デジタルサイネージの費用はどれくらい?導入・運用コストを抑える方法と選び方

更新日:2025年10月08日
コラム

デジタルサイネージは、店舗やオフィスの情報発信を効率化する便利なツールですが、「いくらかかるのか」「維持費は高いのか」といった費用面の不安から導入をためらう企業も少なくありません。本記事では、導入時に必要な費用の目安から、運用にかかるランニングコスト、費用を抑える方法や、目的に合ったものの選び方を解説します。

 

デジタルサイネージの導入にかかる費用

デジタルサイネージにかかる費用を確認する社員

 

デジタルサイネージの導入には、ディスプレイ本体だけではなく、コンテンツ制作費や再生機器、管理システム、設置工事などさまざまな費用がかかります。まずは費用項目とその目安について詳しく解説します。

本体(ディスプレイ・筐体)の費用

デジタルサイネージの本体価格は、用途や設置場所によって変動します。屋内用と屋外用があり、屋外用は防水・防塵機能を備えている分、価格が高めです。さらに、スタンドアロン型やネットワーク型、タッチパネル型などタイプの違いでも費用は異なります。スタンドやケースなどの筐体を別途用意する場合もあります。

種類 用途 費用目安(税抜)
屋内用ディスプレイ 店舗内・オフィス 約10~40万円
屋外用ディスプレイ 屋外広告など 約50~300万円
タッチパネル型 案内・操作 約45~150万円
スタンド 自立設置 約2~20万円

コンテンツ制作の費用

デジタルサイネージで表示するコンテンツ制作費は、静止画か動画かによって大きく変わります。静止画とテキストを組み合わせたスライドショーであれば、比較的シンプルな構成のため、制作費は2〜3万円程度に抑えられることが一般的です。 一方で、2〜3分程度のプロモーション動画を外注する場合は、撮影や編集、ナレーションなどの工程が加わるため、10万円以上の費用がかかるケースが多くなります。

もちろん、制作内容の複雑さや依頼先のスキル・実績によって、費用には幅があります。

CMS(コンテンツ管理システム)の費用

CMSは、デジタルサイネージのコンテンツを一括で管理・配信するシステムです。主に月額課金型のクラウドサービスが一般的で、1端末あたり月額2,000円〜1万円ほどが相場です。スケジュール管理や複数端末への同時配信が可能なため、運用の手間を減らせます。更新頻度が高い企業や多拠点展開している企業には特に有効です。

再生機器(STB・スティックPC・USB)の費用

ディスプレイに映像を映すには、STB(セットトップボックス)、スティックPC(映像再生用の簡易PC)、USBなどの再生機器が必要になります。

再生機器の種類 費用相場
STB 約1~25万円
スティックPC 約2万円
USBメモリ 約500~3,000円

設置・工事にかかる費用

デジタルサイネージの設置費用は、設置方法や設置場所によって変動します。スタンド型は工事不要なケースが多く、初期費用を抑えやすいのが特徴です。一方、天吊りや壁掛けタイプの場合は、金具の設置工事が必要になり、10〜15万円程度の追加コストがかかります。さらに、店舗やオフィスの内装状況によっても工事内容は異なるため、導入前に現地調査と見積もりを行うのが理想です。

 

デジタルサイネージ導入後にかかるランニングコスト

デジタルサイネージのランニングコストを計算する社員

デジタルサイネージは導入して終わりではなく、運用を継続するためにはさまざまなランニングコストが発生します。ここでは、それぞれの費用の目安や特徴について解説します。

電気代

デジタルサイネージの電気代は、ディスプレイのサイズや運用時間によって変わります。例えば、50インチのディスプレイを1日8時間、30日稼働させた場合、月額はおよそ1,000〜2,000円程度。設置台数が増えるほどコストも比例して上がるため、必要な台数を見極めることが重要です。

コンテンツ更新費用

常に鮮度の高い情報を届けるためには、定期的なコンテンツ更新が欠かせません。社内で画像スライドを作成すればコストは抑えられますが、外注制作の場合は別途費用がかかります。

保守・メンテナンス費用

ハードウェアの故障やトラブルに備えるための保守・メンテナンス契約もランニングコストに含まれます。相場は月額3,000円〜1万円程度で、定期点検付きのプランが一般的です。緊急時の対応では追加費用が発生する場合もあります。導入時に保守契約込みのパッケージを選んでおくと安心です。

ネットワーク通信費

クラウド型のデジタルサイネージでは、インターネット接続が前提となるため通信費がかかります。光回線の基本料は月額4,000〜6,000円が相場です。LANケーブルの敷設が難しい場合は、法人向けのモバイルWi-FiやSIMカードを使った接続も可能で、月額2,000円〜1万円ほどになります。一方、オフライン型(スタンドアロン)のデジタルサイネージであれば、通信費は不要ですが、コンテンツ更新の手間とのバランスを考慮する必要があります。

