産業用ロボットとは?定義・種類・導入メリット・注意点をわかりやすく解説

更新日:2026年01月26日
コラム

産業用ロボットとは、人の代わりに自動で作業を行う機械で、製造や物流など幅広い分野で活躍しています。人手不足や生産効率の課題を解決する存在として注目され、今や幅広い現場の自動化には欠かせません。本記事では、産業用ロボットの定義や歴史、種類、導入によるメリット・注意点までをわかりやすく解説します。

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産業用ロボットとは

作業の進行状況を確認する社員

 

産業用ロボットとは、人間の代わりに自動で作業を行う機械のこと。製造や物流などの現場で、組立・溶接・搬送・検査といった作業を担い、生産性向上や省人化に大きく貢献しています。ここでは、産業用ロボットの定義と歴史について解説します。

人の代わりに作業をするロボット

産業用ロボットとは、製造や物流などの現場で人の代わりに作業を自動化する機械を指します。日本工業規格(JIS)では「3以上の軸をもち、自動制御によって動作し、再プログラム可能で多目的なマニピュレーション機能をもった機械。移動機能をもつものともたないものとがある。」と定義されています。

 

つまり、決められた動作を繰り返すだけではなく、プログラムの変更によって多様な作業に対応できる点が特徴です。代表的な構成要素は、アームにあたるマニピュレーター、制御装置、操作用のティーチングペンダントの3つ。なお、受付や介護などに使われる「サービスロボット」は、人の支援を目的としていて、産業用とは区別されます。

引用:株式会社スギノマシン「産業用ロボットとは。定義や種類別の特徴|ロボット選定」

産業用ロボットとは。定義や種類別の特徴|ロボット選定 | 株式会社スギノマシン
産業用ロボットは、主に工場での搬送・加工・組立・洗浄・バリ取り作業など、人間に代わって様々な作業の自動化を行うロボットです。構造によって得意な動きや特徴があるため、目的や用途にあわせた...

産業用ロボットの歴史

ロボットの概念は、中世ヨーロッパの「オートマタ」や、日本の江戸時代に広まった「からくり人形」にさかのぼります。しかし「ロボット」という言葉が登場したのは、1920年にチェコの作家カレル・チャペックが発表した戯曲「R.U.R.(ロッサム万能ロボット会社)」が最初とされています。

 

語源はチェコ語の「robota(労働)」に由来し、当初は人造人間を指す言葉でした。その後、アメリカの作家アイザック・アシモフが提唱した「ロボット三原則」により、現代のロボット像の基礎が形づくられました。

産業用ロボットの用途

精密部品を組み立てるロボット

 

産業用ロボットは、人手不足の解消と作業効率の最大化を目的に、あらゆる業界で導入が進んでいます。主な用途は、溶接・組立・塗装・搬送・検査・研磨などの製造工程を中心に、自動車・電子機器・食品・医薬品・物流など幅広い分野におよびます。

 

例えば、自動車製造では溶接や塗装などを自動化し、品質の均一化と作業者の安全確保も実現。食品や医薬分野では、異物混入リスクの低減や衛生的な製造環境の維持に貢献しています。

産業用ロボットの種類

並ぶ産業用ロボット

 

産業用ロボットには、構造や動作範囲の違いによってさまざまな種類があります。ここでは代表的なロボットの種類と特徴を紹介します。

垂直多関節ロボット

代表的な産業用ロボットで、人の腕に近い自由度を持つのが垂直多関節ロボット。複数の関節軸を備え、狭い場所でも自在に動作できるため、溶接や塗装、組立といった幅広い工程で利用されています。複雑な動きをこなせる汎用性の高さが強みです。ただし、自由度が高いため、動作の制御はやや複雑になります。

スカラロボット(水平多関節ロボット)

スカラロボットは水平方向の動作に特化し、真上からの作業が得意です。構造がシンプルでスピーディーな動きが可能なため、組立に用いられることが多い傾向にあります。高精度な位置決めに優れる一方、垂直方向の動作範囲が限られるため用途は絞られます。

パラレルリンクロボット

複数のアームを並行して接続し、軽量かつ剛性のある構造を持つのがパラレルリンクロボット。ゲーム機のクレーンに似た動きで、高速で正確な動作が可能です。食品工場や物流ラインでのピッキング作業に多く採用されています。

 

直交ロボット

「ガントリーロボット」とも呼ばれる直交ロボットは、単軸のロボットを直角方向に組み合わせて動作するロボットです。直線的な動作に特化していて搬送、組立工程などに使われています。構造がシンプルで導入コストが低いため、多くの製造ラインで採用されています。

円筒座標ロボット

円筒座標ロボットは、アームを上下・前後に直線的に動かしつつ、回転軸で全体を旋回させる構造を持つロボットです。上下・前後・回転の3軸を組み合わせることで、円筒状の作業範囲を実現します。構造が比較的シンプルで扱いやすく、小型部品の組立や検査、仕分けなどで広く活用されています。

