

ホテルの場合、深夜帯のような利用客が少ない時間帯に稼働させれば、翌朝までに床をきれいな状態にできます。導入コンサルティングのご相談を受け付けておりますので、ぜひこちらからお問い合わせください。

<導入コンサルティングのご相談はこちら>
【法人様向け】業務用全自動床洗浄ロボット Scrubber 50 Pro | 製品情報 | ロボティクス事業部 | アイリスオーヤマ
省力化清掃・効率化清掃を実現する業務用全自動床洗浄ロボット Scrubber 50 Pro(スクラバー フィフティ プロ)」をご紹介。床洗浄、床磨き、拭き掃除の3つを全自動で行い、人物...

ホテル清掃を業者に委託して働き方改革を実現しよう

近年は少子高齢化による労働人口の減少により、多くの業界が人手不足に陥っています。特に宿泊業の人手不足は深刻で、従業員一人当たりの業務負担が多い傾向にあります。

従業員の業務負担が増えるとモチベーションが低下し、離職するおそれもあるため、ホテル側は定着率を向上させるための施策が必要です。

清掃業務を兼任する従業員の負担を軽減するためには、清掃業務を業者に委託する方法があります。ただし、作業範囲や料金は業者によって異なるため、複数社を比較して選ぶことが大切です。

床の掃除機がけや拭き掃除なら、清掃ロボットを導入する方法もあります。自社のニーズに応じた方法を検討し、従業員の働き方改革を実現しましょう。