【水銀灯からLEDへの交換】メリットや注意点は?導入時に使える補助金も解説

コラム

水銀灯に比べてLED照明は高い省エネ効果が見込める他、安全性や性能などでも多くのメリットがあります。また今後は交換用の水銀灯が入手困難になるため、早めの交換がおすすめです。この記事ではLED化するメリット、水銀灯からLEDへの交換方法、LED導入時に使える補助金や交換時の注意を紹介します。併せておすすめのLED商品も参考にしてください。

LED化のための工事について詳しく知りたい方はこちら
◆この資料でわかること
・LED照明へ切り替えの際に工事が必要なケース
・工事業者選定のポイント
・蛍光灯生産終了に対応するためのアクションプラン

水銀灯をLED化するメリット【コスト面】

LEDランプと白熱灯の比較

水銀灯からLEDへ交換する最大のメリットは、省エネ効果です。水銀灯と比較すると、消費電力を大幅に抑えられます。

高い節電効果が見込める

LED照明は水銀灯に比べて消費電力が1/4程度のため、約75%の節電効果※が期待できます。水銀灯は、電流を一定の値に安定させるための安定器が必要です。そのためランプ本体に加えて、安定器の消費電力もかかります。一方、LED照明は安定器が必要なく、発光効率が高いため消費電力が少なく済みます。

※参考:一般社団法人 日本照明工業会

 

水銀灯の4~10倍寿命が長い

LEDの寿命は、水銀灯より4~10倍長い40,000時間です。仮に1日8時間点灯した場合、13年ほど使える計算になります。ランプを交換する頻度が低く、大幅なコスト削減につながります。

 

放熱が少なく空調効率がアップする

水銀灯の点灯時の温度は、300度以上になります。対してLED照明は放熱が少なく、点灯時の温度が80~90度ほど。水銀灯に比べて周りの空間が熱くならないため、空調機器の負担を軽減でき、冷房効率が上がります。

水銀灯をLED化するメリット【安全面】

LED電球を触る手

LED照明は安全面にもすぐれています。落下しても破損しにくいなどのメリットがあります。

落下しても割れにくい

LED照明はカバーにポリカーボネート素材を使用しているため、落下しても割れにくく、飛散によるケガのリスクを減らせるのもメリット。水銀灯のカバーはガラス製のため、落下すると割れてしまいがちです。ガラス片だけでなく、ランプ内の水銀が飛散し、けがだけではない被害が出る場合もあります。

水銀灯をLED化するメリット【性能面】

屋外に設置されたLED

点灯してすぐに明るくなり、発光効率が良いのもLED照明のメリットです。紫外線をほとんど含まないため、日焼けや虫も気になりません。

 

瞬時に明かりがつく

LED照明は、スイッチを押してからの点灯速度が早いのが特徴です。蛍光灯や水銀灯は、スイッチを押してから完全に明るくなるまでに5~10分ほどかかります。LEDならスイッチを押すと瞬時に明るくなり、センサーと連動させた照明との相性も良いため、防犯用の照明にもおすすめです。

発光効率が高い

LEDは水銀灯よりも発光効率が高いため、明るくなります。発光効率とは、1Wの電力でどれだけ明るくできるかを表す値のこと。LEDは発光効率が高いため、水銀灯の400WよりもLEDの60Wのほうが明るくなります。

 

紫外線による日焼けを防ぎ、虫が集まりにくくなる

LED照明は、紫外線や赤外線をほとんど含みません。そのため光が当たっても、品物が日焼けして傷んだり色落ちしたりすることがありません。また、虫は紫外線に集まりやすい性質がありますが、LED照明にはあまり寄り付つかず、虫対策にもなります。虫の死骸で照明器具が汚れることも減るでしょう。

工事は必要?水銀灯からLEDへの交換方法

ライトを交換する電気技師

水銀灯からLED照明に切り替える際、基本的には電気工事が必要です。工事はどのように行うのか、工事が不要な水銀灯の種類についても紹介します。

 

水銀灯からLEDへの切替工事は2種類

切替工事を行う場合、以下の方法があります。

 

  • 安定器を取り外し、照明器具全体を交換する方法
  • 安定器に電気が通らないように、バイパス工事をする方法

 

どちらの工事をするかは使用するLED照明によって異なりますが、いずれの工事にも電気工事士の資格が必要です。

 

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バラストレス水銀ランプのみ工事不要

切替工事が必要ないのは、バラストレス水銀ランプを使用している場合です。このランプは安定器の働きをする部品を内蔵し、安定器を必要としないため、ランプの交換だけで済みます。バラストレス水銀灯は、主に屋外の看板照明で使われています。

 

水銀灯からLEDへ交換する際に使える補助金制度

LED電球とお金

省エネや再エネ設備に使える補助金制度には、LED化に使えるものがあります。以下に紹介する他に、各自治体で独自の補助金制度が使える場合もあります。いずれも申請の条件や公募期間など、最新情報をチェックしましょう。

 

