オフィス清掃の相場を徹底解説|清掃箇所ごとの単価や費用を抑える方法も紹介

2023.12.28
業務効率化

オフィスの清掃は、社内の清潔感を維持するために欠かすことができません。一方で、そのコストは決して安くはないのが悩ましいところ。物価高や人件費上昇の影響で、コスト削減を考える企業も増えています。

本記事では、オフィスの清掃にかかる費用の相場を頻度や広さ別に解説します。また、後半では清掃費用を抑えるポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

オフィス清掃の相場

■オフィスの日常清掃の相場

オフィスにおける日常清掃は、拭き掃除、掃除機をかけること、トイレ掃除、休憩室や給湯室の掃除、そしてゴミの処理などを含みます。

オフィスの日常清掃の相場は、次のとおりです。

清掃の頻度相場
週1回月額約15,000円~
週2回月額約25,000円~
週3回月額約35,000円~
週4回月額約45,000円~
週5回月額約55,000円~

■オフィスの定期清掃の単価

定期清掃は、通常の日常清掃では難しい箇所の清掃を指します。外部の専門業者に依頼するのが一般的です。

オフィスの定期清掃の相場は、次のとおりです。

清掃箇所相場
エアコン洗浄約30,000円~/1台
床洗浄約20,000円~/100平米
カーペットクリーニング約25,000円~/100平米
窓ガラス清掃約10,000円~/100平米
外壁洗浄約100円~/1平米

エアコン洗浄

エアコン洗浄では、エアコンを分解洗浄します。

料金はエアコンの種類によって異なり、壁掛けエアコンの相場は約10,000円〜/1台、天井埋込式の業務用エアコンは約30,000円〜/1台程度です。

天井埋込式の業務用エアコンは、壁掛けエアコンよりもさらに高度な専門知識や技術を必要とするため、清掃費用も高額になります。

さらに、追加オプションとして防カビ加工などを希望する場合、別途料金が追加されます。

床洗浄

床洗浄の価格は素材によって異なり、一般的な相場は100平米あたり20,000円程度です。清掃する面積が広がると料金もそれに応じて高くなります。

さらに、「剥離洗浄」を行う場合は費用が高額になるのが一般的。剥離洗浄とは、床に塗られたワックスを除去し、新たにワックスを塗り直す作業です。これにより床をより美しく仕上げることができ、ツヤのある新品同様の仕上がりを実現します。

ただし、剥離洗浄には追加の工程が必要であるため、通常の清掃に比べて約2倍の料金がかかります。

カーペットクリーニング

カーペットクリーニングの相場は、約25,000円〜/100平米です。強力な機械で土埃の吸い取り、カーペットのシャンプー作業などを行ってカーペット洗浄を行います。

シミなどを取り除きたい場合は、染み抜きで別途料金がかかることもあります。

窓ガラス清掃

窓ガラス清掃の相場は、足場が不要な場合は約10,000円〜/100平米です。ただし吊りロープ作業や高所作業車が必要なときは、別途料金がかかることを想定しておきましょう。料金は、依頼箇所や清掃範囲によって変動するため、複数の業者を比較することがおすすめです。

なお、作業は窓ガラスだけでなく、サッシや網戸の洗浄も含まれています。窓ガラスの汚れ防止の加工を希望する場合は、追加料金がかかるのが一般的です。

外壁洗浄

外壁洗浄は、高圧洗浄は約100円〜/1平米、足場の設置・養生ありの場合には約400円〜/1平米が相場です。この作業では、コケや鳥の糞などもしっかりと除去できます。

また、強力な黒ずみやカビを除去したい場合は、バイオ高圧洗浄を使うことがありますが、相場は約200円〜/1平米とやや高くなる傾向があります。

なお、外壁洗浄は建物の壁面以外に、堀やベランダ、屋上・屋根なども依頼できます。

【広さ別】オフィス清掃の年間相場

ここからは広さ別にオフィス清掃の年間相場を見ていきましょう。

■約100平米の小規模オフィス清掃の相場

100平米の小規模オフィス清掃の相場は次のとおりです。

清掃の内容年間の相場
日常清掃(4回/月)約720,000円~
床洗浄(2回/年)約40,000円~
エアコン洗浄(1回/年)約30,000円~

たとえば上記の相場を参考に月4回の日常清掃、年に2回の床洗浄と年1回のエアコン洗浄を加えた場合は合計で約790,000円〜が相場です。

ただし、日常清掃の必要頻度は業種により異なるため、あくまでも目安としてください。

■約300平米の中規模オフィス清掃の相場

300平米の中規模オフィス清掃の相場は次のとおりです。

清掃の内容年間の相場
日常清掃(4回~8回/月)約1,440,000円~
床洗浄(2回/年)約120,000円~
エアコン洗浄(1回/年)約60,000円~

300平米程度の中規模オフィスでは、従業員数も増えるため共有スペースの汚れが目立ちやすくなります。日常清掃の頻度を増やす必要があり、それに伴い費用も増加するでしょう。

また、オフィスが広くなってくると、1回の清掃ですべての作業が終わらないこともあります。広さによっては複数回に分けて依頼する必要があるため、清掃が行き届く回数を業者と相談して決めましょう。