極座標ロボット

極座標ロボットは、左右・上下に回転する2つの回転軸と、伸縮可能なアームを備えた構造を持ち、広い作業範囲を実現するロボットです。産業用ロボットの原型とされ、世界初のロボット「ユニメート」もこの形式に分類されます。複雑な動作や広い可動域を必要とする組立・溶接作業などで活用されています。

協働ロボット

協働ロボットは、人と同じ作業空間で安全に動作できるよう設計された産業用ロボットです。人や物に接触すると自動で停止する安全機能を備え、従来のような安全柵を設ける必要がありません。柔軟な動作が可能で、省スペースな現場にも導入しやすいのが特徴です。重量物の運搬や掃除などの単純・反復作業を補助し、生産性の向上と作業者の負担軽減に貢献します。

産業用ロボットを導入するメリット

労働環境が改善された職場

 

産業用ロボットの導入は、単なる自動化にとどまらず、企業の生産性や安全性を大きく向上させる手段です。ここでは導入によって得られる主なメリットを紹介します。

人手不足の解消と生産性の向上

産業用ロボットには、慢性的な人手不足を補いながら、生産性を大きく向上させる効果があります。人が24時間働くことは不可能ですが、ロボットであれば休まず稼働し続けられるため、製造ラインの稼働率を最大化できます。加えて、熟練工が減少する中でも、ロボットが精密で安定した作業を行うことで品質を維持し、現場の生産体制を安定化させることが可能です。

労働環境の改善と安全性の向上

重量物の搬送や高温・有害環境下での作業など、危険を伴う工程をロボットに任せることで、労働災害のリスクを大幅に減らせます。また、単純・反復作業を自動化することで、従業員がより高度で創造的な業務に集中できるようになり、職場全体のモチベーションや生産性の向上にもつながります。

 

 

コスト削減と効率化

導入初期は一定のコストがかかるものの、長期的には人件費が削減できるのでトータルコストを抑えられます。産業用ロボットは作業スピードが一定で、ミスやロスが少ないため効率的です。また、プログラムの変更やツールの交換で多工程に対応できる柔軟性があり、コストパフォーマンスに優れています。

品質の安定化と不良削減

ロボットはプログラム通りに正確に動作するため、作業精度にばらつきがなく、品質の安定化に大きく貢献します。人の集中力や体調に左右されないため、製品の均一性が保たれ、不良率の低下にもつながります。特に、微細な加工や繰り返し精度が求められる電子部品・医薬・食品分野では、ロボット導入によって品質保証の信頼性を高められるでしょう。

産業用ロボットを導入する際の注意点

産業用ロボットの導入を検討する企業

 

産業用ロボットの導入には多くのメリットがありますが、成功させるためには注意すべきポイントもあります。初期投資の負担や人材育成、稼働後のトラブル対策など、あらかじめ課題を把握しておくことが重要です。

初期費用がかかる

産業用ロボットの導入には、本体価格だけではなく周辺機器や安全対策、設置工事、操作・保守に関わる人材育成費など、多額の初期費用が発生します。特に中小企業では資金負担が課題となるため、導入前に総コストを正確に見積もることが重要です。想定外の支出を防ぐには、シミュレーションを行い、補助金や助成金の活用も視野に入れて、計画的に進めることが求められます。

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操作・保守を担う人材の確保と育成が必要

産業用ロボットを安全かつ効率的に運用するには、操作や保守を担当できる技術者の確保が欠かせません。誤操作や故障時の対応には専門知識が必要で、自己流の対応は機械破損や事故の原因となります。社内でロボット技術に関する有資格者を育成することが理想ですが、難しい場合は外部委託も検討が必要です。

トラブル・チョコ停対策の仕組みを整える

ロボット導入後の安定稼働には、チョコ停(断続的な短時間停止)や故障への対策体制を整えることが欠かせません。こうしたトラブルが頻発すると、無人化や省人化の効果が十分に発揮されません。最近では、チョコ停発見ツールや異常診断プログラムなど、トラブルの「見える化」を支援する技術が進化しています。導入時に監視体制や検知ツールを組み合わせ、問題を早期発見・解決できる仕組みを構築しておくことが重要です。

 

産業用ロボットの導入事例

産業用ロボットの稼働状況を確認する社員

 

産業用ロボットは、製造・物流・清掃など幅広い分野で活用が進んでいます。ここでは、導入によって作業の自動化や安全性、清掃品質の向上を実現した具体的な事例を紹介します。

