床は空間の中でも広い面積を占めて視界に入りやすい場所です。そのため、床清掃がオフィスや店舗、施設の印象を大きく左右します。ただし、床材の種類や使用環境によって床清掃の適切な方法は異なるので、清掃方法に迷う方もいるかもしれません。この記事では、床清掃の基本から、清掃が必要な理由、管理のポイントや床材に応じた清掃方法まで解説します。

床清掃とは
床清掃とは、建物内の床面を美しく保ち、床材を長く使えるようにするための作業です。床材の種類に応じて適切な方法や道具を選ぶことが必要です。
例)フローリング:乾拭きや軽い水拭き、タイル:モップによる濡れ拭き、カーペット:掃除機など
床清掃を行うことで単に汚れを除去するだけではなく、床の耐久性を高め、転倒などの事故を防止し清潔で快適な環境を保てます。
床清掃が必要な理由
床清掃は、快適な空間作りや安全性の確保、床材の劣化を防ぐためにも欠かせません。それぞれの観点から、床清掃の必要性をみていきましょう。
快適な空間を作るため
床清掃は単に汚れを取り除くだけでなく、快適な空間を作り、顧客や利用者に良い印象を与えるために必要です。床は空間の中でも広い面積を占め、視界に入りやすいので、清潔感の有無が空間全体の印象や企業イメージに直結します。
清掃された床は照明の光を反射し、空間を明るく見せる効果があります。汚れも見つけやすくなり、きれいな状態を保ちやすくなるのもメリットです。
事故を防ぐため
床清掃を行うことで事故のリスクを減らせます。床の清掃が不十分だと、ゴミやほこり、油汚れが付着したままで滑りやすくなり、転倒や怪我の原因に。事故のリスクを防ぎ、顧客や従業員が安全に施設を利用できる環境にするために床清掃は重要です。
床材の劣化を防ぐため
適切に清掃し、ワックスがけといったメンテナンスを行うことで、床材を保護し、劣化しにくくできます。特に通路や搬入・搬出経路に使われる床は人や車両が多く行き交い、傷や泥汚れなどがつきやすく、そのまま放置すると傷む原因に。床材の寿命を延ばし、張り替えなどの修繕コストを削減するために床の清掃は重要です。
床清掃の方法|基本と頻度
床清掃は、日常的な清掃から専門的なものまで、段階的に実施する必要があります。ここでは4つの基本的な清掃と適切な頻度を解説します。
日常清掃:毎日
日常清掃とは、毎日あるいは数日に1度行う清掃です。ほうきや掃除機、モップなどを使って、日々の営業や使用でついた汚れを落とします。強い薬剤や特殊機械は用いず、ほこりやゴミをこまめに取り除くのが基本です。床の汚れは時間が経つと落ちにくくなるので、毎日清掃することが理想です。
▶内部リンク
https://www.irisohyama.co.jp/b2b/itrends/articles/3530/
ポリッシャー洗浄:1~2ヵ月に1回
ポリッシャー洗浄とは、ポリッシャーと呼ばれる床洗浄用機械を使って洗浄することです。日常清掃を行っていても、足跡や軽い傷などの汚れは少しずつ蓄積され、床はくすんでいきます。ポリッシャーにより床に塗られたワックスを削り落とし、床をきれいな状態に戻します。ポリッシャーにはいろいろな種類があるので、床材や目的に応じて選んでください。
ポリッシャー洗浄は1〜2カ月に1度程度、業者に依頼すると良いでしょう。
ワックスがけ:ポリッシャー洗浄とあわせて
ワックスは床面を傷や汚れから保護し、光沢を出すために塗布します。ワックスがけは、必ずポリッシャー洗浄後に行います。古いワックスの上に重ね塗りすると、古いワックスと新しいワックスの間に汚れが蓄積されて黒ずんで光沢が出ず、床の美観が損なわれてしまうので、注意してください。
ポリッシャー洗浄とワックスがけは、必ずセットで定期的に行いましょう。
剥離清掃:1〜2年に1回
剥離清掃とは、床のワックスをすべて取り除く作業です。ポリッシャー洗浄を行ってもワックスの表面を削るだけで、ワックスすべては取り除けません。取り除けなかったワックスは少しずつ蓄積し、徐々に床が黒ずんでしまいます。剥離清掃により、塗り重ねられた古いワックスをすべて取り除き、ほぼ新品の状態に戻せます。
床材の維持や美観のために、1〜2年に1回程度を目安に剥離清掃を行いましょう。
床の管理方法
床のメンテナンス方法には、ウェットメンテナンスとドライメンテナンスがあります。それぞれの特徴を理解し、床材や運用状況に最適な方法を選びましょう。
ウェットメンテナンス
ウェットメンテナンスとは、付着した汚れを洗浄して落とす基本的なメンテナンス方法です。日常清掃で日々の床の汚れを取り除き、1~2ヵ月に1回の頻度で床全体をポリッシャー洗浄し、ワックスがけを行います。床の保護や美観を保つための一般的な方法で多くの店舗や施設で採用されています。
ただし、ポリッシャー洗浄する際は、洗浄後に床を乾燥させてワックスをかける時間が必要です。ポリッシャー洗浄中は床が乾くまで通行できないので、スケジュール調整が必要です。ウェットメンテナンスでは、ポリッシャー洗浄とワックスを行い、10回に1回ほどの頻度で剥離清掃も必要です。
ドライメンテナンス
ドライメンテナンスとは、特殊なワックスを床に何層も塗って被膜を作り、床をコーティングして専用機械で磨き上げる方法です。日常的にワックスの表面を削るため、汚れが溜まらず、床の美しさを維持できます。
ただし削るための専用機械が必要です。ウェットメンテナンスに比べると導入コストは高めなので、大規模な商業施設などで使用されています。
床材の種類別にみる清掃方法
床材にはフローリングやタイル、クッションフロア、カーペットなどさまざまな種類があり、それぞれ適した清掃方法は異なります。主な床材の特徴と最適な清掃方法について解説します。
フローリング
フローリングとは木質系の床材のことで、天然木の無垢材を使用した単層フローリングや合板に薄い木材を張り合わせた複合フローリングなどがあります。
清掃方法は、ほうきや掃除機でゴミやほこりを取り除いた後、水拭きで汚れを落とし、乾拭きで仕上げます。水拭きの際には、バケツに入れた水に中性洗剤小さじ1程度を入れて混ぜたものを使えば汚れを落としやすいでしょう。
フローリングはワックスをかけることでツヤを出し、床の劣化を防げます。無垢材の場合は、樹脂ワックスやオイルステインなどを使い、合板の場合は、合板専用のワックスを使用します。
タイル
タイルのフロアは表面や接合面に汚れが溜まりやすいので、しっかり落とすことが大切です。ほうきや掃除機を使ってゴミ、ほこりを取り除いてから、モップで濡れ拭きします。油汚れを放置すると黒ずむため、週1回程度の頻度で取り除きます。油汚れは弱アルカリ性洗剤で拭き掃除をするか、清掃業者に依頼して徹底的に洗浄しましょう。
年1回を目安に、ワックスの塗り替えをするときれいな状態を保てます。
クッションフロア
クッションフロアとは、塩化ビニルで作られた弾力性のある床材のことです。転倒した際にも痛みが少なく、水に強いのが特徴です。
清掃方法は、ゴミ、ほこりをほうきや掃除機を使って取り除き、中性洗剤を薄めた水を雑巾やモップに付けて汚れを拭いて最後に乾拭きを行います。油汚れは住宅用アルカリ性洗剤を吹きかけて乾拭きすると良いでしょう。汚れや傷を防ぐためにクッションフロア専用ワックスを使うのもおすすめです。
カーペット
カーペットの清掃では、奥に潜んでいるゴミやほこりなどを取り除くため、ブラシ付きの掃除機を使います。掃除機をゆっくりかけながら吸引すると、目に見える汚れはほとんど除去できます。カーペットに絡みついたゴミは、薄手のゴム手袋でカーペットを撫でるようにして取り除きましょう。黒ずみや部分的な汚れは、水で薄めた中性洗剤を雑巾に染み込ませてから拭き取り、よく乾燥させます。2ヵ月に1回程度スチーム洗浄を行うとしみ込んだ汚れも落とせます。
アイリスオーヤマの業務用清掃ロボット
アイリスオーヤマの業務用清掃ロボットは、床清掃において人手不足やコスト削減に対応する頼れる存在です。直感的な操作と高い清掃力で、オフィスや店舗、公共施設など多くの施設で採用されています。
Whiz i アイリスエディション
オフィスや工場、店舗、公共施設などで活躍する業務用清掃ロボットです。スタートボタンひとつで自動清掃を開始、操作もシンプル。障害物を検知して回避し、変化する環境にも柔軟に対応します。
最大3.6時間の連続稼働で約1,800㎡をカバーします。遠隔管理ツール「Whiz Connect」で清掃状況を把握可能です。人手不足解消や清掃コストの削減、業務効率化に効果的です。
〈Whiz iアイリスエディションの詳細はこちら〉

