快適な職場環境を維持するために必要な「業務用エアコン」。しかし稼働時間や期間が長いことから、電気代の負担は大きいものです。そこで本記事では、業務用エアコンにおける電気代の目安をはじめ、なぜ電気代が高くなってしまうのか、そして効果的な節電方法が何かを解説します。

業務用エアコンの消費電力の表示単位は?
電気代を計算する上で必要なのが「消費電力」です。家庭用エアコンの消費電力は「1畳あたり⚪︎kW」と表示するのに対し、業務用エアコンは「⚪︎馬力で⚪︎kW」と表示します。
この「馬力」とは、業務用エアコンの設置場所の広さや、環境ごとに必要な能力のことを指していて、馬力はエアコンごとに異なります。1馬力あたりの消費電力は約2.8kWで、馬力が大きければ大きいほど、部屋を涼しくしたり温めたりするパワーが強いことを表します。
電気代を求める計算式
電気代は、「消費電力×電力量料金×使用時間」の計算式で求められます。この計算には、「定格消費電力」と「1kWhあたりの電気料金」の数値が必要です。
エアコンのカタログに、冷房・暖房時それぞれの定格消費電力が記載されているので、計算する前に確認してみましょう。また1kWhあたりの電力量料金は、利用している電力会社との契約方法を参照してください。
1時間/1ヵ月の電気代目安
業務用エアコンにおける、1時間・1ヵ月の電気代目安は以下の通りです。
<1時間>
冷房定格2.84kW、電力量料金27.14円の場合、夏場に1時間冷房を使った場合の電気代
2.84×27.14×1=約77円
<1ヵ月>
冷房定格2.84kW、電力量料金27.14円で、業務用エアコンを24時間体制で1ヵ月稼働させた場合の電気代
2.84×27.14×24×30=約55,495円
なお電力量料金の単価が変動するほか、再生可能エネルギー発電促進賦課金や燃料費調整額が発生するため、上記の電気代はあくまで目安です。
業務用エアコンの電気代が増える原因は?
業務用エアコンの電気代は、温度差やエアコンの劣化、メンテナンス不足によるエアコン効率の悪化によって高くなってしまいます。
①外気温と設定温度の差が大きい
外気温と設定温度の差が大きければ大きいほど、その差を埋めようとエアコンが稼働して消費電力が増えます。
なお設定温度の差は、夏場に比べて冬場の方が開きがちです。夏場は外が30度を超えても、室内の設定温度との差は10度程度。しかし冬場は、外気温が零下に達することもあるため、15度以上の温度差が発生する場合も考えられます。
②業務用エアコンの寿命が近づいている
新しいエアコンの場合は、設定温度までは高速運転、以降は低速で運転して温度を維持します。しかしエアコンが劣化してしまうと、設定温度に達するまでに時間が必要です。その結果、高速運転の時間が長くなり電力消費が多くなってしまいます。
また致命的なのが、コンプレッサーの摩耗です。隙間から冷媒ガスが漏れるため、効率良く運転できません。
③メンテナンスが行き届いていない
エアコンのフィルターに汚れやホコリが溜まるのも、エアコンの電気代が高くなる原因です。空気をしっかり吸い込めず流れが悪くなり、冷暖房の効率が低下します。特に長時間稼働することが多い業務用エアコンは、汚れやホコリが溜まりやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。
このほか、熱交換器の汚れもエアコンの効率に関わります。外気との熱交換がうまく行えずに無駄なエネルギーを使ってしまうのが理由です。
業務用エアコンの電気代を節約する方法
業務用エアコンはさまざまな理由で電気代が高くつきますが、少しの工夫で電気代の節約が可能です。ここでは電気代を節約する方法を紹介します。
①エアコンの設定を見直す
エアコンの風量と設定温度、風向といった設定を見直すことが電気代の節約に効果的です。
風量は自動がおすすめ。設定温度になるまでは強風、以降は弱風に自動で切り替わり、室内の環境に合わせて運転します。
設定温度を少し下げることも、節電効果があるでしょう。環境省によると、設定温度を1度調節するだけで、冷房なら約13%、暖房なら約10%の電気代削減が期待できるとしています。