自動搬送・組立・検査などの各種作業をロボット化

生産ラインの工程間搬送をロボット化し、組立・検査・脱着作業を自動で行う仕組みを導入。人手作業を大幅に削減しながら、作業精度や品質の安定化にも成功しました。無人搬送ロボットの採用により、レイアウト変更にも柔軟に対応できる生産体制を構築しています。

危険工程を協働ロボット化し安全確保と品質を安定化

協働ロボットの導入により、危険で負担の大きかったプレス加工の手作業を自動化。作業員は危険から解放され、安全で効率的な職場環境が実現しました。繊細な製品もロボットハンドが正確に扱うことで、熟練工と同等の品質を維持し、製品のばらつきを抑制。人手不足時でも生産ラインを止めずに安定稼働を可能にしました。

夜間稼働による清掃自動化で、広い倉庫の清潔度が大幅向上

倉庫が広く清掃が行き届かなかった課題に対し、清掃ロボットを導入。夜間の業務時間外に自動で清掃を行うことで、業務に支障を与えず常に清潔な環境を維持できるようになりました。人手不足を補いながら、清掃品質と作業効率の両立を実現しています。

アイリスオーヤマのおすすめ清掃ロボット

アイリスオーヤマでは、産業用ロボットの中でも、清掃現場の省人化や効率化を支える多様な清掃ロボットを展開しています。ここでは、用途や施設規模に応じて選べる代表的なモデルを紹介します。

Whiz i アイリスエディション

アイリスオーヤマのWhiz i

 

Whiz i アイリスエディションは、人手不足やコスト削減に悩む現場の清掃効率を飛躍的に高める業務用清掃ロボットです。ルートを一度設定すれば、スタートボタンひとつで自動清掃を開始。障害物を検知して回避しながら、最大3.6時間・約1,800㎡の広範囲をカバーします。さらに遠隔管理ツール「Whiz Connect」で稼働状況を確認でき、清掃品質の見える化も実現。オプションのサイドモップを装着すれば、壁際や什器下も逃さず清掃が可能です。

<「Whiz i アイリスエディション」の詳細はこちら>

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清掃ロボット BROIT

 

BROITは、高い洗浄力と操作性を兼ね備えた水拭き対応の業務用清掃ロボットです。床材や汚れの種類に合わせて選べる3つの清掃モードを搭載し、オフィスや商業施設など多様な現場で活躍します。バッテリーと水タンクは交換式で、長時間稼働にも対応。センサーが人や障害物を検知して安全に走行し、クラウド上で稼働状況も確認できます。メンテナンス性にも優れ、日々の清掃業務を効率的かつ安心して運用できる1台です。

< 「BROIT」の詳細はこちら >

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Phantas アイリスエディション

アイリスオーヤマのPhantas アイリスエディション

 

Phantas アイリスエディションは、狭い通路やテーブルの下もスムーズに走行できるコンパクトな業務用清掃ロボットです。吸引・掃き掃除・水洗浄・モップ清掃の4モードを搭載。リアルタイムで障害物を検知・回避し、0cmまで接近して丁寧に清掃できます。スマートフォンアプリでは清掃スケジュールや稼働データを一元管理でき、充電ステーションとの連携で自動充電も可能です。

<「Phantas アイリスエディション」の詳細はこちら>

清掃ロボット(業務用ロボット掃除機)Phantas IRIS EDITION|アイリスオーヤマ
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Scrubber 50 Pro アイリスエディション

Scrubber-50-Pro-アイリスエディション

 

Scrubber 50 Pro アイリスエディションは、大規模施設の清掃に適した高性能ロボットです。1回の充電で約900㎡をカバーし、オート充電ステーションと水循環機能を併用すれば最大4,000㎡の広範囲清掃が可能(※オプションのステーションご利用時)。25kgのブラシ圧による強力な洗浄力で、頑固な汚れも効率的に除去します。6種類のパッドとブラシから床材や汚れの種類に応じた最適な組み合わせを選択可能です。4.6度の傾斜にも対応しているので、スロープのある施設でも安定走行ができます。

 

〈Scrubber 50 Proアイリスエディションの詳細はこちら〉

【法人様向け】業務用全自動床洗浄ロボット Scrubber 50 Pro | 製品情報 | ロボティクス事業部 | アイリスオーヤマ
省力化清掃・効率化清掃を実現する業務用全自動床洗浄ロボット Scrubber 50 Pro(スクラバー フィフティ プロ)」をご紹介。床洗浄、床磨き、拭き掃除の3つを全自動で行い、人物...

 

産業用ロボットとは効率化と安全性に貢献するロボット

安全性と効率化が叶った企業

 

産業用ロボットの導入は、人手不足の解消や生産性の向上だけではなく、作業現場の安全性向上にも大きく貢献します。正しい運用体制や保守体制を整えれば、安定した品質と効率的な生産が可能になります。自動化による省力化を進めながら、人がより創造的な業務に集中できる環境づくりを目指しましょう。

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