空調設備とは?エアコンとの違いや省エネ・除菌までアプローチできる設備を紹介

コラム

空調設備とは、温度や湿度、気流などの空気の調和を行う設備のこと。オフィスで人が快適に過ごし、商品や機器などを維持・管理するために必要不可欠な設備です。本記事では、空調設備の意味やエアコン・換気設備との違い、種類、空調設備の課題などについて解説します。あわせて省エネ・除菌にまでアプローチできる設備も紹介します。

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◆この資料でわかること
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空調設備とは

空調設備とは空間内部を調和する設備のことです。まずは空調設備の意味やエアコン・換気設備との違いを見ていきましょう。

空気調和を行う設備のこと

空調設備とは、空間に合わせて空気を調和する設備のことです。建築物衛生法における空気調和設備とは、外から取り入れた空気をフィルターなどで浄化(清浄)し、温度・湿度・気流(流量)を調節して供給・排出する設備を指します。空調設備を使用することで人が快適に過ごせて、商品や機器の維持・管理が可能になります。

エアコン・換気設備との違い

エアコン・換気設備と空調設備との違いは機能にあります。エアコンは温度や湿度の調整を行う設備で、室内の空気の熱を除去して室内を冷やします。換気設備は室内の汚れた空気を外に排出し、新鮮な空気に入れ替える設備です。

空気の清潔さ・温度・湿度・気流の4つを調整できる空調設備とは機能面で異なります。

空調設備の種類

空調設備には保健用空調と産業用空調があります。どちらも空気を調節する役割は同じですが、対象とするものが異なります。空調設備の種類を解説します。

人が快適に過ごすことを目的とした「保健用空調」

保健用空調とは、オフィスビル・商業施設・ホテル・病院・学校などの建物の空調のことです。建物の中で働いたり、生活したりしている人が健康・快適でいられるよう維持するのが目的で設置されます。

動植物の育成・物品の品質維持・管理を目的とした「産業用空調」

産業用空調とは、工場・貯蔵庫の物品、農園施設の動植物の生育環境、データセンターの機械の機能などの維持・管理をするものです。そこで働く人の労働環境を維持することも目的に含まれます。年間を通して同じ温度を保っているのが保健空調と異なる点です。

空調設備システムの種類

空調設備システムは、大きく分けて2種類あります。使い方によってパッケージ方式とセントラル空調方式に分けられます。

部屋ごとに設置できる「パッケージ方式」

空調が必要な階や部屋ごとに設置される方式で、「個別空調方式」とも呼ばれます。冷風や温風を作る熱源機器と空調機が接続または一体化されている小型の空調システムです。個別で温度調整ができるため、使用する時間・温度が階や部屋ごとに変えられます。

テナントビルなどの中小規模の建物に適しています。

建物内を一元管理できる「セントラル空調方式」

熱源機器(冷凍機・ボイラーなど)や空気調和機を中央機械室または管理室に設置して、必要な部屋へ空気を搬送する方式です。熱源機・空調機・熱搬送機器などで構成されています。

セントラル空調方式には、建物内のすべて部屋の温度・湿度を同じように制御する「定風量単一ダクト方式」と、部屋ごとの風量を変えられる「変風量単一ダクト方式」の2種類の送風方法があります。

空調設備の課題

快適な空間に調整してくれる空調設備にもさまざまな課題があります。特にコストは、企業にとって大きな悩みでしょう。空調設備を設置する上で考えられる課題を紹介します。

 

 

①空調コストがかかる

空調設備を使用すると消費電力が高くなり、空調コストがかかります。消費電力のうち空調設備が占める割合は高い傾向にあります。季節別の空調設備が占める消費電力の割合は以下のとおりです。

  空調設備が占める消費電力の割合:夏季の点灯帯(17時頃)
空調設備が占める消費電力の割合:冬季の点灯帯(1日)
オフィスビル 48.6% 33.5%
卸・⼩売店 26.2% 22.2%
⾷品スーパー 24.3% 10.7%
医療機関 34.7% 34.9%

