【2024年】空調を省エネ化する7つの具体策!買い替え不要で省エネできる設備も紹介

コラム

空調の省エネ化は、コスト削減や環境負荷軽減だけではなく、国内エネルギーの安定供給にもつながる重要な取り組みです。2022年に急騰した電気代は、今後も変動が予想されるため、省エネの必要性がさらに高まっています。本記事では、空調を省エネ化する必要性や具体策、空調を買い替えずに省エネ化できる空調設備を紹介します。

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空調を省エネ化する必要性

まずは空調を省エネ化する必要性について見ていきましょう。空調の省エネ化はコスト削減の他、地球環境や国内のエネルギー安定供給にもつながります。

コストを削減できる

 

コストの削減

 

 

 

空調を省エネ化することで、運用コストを大幅に削減できます。2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻により、電力供給に必要な石油や天然ガスといったエネルギー価格が急騰し、それに伴い電気代も急激に上昇しました。

加えて、イスラエルとパレスチナ情勢の悪化や海上輸送の重要拠点での紛争や災害による物流不安など、エネルギー情勢の不確実性は依然として高いままです。そのため、今後も電気代がさらに上昇する可能性があります。

多くの業種で、空調は全体の消費電力の中でも大きな割合を占めています。特に卸売・小売業、飲食店、食品スーパーなどの事業所では、空調のエネルギー消費が高い傾向にあり、それぞれの消費電力の目安は次のとおりです。

 

<空調が占める消費電力の割合:夏季の点灯帯(17時頃)>

    • 卸・⼩売店:2%
    • ⾷品スーパー:3%
    • オフィスビル:48.6%
    • 医療機関:34.7%

 

<空調が占める消費電力の割合:冬季の点灯帯(1日)>

    • 卸・⼩売店:2%
    • ⾷品スーパー:7%
    • オフィスビル:33.5%
    • 医療機関:34.9%

 

空調の消費電力を抑えれば、電気代の削減に大きくインパクトするといえるでしょう。

参考:経済産業省「夏季の省エネ・節電メニュー」

参考:経済産業省「冬季の省エネ・節電メニュー」

温室効果ガスの排出を削減できる

 

温室効果ガスの削減

 

空調を省エネ化すると、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出を抑えられます。温室効果ガスは、電気を作る過程と使用する過程の両方で発生。省エネを実現して電気の使用量を抑えると、使用する電力が減るだけではなく、発電量の削減にもつながります。その結果、温室効果ガスの排出量全体を減らす効果が期待できます。

国内エネルギーの安定供給にもつながる

 

エネルギーの安定供給のイメージ

 

日本は国内で産出できるエネルギー資源が限られていて、その大部分を海外からの輸入に依存しています。国際的なエネルギー価格が高騰する中で、エネルギー自給率の向上がますます重要に。

空調の省エネ化により無駄なエネルギー使用を抑えることで、限られた資源を効率的に活用できるようになります。国内のエネルギー供給の安定にもつながるでしょう。

 

空調を省エネ化する7つの具体策

 

空調を省エネ化するには、空調の温度設定やフィルターの清掃、稼働時間の見直しなど、さまざまな施策を講じるのが有効です。ここでは空調を省エネ化する具体策を7つ解説します。

1.設定温度の最適化をする

 

空調の管理をする人

 

空調の設定温度を適切に管理することは、省エネの基本です。環境省が提唱するクールビズ・ウォームビズでは、次の温度が推奨されています。

 

 

    • 冷房時の室温は28℃に設定
    • 暖房時の室温は20℃に設定

これらの温度は、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」や「労働安全衛生法|事務所衛生基準規則」に基づき設定されています。その目的は、人が快適に過ごせる環境を保ちながら、省エネを実現することです。

 

ただし、空調の設定温度が適切であっても、空調設備の性能や部屋の広さなどの要因で実際の室温が異なる場合があります。また、エアコンの設定温度を1℃調整するだけで、冷房時は約13%、暖房時は約10%の消費電力の削減が期待できます。

 

2.フィルターの清掃を定期的にする

 

フィルターを清掃する人

 

空調のフィルターを定期的に清掃すると、効率的な運転を維持できます。フィルターが汚れると、空気中の汚れを除去する能力が低下。熱交換器を通る風量が減少するため、空調の効率が低下します。この効率低下を補おうと空調の稼働量が増えることで、電気代が上昇してしまいます。

環境省は2週間に1回の頻度でフィルターを清掃することを推奨していて、この習慣を守ることで冷房時は約4%、暖房時は約6%の省エネが可能とされています。また、室内機と室外機に設置されている熱交換器の清掃も重要に。清掃は約3〜5年を目安に行うと良いですが、専門的な知識と技術が必要なため、専門業者に依頼するのがおすすめです。