省エネルギー投資促進支援事業費補助金

省エネ設備や機器を導入し、省エネ対策に取り組む企業や個人事業主を支援する制度です。制御機能付きLED照明器具が補助対象で、照明機器本体のほかリモコンや制御装置なども対象に含まれます。

項目 詳細
補助対象経費 設備費
補助率 1/3以内
補助限度額 【下限額】30万円/事業全体
【上限額】1億円/事業全体
公募期間 2024年は3次公募まで終了

参考:省エネルギー投資促進支援事業費補助金

現在のところ公募は終了しているので、次のアナウンスを待ちましょう。

既存建築物省エネ化推進事業

既存建築物の省エネ改修工事や、それに付随するバリアフリー改修工事の一部費用を国が支援する事業です。

項目 詳細
補助率 省エネ工事費(天井・外壁・窓等)と既定の設備費等の合計の1/3以内
補助限度額 5,000万円/件(設備改修にかかる補助限度額は2,500万円まで)
公募期間 令和6年度の公募は終了

参考:国土交通省「既存建築物省エネ化推進事業」

令和6年度の公募は終了していますが、7年度にも実施される可能性があります。 新しい情報は国土交通省HPの支援事業で確認してください。

水銀灯をLEDへ交換する際の注意点

手のひらに挟まれた電球

水銀灯をLEDへ交換する際には、口金や電球のサイズを確認するのはもちろん、照射範囲などの水銀灯との違いも考慮する必要があります。

口金のサイズ・タイプを確認する

電球の口金は2種類あり、タイプによってサイズが変わります。

<口金のサイズとタイプ>

口金タイプ 種類 サイズ
ねじ込みタイプ LED電球 E+口金の直径(E26なら直径26㎜)
差し込みタイプ LED蛍光灯 G+ピンとピンの間の長さ(G13なら13㎜)

LEDのほうが照射範囲が狭い

LEDは水銀灯と異なり、ストレートに光を発する力が強いのが特徴です。最近は全方向に広がる全般配光・下方向に広がる準全般配光・ダウンライトなどにおすすめの集光タイプなど、光の広がりが異なるタイプも発売されていますので、使う場所に合わせて選びましょう。

適切な光色を選ぶ

LEDの光色には、電球色・昼白色・昼光色の3種類があります。色によって見え方や印象が変わるため、目的や場所に合った光色を選びましょう。

特徴
電球色 温かみのあるオレンジがかった色合い
昼白色 太陽光に近い色合い
昼光色 昼白色よりも青みがかったさわやかな色合い

水銀灯からLEDへの交換におすすめ!アイリスオーヤマのLED照明

アイリスオーヤマのLEDレンタルプラン

 

アイリスオーヤマはさまざまなLED照明を通して、省エネをサポート。初期費用を抑えたい、節電効果をより高めたい、というリクエストにも応えます。

初期費用ゼロで導入できる「LEDレンタルプラン」

アイリスオーヤマのLEDレンタルプランは、初期費用をかけずにLEDへの交換が可能です。コストをかけないように…と故障した箇所から順次LEDへ交換していくと、かえって総コストが高くなりがちです。LEDレンタルプランなら、一度にすべての照明を交換しても初期費用がかからず、5~7年のリース・レンタルから選べます。

 

アフターサービスも充実しているため、レンタル期間中は保守期間として安全に長期間使用できます。初期費用を抑えたい、用途に合った照明を選びたいなど、幅広い希望にも対応しています。

 

条件や要望に合った照明が見つかる「LED」

アイリスオーヤマには豊富なLED照明が揃っています。施設や店舗、屋外など使用する場所や環境、用途に合わせて最適な商品を選ぶことが可能です。気になる商品はアイリスオーヤマのショールームで体験できます。

 

無線制御でより節電効果が高まる「LiCONEX」

アイリスオーヤマの「LiCONEX」は、LED照明の無線制御システムです。オリジナル通信「メッシュリンクプロトコル」を採用し、高速で安定した通信状態を可能に。パソコンやタブレットから明るさや光の色、レイアウトの変更など柔軟に調整できます。

 

照明器具の交換とベースモジュールを設置するだけで工事が完了。用途や時間帯など、さまざまな状況に合わせて照明環境を変えれば、LED導入以上の節電効果につながるでしょう。気になるLiCONEXの機能は、アイリスオーヤマのショールームで体感してください。

 

〈LED・LiCONEXに関するお問い合わせはこちら〉

無線制御システムLiCONEX(ライコネックス)|法人向けLED照明|ライティング事業|法人のお客様|アイリスオーヤマ
LiCONEX(ライコネックス)はお手持ちのタブレットやスマートフォン、パソコンから照明の入切や調光ができる、アイリスオーヤマの無線制御システムです。空間の状況や用途に合わせて照明の明...

水銀灯からLEDへ交換して長期的なコスト削減を図ろう

大きな倉庫の照明

省エネやコスト削減など、LED化には多くのメリットがあります。スケールメリットを最大化するには一括導入がおすすめです。導入時のネックとなる初期費用を抑えるために、各種助成金や「LEDレンタルプラン」などを活用し、賢く省エネを実現しましょう。

 

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