夏場は風向を上に、冬場は下にと、季節ごとに風向を切り替えるのもポイントです。暖かい空気は空間の上に溜まりやすい性質があり、その点を考慮して風向を設定すれば、空気を循環させて室内の温度ムラを少なくできます。
②定期的な掃除やメンテナンスを行う
業務用エアコンは、定期的な掃除やメンテナンスが必要です。2週間に1回を目安にフィルターの掃除を行いましょう。ホコリが多い環境下でエアコンを使用している場合は、掃除の頻度を高くするのが理想です。
またフィルターの掃除以外にも、冷媒チェックや動作確認といったメンテナンスも欠かせません。特に冷媒ガスが不足していると、冷暖房の効率が下がってしまうため、状況に応じて補充が必要です。
③冷房稼働前に部屋の空気を入れ替える
冷房を使う場合、エアコン稼働前に部屋の空気を入れ替えると、室内の熱気が外に放出されて効率良く室内を冷やせます。余分な電力を使わずに済むため、節電につながるでしょう。換気する際は、風上と風下の2箇所窓を開けてみてください。
④日射熱で室内環境を調整する
窓から入り込む日射量を調整することも、エアコンの効率に影響します。夏はブラインドやカーテンなどを上手に活用して、窓からの日射を遮る工夫をしてみましょう。遮熱マークが付いているものであれば、より高い効果が見込めます。逆に冬は、日射を取り入れて室温を上げてみてください。
なお、夏は室外機への日射も考慮することが大切です。室外機周辺の温度が高くなるとエアコン効率が悪くなってしまいます。サンシェードを導入して日射を防ぐほか、室外機周辺に打ち水をして熱交換器を冷やすなどの対策が効果的です。
⑤業務用エアコンを買い替える
業務用エアコンの寿命は13〜15年と言われています。使用している業務用エアコンが旧型の場合、経年劣化や汚れなどが原因で、本来の力を発揮できていないケースも。そこで、新型の省エネモデルのエアコンに買い替えるのも節電対策のひとつです。導入費用こそかかりますが、本体代や設置代を考えても、長い目で見ると費用を抑えられます。
業務用エアコンの電気代節約なら「エナジーセーバー」
本格的に業務用エアコンの電気代を抑えたい、でも従業員の負担は減らしたい! そんなときはアイリスオーヤマの「エナジーセーバー」を導入してみてはいかがでしょうか。エアコンの買い替えは不要で、節電が叶います。
温度の上下変動を減らす仕組み
業務用エアコンは、建物に合うようカスタマイズされているわけではありません。そのため空調の効き方は建物によって異なり、場合によっては冷やし過ぎが起きてしまい、温度ムラが生じる原因にもなります。
エナジーセーバーを導入すれば、設定温度に対するエアコンの過剰な運転を緩和できるため、温度ムラを軽減。室内温度を変えず快適な環境をキープさせながら、省エネが叶います。
使用中の空調機の買い替え不要
業務用エアコンを買い替えるとなると、大きな費用が発生します。しかしエナジーセーバーは、使用中のエアコンに後付けできるので、買い替え費用がかかりません。
店舗やオフィスのエアコンはもちろん、工場や倉庫などのエアコンにも対応。スーパーやドラッグストアなどの店舗、運送会社や物流関連会社の倉庫の冷凍機など、さまざまな場所で導入されています。
保証体制が充実
エナジーセーバーの保証期間は5年で、その間は無償で交換・修理を行います。エアコンの洗浄や定期的な掃除もサポート。エアコン自体が故障した場合も、一部有償にはなる可能性はありますがメンテナンスを行います。
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業務用エアコンの電気代を見直して、コストダウンを図ろう
経費削減を考えるなら、空調設備における節約を考えるのが近道。エアコン本体の劣化はもちろん、使い方やメンテナンスの頻度によっても電気代は大きく変わります。さらにアイリスオーヤマの「エナジーセーバー」の導入も検討するなど、エアコン周りを見直して、経費のコストダウンにつなげましょう。
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