2023年に開催された水銀に関する水俣条約の第5回締約国会議にて、蛍光灯の製造及び輸出入が2027年末までに禁止されることが決定しました。
今後新しい蛍光灯に交換しても、次回交換時には商品が手に入らない可能性があります。そのため、オフィスの照明に蛍光灯を使用している場合、LED照明への交換がおすすめです。
LED照明は蛍光灯に比べて消費電力が少なく、寿命が長いため、電気代やランニングコストの削減が期待できます。
オフィスの照明をすべてLED照明に交換する場合、どのくらいの費用がかかるのか不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。本記事では、オフィスの照明をLED照明に交換する際にかかる費用と相場を解説します。

【オフィス照明】LED照明への交換にかかる費用と相場

照明をLEDに交換するには、LED照明購入費用と交換工事費用がかかります。オフィス内の全照明をLED化すると、高額な費用が発生する可能性があります。LED化にかかる費用を把握し、予算とのバランスを考慮して検討しましょう。
LED照明購入費用
従来、LED照明1台当たりの購入価格は蛍光灯よりも高いのが一般的でした。しかし、近年はスタンダードなタイプのLED照明なら、蛍光灯との価格差がほとんどなくなってきています。
LED照明の価格は、商品のグレードや機能などによって異なります。ここでは当社のLED照明の価格を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
LED照明 | 光束 | 1台当たりの金額 |
---|---|---|
直管LEDランプ ECOHiLUX HE190S (片側給電) | 900lm | ¥ 10,000 (税抜) |
ラインルクス トラフ型 | 2,370lm | ¥21,600(税抜) |
ラインルクス 直付型 非調光 110形 幅230 | 10,000lm | ¥49,800 (税抜) |
ラインルクス 直付下面開放型 非調光 110形 | 5,960lm | ¥ 41,900 (税抜) |
ラインルクス Cチャン回避型 非調光 40形 | 4,850lm | ¥ 35,000 (税抜) |
ラインルクス 笠付型 非調光 40形 | 6,760lm | ¥ 29,400 (税抜) |
ベースライト 直付型 人感・照度センサー付 40形 幅150 |
– | ¥27,650(税抜) |
LXスクエア照明直付型 470 PWM調光 | 4,700lm | ¥43,100 (税抜) |
埋込ベース照明SQシリーズ 350 LiCONEX調光調色 | 4,300lm | ¥66,600(税抜) |
当社では、さまざまなタイプのLEDを取り揃えております。照明器具の種類や用途別のラインナップは、こちらのページからご覧いただけます。
〈当社のLED照明ラインナップはこちら〉

交換工事費用
オフィスをLED化する際には、照明の交換工事が必要です。交換工事の費用は、次のような要素によって変動します。
- 工事の範囲
- LED照明のワット数
- 照明器具の種類
- 業者 など
照明を交換する場所が多いほど、交換工事の費用が高くなります。
業者によって工事費用が異なるため、複数社から見積りをとり、予算とのバランスを十分に検討しましょう。
LED照明への交換による費用面でのメリット

オフィスをLED化する場合、商品購入費用のほか、交換工事費用がかかります。工事範囲が広い場合、予算をオーバーすることがあるかもしれません。
しかし、オフィスのLED化には、費用面をカバーできるメリットがあります。
照明をLEDに交換するメリットの一つは、電気代を削減できることです。LED照明は十分な明るさを維持しつつ、消費電力が少ないため、蛍光灯よりも電気代を抑えることが可能です。
実際にLED照明と蛍光灯では、電気代がどのくらい違うのかを当社の「消費電力・コスト削減かんたんシミュレーション」をもとに見ていきましょう。
シミュレーションの条件は、次のとおりです。
- 1日当たりの点灯時間:10時間
- 年間点灯日数:250日(※年間休日115日)
- 蛍光灯:Hf蛍光灯シリーズ(2,200lm・8lm/W)
- 直管LEDランプ(直管LEDランプ 高効率 HE180S 40形)
照明数が100個の場合の年間電気代は、蛍光灯が22万4,000円、直管LEDランプが80,080円です。蛍光灯と直管LEDランプの年間電気代は、照明数が多いほど差が大きくなります。
照明をLED照明に交換する二つ目のメリットは、電球の交換回数が減ることです。蛍光灯の寿命は、6,000~12,000時間程度とされています。1日8時間使用する場合、2~4年程度で寿命を迎えます。
一方のLED照明の寿命は長く、40,000時間程度です。1日8時間使用する場合、8~10年程度と長期間使用できます。
照明をLED化するには初期費用がかかりますが、ランニングコストを削減できるため、長期的に考えるとプラスになるでしょう。
LED照明への交換で工事が必要なケース