消費電力が高いと電気代も高くなります。近年、電気代が高騰したことで、空調コストを削減したいと考える企業はより多くなっているのが現状です。


 
参考:
経済産業省「夏季の省エネ・節電メニュー」
経済産業省「冬季の省エネ・節電メニュー」


 
②定期的なメンテナンスが必要

空調設備の不具合や故障を防ぎ、長く使用するには定期的なメンテナンスが必要です。空調設備を長く使用していると、経年劣化により部品の摩耗・破損などが発生する可能性が高まります。また、不具合や故障が起きていなくても性能が低下したり、カビの発生につながったりすることも。
 
建物環境衛生管理基準では、病原体によって空間内の空気が汚染されないよう、冷却塔・冷却水・加湿装置は月1回の点検、年1回の清掃をすることを定められています。室内を適切な環境にするためにも、空調設備を定期的にメンテナンスする必要があります。
 
参考:厚生労働省「建築物環境衛生管理基準について」
 

③耐用年数がある

空調設備には、正常に稼働する期間の目安として耐用年数が設定されています。耐用年数は3種類あります。
 
<耐用年数の種類>
法的耐用年数:減価償却費などの会計処理のために法律で定められている価値の年数
経済的耐用年数:使用する上で必要な修理などの費用がかかる年数
物理的耐用年数:経年劣化により空調設備が機能を低下する年数
 
経済的・物理的耐用年数を経過すると空調設備の修理や買い替えが必要になってきます。
 

④除菌率が低い

一般的な全館空調設備では、空気中のウイルスや菌の10~30%しか除去できません。新型コロナウイルス感染症が「5類」に移行した後も、室内のウイルスや菌を除去し、適切な環境にしたいと考える企業が増えています。
 
室内外問わず、空気には見えない汚れが漂っているため、多くの人が集まるオフィスやお店では清潔で過ごしやすい環境を整えることを目指しましょう。


省エネ・除菌までアプローチできるアイリスオーヤマの空調設備
 

前述した空調設備の課題を解決するための手段として省エネ・除菌にアプローチできる設備を紹介します。今ある空調機器に取り付けるだけで、全体の空調コストを削減できます。
 

今ある空調機器のまま省エネを実現「エナジーセーバー」

現在使っている空調機器で省エネ化したいなら各社の空調機に対応可能な「エナジーセーバー」がおすすめです。設置するだけで空調にかかる電力を最大40%も削減できます。
 
パッケージエアコンに取り付ければ、設定温度に対する温度の上下変動を減らし、温度ムラを少なくするため、室内温度を変えずに消費電力を抑制。AIが空調設備に負担をかけずに過剰な冷暖房を抑えてくれます。
 
〈エナジーセーバーの詳細はこちら〉
https://www.irisohyama.co.jp/b2b/air/products/energy-saver/
 

取り付けるだけで空間を丸ごと除菌「プラズマガード」

「プラズマガード」は空調ダクトに取り付けて、空気や机・椅子などの物の表面まで除菌できる設備です。エアハン、全熱交換器(ロスナイ)、ダクトエアコン等など、さまざまな設備で利用できます感染症対策が継続しているなか、除菌対策で業務にかかる時間を割かれている企業も多いのではないでしょうか。
 
「プラズマガード」なら、独自の技術でイオン空気中に分散させ、空気中や床などの表面に堆積している菌やウイルスにアプローチできます。また、「プラズマガード」にはカビの発生を抑制する効果もあり、梅雨時期や高温多湿な場所のカビ対策にも効果的です。
 
〈プラズマガードの詳細はこちら〉
https://www.irisohyama.co.jp/b2b/air/products/plasmaguard/

 
必要な空調設備を設置して効率的に環境を整えよう

空調設備は、人や物品に適した空間に調整してくれる重要な設備です。空間の規模に合わせて設備やシステムの種類を選択することで、快適な空間を実現できます。あわせて空調設備の課題を解決するための手段も講じるのがおすすめ。オフィスや小売店など、空間に合わせて必要な空間設備を導入しましょう。
 
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