全日本軽量級選手権の予選まであと2日です。
戸田以外からも徐々に選手が集まりだしました。
レース前の会場の雰囲気はいつもの戸田と徐々に変わっていきます。
緊張感と、ワクワクした感じと、色々な空気が交じり合ったようです。
言葉では説明しにくいのですが、その雰囲気に飲まれてしまうと、自分がどんどん浮き足立っていくのがわかります。
レース以外のときも、すごくテンションが上がってしまい、本番に集中できなかったり、自分を過大評価や過小評価して、見失ってしまったり。
そして浮き足立っているのがわかるのに、そこから抜け出すのがまた難しい。
ただ、最近はそうなることも減ってきました。
これが「経験」ということなのだと思います。
「レースではやってきたことを出せばいい」
とよく言われますが、やってきたことをいつも通りやるって難しいですよね。
自分のやってきたことを100%出すことが出来たら結果が目標に到達できなかったとしても、次に進むことが出来ます。
ちょうど北京五輪の前は、レース前にあらゆることを考えました。
今までにないくらいの量の練習をして、限界まで毎日体を追い込んで、これで結果が出なかったら、私は救われないと思ってましたし、今思えば、悲愴感すらあったかもしれません。
結果は目標到達にいたらなかったですが、そのときの100%を常に注いできたので、五輪後はとてもスッキリとした気持ちになりました。
そして今はこうして競技を続行し、新たな目標へ向かって一歩を踏み出すことが出来ました。
今回仙台大の学生たちとレースに出場する機会を得ることができたので、ボートを進める技術だけでなく、競技に取り組む「姿勢」も伝えていくことが出来たらいいなと思っています。