オフィスのLED化には、工事が必要なケースと不要なケースがあります。工事が必要なケースを詳しく見ていきましょう。
既存の蛍光灯器具に安定器が付いている場合
蛍光灯器具に安定器が付いている場合は、バイパス工事が必要です。バイパス工事とは、LED照明に適した電気配線にするための工事です。
バイパス工事をせずにLED照明を設置すると、安定器に電流が流れます。結果、安定器が劣化し、大変危険です。
LED照明への交換で工事が不要なケース

天井に引掛シーリングやダクトレールがすでに取り付けられている場合は、工事が不要です。
引掛シーリングは天井照明向けの配線器具です。通常、照明を使用するには、電源に接続して電気を供給する必要があります。しかし、引掛シーリングを使用すると、照明を引っかけるだけで電気を供給するため、LED化による別途工事は不要です。
ダクトレールとは、レール上に複数の照明器具を取り付けられる部品です。照明の種類に関わらず、本体をダクトレールに差し込むだけで取り付けられます。
また、グロー式の蛍光灯を使用している場合やバイパス工事が不要な商品を選ぶ場合も、工事が不要です。
LED照明への交換費用を抑えるポイント

オフィスをLED化する際は工事費用が高額になる可能性もあります。しかし、LED照明への交換費用は、工夫次第で抑えられます。ポイントを詳しく解説します。
既設の照明器具を活用する
蛍光灯からLEDに切り替える際には、すべての部品の交換が必要になるわけではありません。既存の反射笠や照明器具を活かすと、光源部分のみの交換となるため、商品購入費用を抑えられます。
また、既設の反射笠や照明器具を残す場合、天井設備工事が不要です。工事範囲を最小限に抑えられるため、工事費用の削減にもつながります。
LED照明への交換費用を抑えたい場合は、当社のLED交換キットをご検討ください。
LED交換キットは、光源部分のみを交換してLED化できるサービスです。直管型ソケットレスタイプやグリッド照明タイプなど、さまざまな形状の照明に対応しています。一貫したプロセスでLED化を実現できるので、ぜひ一度当社にご相談ください。
〈LED交換キットに関するお問い合わせはこちら〉

補助金制度を利用する
LED照明への交換費用を抑えるには、国や地方自治体が設けている補助金・助成金制度を利用するのも手段の一つです。
LED照明を導入する際に利用できる、補助金・助成金制度の一例を紹介します。
- 商店街施設省エネ化緊急支援事業街路灯LED化及び再生可能エネルギー活用推進事業(東京都)
- 富山県中小企業トランスフォーメーション補助金(富山県)
- たつの市中小企業等省エネ設備導入臨時経済対策事業補助(愛知県)
- 鳥取市再エネ・省エネ設備導入補助金(鳥取県)
- 山口市省エネ機器等導入応援補助金(山口県)
- 四国中央市省エネルギー設備等導入事業費補助金(愛媛県)
- いしがき物価高騰対策支援補助金(沖縄県) など
補助金・助成金制度を利用するためには、各制度が示す要件を満たすことを確認した上で、手続きが必要です。
要件や手続き方法などの詳細は、各補助金・助成金制度の公式サイトでご確認ください。なお、上記で紹介した制度は、すべて当社のLED照明も対象になります。
補助金・助成金に関しては、当社Webサイトでも紹介しておりますのでぜひ参考にしてください。
〈補助金・助成金に関するお問い合わせはこちら〉