 

サーバ使用料

ネットワーク型デジタルサイネージを導入する際には、コンテンツを保存・配信するサーバ使用料がかかります。費用はサーバの種類や容量によって異なりますが、相場は月額5,000円以上です。

 

 

デジタルサイネージの選び方

自社に必要なデジタルサイネージを比較検討する社員

 

デジタルサイネージを効果的に活用するには、単に価格やスペックだけで選ぶのではなく、自社の目的や設置環境に合った機器や外注先を見極めることが欠かせません。選定を誤ると、十分な効果が得られないだけではなく、無駄なコストがかかる可能性もあります。ここでは、導入に失敗しないための基本的な選び方を解説します。

設置場所と用途に合ったタイプを選ぶ

デジタルサイネージは、設置する場所や利用目的によって最適なタイプが異なります。屋外での広告利用なら、防水性と高輝度を備えた屋外型が適していて、受付案内や社内掲示には屋内型がおすすめです。タッチ操作が必要な場合はインタラクティブ型を検討しましょう。

 

選定時には、視認性・操作性・設置スペースを総合的に考慮し、自社の導入目的に最適なスペックを選ぶことが、コスト効率の面でも重要です。

サポート体制や信頼性の高い外注先を選ぶ

導入後のトラブルや保守対応を考えると、サポート体制が整った外注先を選ぶことが欠かせません。実績や業績が安定している業者であることはもちろん、導入後の運用・保守まで一括対応してくれるかを確認しましょう。

 

事前相談や見積もり時の対応が丁寧で、ITリテラシーに応じた説明をしてくれるかも見るべきポイント。特に自社内にノウハウがない場合は、アフターサポート込みの業者を選ぶと安心です。

 

デジタルサイネージ導入の費用を抑える方法

コストを抑える方法を模索する社員

 

デジタルサイネージの導入は効果的な情報発信手段ですが、初期費用や運用コストが課題になるケースも少なくありません。ここでは、無理なく導入を実現するために費用を抑える方法を解説します。

補助金制度を活用する

デジタルサイネージは、IT関連設備として「IT導入補助金」や「事業再構築補助金」などの対象となる場合があります。これらの制度を活用すれば、導入費用の2/3〜1/2程度が補助される可能性があり、コスト負担を大幅に軽減できます。

 

補助金を利用する際は、申請条件や対象経費、スケジュールを事前に確認し、対応実績のある導入業者と連携することが成功のポイントです。

リース契約を活用する

デジタルサイネージは、リース契約で導入することで初期費用を大幅に抑えられます。機材や設置費用を月額払いに分散できるため、資金繰りに余裕を持たせたい企業に適しています。また、レンタル契約なら最新機種を利用でき、保管コストの削減にもつながるため、短期イベントやトライアル導入にも活用可能です。

 

自社でコンテンツを作成する

費用を抑える方法として、自社でPowerPointなどを活用しコンテンツを制作する方法があります。制作費を節約できる一方で、見た目のクオリティや訴求力が低下してしまっては本末転倒です。自社にデザインや編集スキルがあるかを見極め、可能な範囲での内製を検討しましょう。

コストと使いやすさでデジタルサイネージを選ぶならアイリスオーヤマの電子黒板

電子ホワイトボード

 

コストと使いやすさを重視してデジタルサイネージを選ぶなら、アイリスオーヤマの電子黒板も有力な選択肢です。Android OSを搭載したオールインワンモデルで、ディスプレイ・カメラ・マイク・スピーカーを一体化。Google Workspaceや各種アプリと連携でき、資料共有もスムーズに行えます。

 

PCなしでも単体で活用できるため、導入の手間も最小限。広告や受付案内などタイムリーな情報共有にも適していて、導入コストを抑えながら業務効率を高めたい企業におすすめです。


▼オフィス向け電子ホワイトボード
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デジタルサイネージにかかる費用を把握して、自社に最適なものを選ぼう

自社に必要なデジタルサイネージの費用を確認する社員

 

デジタルサイネージの導入には、本体や工事費だけではなく、CMS(コンテンツ管理システム)の利用料や電気代といった運用コストも発生します。費用の内訳を正しく把握し、自社の目的や予算に合った製品・プランを選ぶことが導入を成功させるポイントです。

さらに、国や自治体が提供する補助金制度や、初期費用を抑えられるリース契約の活用も視野に入れることで、より負担の少ない導入が可能になります。

目的に合ったサイネージを、無理なく、効果的に導入するためには、費用と運用のバランスを見極めながら、最適な選択肢を探してみてはいかがでしょうか。

 

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