清掃ロボット BROIT
水拭き対応の業務用清掃ロボットとして高い洗浄力と操作性を両立しました。
日本の清潔志向に応える3つの清掃モードで、床材や汚れに応じて最適な洗浄が可能です。誰でも使いやすい直感的な操作画面で簡単に清掃スタート。バッテリー・水タンクは交換式で、連続稼働にも対応します。障害物や人を検知するセンサーで安全に走行でき、メンテナンスがしやすい構造とクラウド監視による安心サポートも完備しています。
〈BROITの詳細はこちら〉

Phantas アイリスエディション
吸引から掃き掃除、水洗浄、モップ掃除と多彩な機能を備えた清掃ロボットです。自動充電も可能で、コンパクトなサイズが特徴です。
アプリを使ってスマートフォンから清掃タスクのスケジューリングや、清掃実績のデータを確認できます。障害物に対して0cmまで接近して清掃可能。障害物回避能力に優れ、リアルタイムで障害物を察知しスマートに避けて走行します。
<「Phantas アイリスエディション」の詳細はこちら>

Scrubber 50 Pro アイリスエディション
大規模施設に最適な清掃ロボットです。1回の充電で900㎡の範囲を清掃可能です。
オート充電と循環の機能を組み合わせると最大4,000㎡を清掃できるため、大規模施設にも対応できます。6種類のパッドとブラシがあり、用途や床材に最適な清掃コンディションを実現できます。
〈Scrubber 50 Proアイリスエディションの詳細はこちら〉

床清掃で床材の保護しながら快適な空間を作ろう
床清掃は見た目の美しさだけではなく、安全で快適な空間づくりや床材の劣化防止のためにも欠かせません。床材の種類や使用状況に合わせ、日常清掃や定期的な洗浄・ワックスがけ、剥離清掃といった清掃方法を適切に行うことで永くきれいな状態を保てます。適切な床清掃や管理方法を行うことで、より快適で安心できる空間を目指してみてはいかがでしょうか。
※こちらに掲載されている商品情報・価格・キャンペーンは掲載日時点での情報です。
※価格は変動することがございますのであらかじめご了承ください。