LED照明のレンタルを利用する
オフィスをLED化する際は、費用が高額になる可能性があります。まとまった予算を用意できないときには、購入ではなく、レンタルを利用するのも手段の一つです。LED照明をレンタルする場合、初期費用をかけずにコスト削減を実現できます。
当社では、LED照明のレンタルサービスを提供しています。レンタル費用は、電気代の削減額から毎月一定額を支払う仕組みです。省エネ性能が高いLED照明を設置すれば、大幅な節電につながります。
オフィスのLED化は、できるだけ早めに決断しましょう。たとえば約1,501坪のオフィスの場合、3ヶ月導入が遅れるだけで削減できるコストに約10万円の差が生じます。レンタル契約期間は、5年・6年・7年のいずれかをお選びいただけます。
〈LEDレンタルの詳細はこちら〉

LED照明への交換工事の流れ

オフィスの照明をLEDに交換する際には、工事の流れを把握しておくことも大切です。LED照明への交換工事の基本的な流れは、次のとおりです。
- 既存蛍光灯を撤去する
- 安定器との配線を切断する
- 必要な線を繋ぐ
- LED照明を取り付ける
まずは、既存の蛍光灯を撤去します。LED照明の場合、蛍光灯の安定器は不要なので撤去します。その後、余分な電流が流れないよう、安定器に接続された配線を切断する作業が必要です。
新たに設置するLED照明に適切な配線を行い、照明器具とカバーを取り付けて工事は終了です。取り付け箇所が少ない場合は、1日で工事が終了するケースが多い傾向にあります。
オフィス照明のLED交換工事業者の選び方

LED照明への交換工事は業者に依頼する必要があります。同じ作業内容でも、業者によってサービス内容や費用などが異なります。万が一のトラブルにつながらないよう、業者は慎重に選びましょう。
電気工事士の資格を持っている
電気工事士は、電気を安全かつ快適に使用するための工事や管理を担当する技術者です。
蛍光灯からLED照明に交換する際に必要な安定器の撤去やバイパス工事は、電気工事士の有資格者のみが実施できます。
無資格者による工事は、電気工事法違反となり、3万円以下の罰金または3ヶ月以下の懲役が科せられます。また、無資格者による工事では、感電や火災などのリスクもあるので注意が必要です。
オフィスを安全にLED化するためにも、電気工事士の資格保有者が在籍している業者を選ぶようにしましょう。
豊富な実績がある
オフィスの照明をLED照明に交換する際には、実績が豊富な業者を選ぶことが大切です。交換工事の実績が少ない業者の場合、イレギュラーな条件に対応できない可能性もあります。
一方で交換工事の実績が豊富な業者なら、さまざまなパターンを経験してノウハウを蓄積しているため、安心して任せることが可能です。
交換工事の実績は、公式サイトで確認したり、見積り依頼時に担当者に直接確認したりしましょう。
サポート体制が充実している
LED化の工事を依頼する業者を選ぶときには、サポート体制も確認しましょう。たとえばサポートが不十分な業者の場合、工事中や工事後にトラブルにきちんと対応してもらえない可能性があります。
一方でサポートが手厚い業者なら、万が一トラブルが発生しても、きちんと対応してもらえるでしょう。
工事後も定期的にメンテナンスを実施してくれる業者なら、安心して任せられます。
見積もり内容が明確でわかりやすい
業者を選ぶ際には、見積りの内容をきちんと確認しましょう。記載内容が不明瞭な場合、工事後に追加料金を請求される可能性があります。
たとえば、「○○一式」のような名目で記載されている場合、どこまでの作業を示しているのか不明瞭です。
業者に提示された見積りには、どの作業にどのくらいの費用がかかるか、わかりやすく記載されているかを確認することが大切です。
オフィスのLED化の費用を抑えるにはLED節電パックがおすすめ

蛍光灯からLED照明に交換する場合、商品購入費用と交換工事費用がかかるため、費用が高額になりがちです。
LED化の費用を抑えるには、商品購入費用と交換工事費用がセットになったパックサービスの利用を検討しましょう。
当社では、商品購入費用と交換工事費用がセットになったお得なプランを提供しています。プランは、ネット完結スピードプランとLED交換スタンダードプランの2種類をご用意しております。
ネット完結スピードプランなら、お問い合わせからLED化まで約3週間で完了できるため、お得かつ短期間でLED化を実現させたい場合におすすめです。無料お見積りやご相談も承っておりますので、ぜひ一度お問い合わせください。
〈LED節電パックの詳細はこちら〉