 

3.外気導入量を減らす

 

屋外にある室外機

 

外気導入量を減らすことで、空調の消費電力を削減できます。外気導入量とは、室内の空気を清浄するために換気目的で取り込む外部の空気量を指します。外気を取り込む際には、冷房時に空気を冷やし、暖房時に空気を暖めるために電力を消費。そのため、外気導入量が多いほど消費電力が増加し、削減することで省エネ効果が期待できます。

ただし、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管理法)」では、室内の二酸化炭素(CO2)濃度を1,000ppm以下に保つことが義務づけられています。CO2濃度計を活用して室内の濃度を適切に管理し、法令に基づいた運用を行いながら外気導入量を調整することが重要です。

4.稼働時間の見直しをする

 

天井に設置された空調

 

空調の稼働時間を見直すことは、消費電力の削減に有効です。稼働時間の調整には、分散稼働や残熱利用といった方法があります。

分散稼働とは、始業時に建物内の空調を一斉に起動せず、稼働のタイミングをずらして運転させる方法です。一斉起動によって消費電力が急増するのを避け、効率的な運転を実現できます。

一方、残熱利用では、就業時間の15〜30分前に空調を停止し、調整された空気の残熱を利用して快適さを維持することが可能。これにより、空調を稼働させる時間を短縮し、消費電力の削減が可能になります。

 

 

 

5.室外機の環境を整える

室外機の遮光対策

室外機の温度や周囲の環境を整えることは、省エネ化において重要なポイントです。空調は、室内機と室外機が空気の熱を交換して室温を調整する仕組みになっています。冷房では室内の空気を室外機の熱交換器で冷やして戻し、暖房では外気を室外機で温めて室内に送風します。

夏場は直射日光によって室外機の温度が上がり、冷房の効率が低下して消費電力が増加することも。この問題を防ぐために、すだれや遮熱シールを利用して室外機を日陰にするのが効果的です。ただし、冬の暖房時には逆効果になるため、遮光対策は取り外す必要があります。

また、室外機周辺に植木や壁などの障害物があると、吹き出し口が塞がれ、放出した熱を再び吸い込んでしまうと冷却効果が低下します。障害物がない状態を保つことで、効率的な運転が可能です。室外機の環境を整えることで空調効率が向上し、消費電力の削減につながります。適切なメンテナンスを心がけて省エネを実現しましょう。

 

 

6.ナイトパージをする

夜間のイメージ

気温が高くなる時期には、ナイトパージを活用することで省エネ効果を高められます。ナイトパージとは、夜間に外気を取り込んで室内を冷やし、建物内の温度を下げる方法です。この工夫によって、日中の空調起動時の負担を軽減でき、消費電力の削減につながります。

ナイトパージは、専用の機能が付いた空調設備で行うのが一般的ですが、換気扇を夜間に稼働させたり、空調の換気機能を活用したりすることで、人の手で簡単に実施することも可能です。

 

7.室内温度の調整をする

ブラインドを操作する人

室内の温度調整を工夫することで、空調の負担を軽減し省エネにつなげられます。特に夏場は、窓からの日光が室内の温度上昇を引き起こします。この対策として、ブラインドや遮熱シートを窓に取り付けて日光を遮る方法が効果的です。

また、OA機器も室内温度を上昇させる要因の一つです。使わないOA機器の電源をこまめに切ったり、節電モードを活用したりすることで、温度上昇を防ぎながら省エネ化を進められます。

買い替え不要で省エネ化できる空調設備「エナジーセーバー」

アイリスオーヤマのエナジーセーバー

空調を省エネ化するには設備の買い替えが効果的ですが、大幅なコストがかかるため躊躇する場合も少なくありません。しかしアイリスオーヤマの「エナジーセーバー」なら、今ある空調設備をそのまま活用しながら省エネ化を実現できます。

 

「エナジーセーバー」を導入すれば、小売店・スーパー・ドラッグストア・冷蔵倉庫などの施設で最大40パーセントものコスト削減が可能です。さらに、室内の温度ムラを減らし、コンプレッサーの無駄な稼働時間も短縮できるので、消費電力を効率的に抑えられます。

 

また、さまざまなメーカーの空調設備に対応していて、室内温度を快適に保ちつつ、確実な省エネ効果を発揮することができるため、幅広い施設で導入が検討されています。

 

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空調の省エネ化はコスト削減・地球環境の改善につながる

温室効果ガスの削減と省エネ実現のイメージ

快適性を向上させる空調には電力消費がつきもの。省エネ化するとコストを削減できて、地球環境の改善にもつながります。消費電力を削減する対策を施し、省エネ化できる空調設備の導入の検討もしてみてください。

 

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