なお、月4回〜8回の日常清掃、年に2回の床洗浄、年に1回のエアコン洗浄をした場合、合計で約1,620,000円〜となります。

■約600平米の大規模オフィス清掃の相場

600平米の大規模オフィス清掃の相場は次のとおりです。

清掃の内容年間の相場
日常清掃(8回~20回/月)約2,880,000円~
床洗浄(2回/年)約240,000円~
エアコン洗浄(1回/年)約90,000円~
窓ガラス清掃(2回/年)約100,000円~

600平米の大規模オフィスでは、清掃にかかる費用がかなり高額になることが予想されます。広いスペースゆえに、日常および定期清掃のコストが増加するため、費用の増加は避けられません。

特に窓ガラスの定期清掃は単価が高くなりやすく、窓ガラスの清掃には多くの費用がかかることが予想されます。

もし月に8回から20回の日常清掃、年に2回の床洗浄と窓ガラス清掃、年に1回のエアコン洗浄を行うと仮定した場合、その合計費用は約3,310,000円〜が目安です。

オフィス清掃の費用を左右するポイント

オフィス清掃にかかる費用は複数のポイントによって左右されます。節約する方法を探るためにも、費用がどのようなポイントで変動するのか見ていきましょう。

■清掃の頻度

オフィス清掃の費用は、清掃の頻度に応じて大きく変動します。

たとえば、週に1回の清掃だと月額約15,000円〜ですが、清掃頻度を週3回に増やすと、月額約35,000円〜に増加します。

また、定期清掃も同様で、依頼する回数が増えるほど費用もそれに応じて増大します。

■オフィスの規模

清掃料金は、オフィスの規模(広さ)によっても変動します。これは、広さによって作業量が大きく変わることが理由です。

また、大規模なオフィスでは人の出入りも多くなります。多くの人が出入りすることで、オフィスが早く汚れる傾向があり、その分頻繁にオフィス清掃が必要となります。

■作業スタッフの人数と作業時間

清掃作業に必要なスタッフの人数と時間も費用に影響します。

スキルの高いスタッフが在籍している業者に依頼することで、同じ予算でも短時間で清掃業務を終わらせることができます。

■オフィス内の汚れ具合

オフィス内の汚れ具合も清掃の費用に影響する要素の一つです。

たとえば、カーペットは通常の清掃に加えて、染み抜きクリーニングの追加費用が必要になるケースがあるということを覚えておきましょう。

同様に、外壁洗浄なども、広範囲に広がる濃い汚れがある場合は特別な高圧洗浄機を使う必要が出てきます。それに伴い費用も高額になったり、数日にわたって清掃が必要になったりするケースもあります。

オフィス清掃の費用を抑える方法

次にオフィス清掃の費用を抑える方法を解説します。

■簡単な清掃は従業員で行う

時間や回数を制限しながら、オフィス清掃を依頼したいのなら、簡単な清掃は従業員で分担して行うのも一つの選択肢です。

たとえば、机の拭き掃除やゴミ捨てなどは比較的簡単な作業のため、各自が自分のスペースをきれいに保つことで、外部業者への依頼を最小限に抑えられます。

これにより、清掃業者への依頼回数や箇所を減らすことが可能です。

■定期的にオフィス清掃業者を見直す

依頼する清掃業者を定期的に見直すのも一つの方法です。複数の清掃業者に見積もりを依頼し、サービス内容や料金を比較しましょう。他社のほうがより魅力的な料金を提示している可能性もあります。

オフィス清掃業者を比較する際にチェックすべきポイントは次のとおりです。

  • 見積もり内容は明確かどうか
  • 自社の清掃ニーズを満たせるか
  • 有資格者が在籍しているか(例:ビルクリーニング技能士、清掃作業監督者など)
  • スタッフの教育が行き届いているか(挨拶や気配りなど)
  • 保証の有無(損害賠償保険など)

■清掃ロボットの導入を検討する

オフィス清掃のコストを減らすために社内での清掃作業を増やすと、従業員に負担をかける恐れがあります。そこで、清掃ロボットを導入するのも一つの手段です。

清掃ロボットは導入に初期費用がかかりますが、人手が必要だった清掃作業の一部を完全に自動化できます。長期的に見れば初期投資を回収でき、永続的にかかるランニングコストを削減できるメリットがあります。

Whiz i アイリスエディション

Whiz i アイリスエディションは、AI機能によりオフィス内の構造や人通りを感知し、自動的に清掃を行います。定めた時間に自動清掃が行われるため、毎日の清掃業務を効率的に管理可能です。

実際に「Whiz i アイリスエディション」を導入したことで、年間80万円の清掃費のコストカットに成功した企業もあります。

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Scrubber 50 Pro アイリスエディション

「Scrubber 50 Pro アイリスエディション」は、水拭きが可能な全自動床洗浄ロボットです。

内蔵の強力な洗浄ブラシを使い、毎日設定した時間に決まったルートをきれいに磨き上げることが可能です。

医療施設や商業施設、倉庫などの広い範囲での清掃にも対応しており、中規模から大規模のオフィスにおすすめです。

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徹底した汚れ洗浄に特化した業務用床清掃ロボットです。床の素材や汚れをAIが感知し、適切な洗浄モードで自動的に清掃を行います。

BROITは水を使用する洗浄が強みで、強力な水の出力によって埃から液体汚れまで効果的に浮かせることが可能です。最後に、ブラシでこすり出した汚れを水とともに吸引し、床をきれいに磨き上げます。

特にオフィス内の頑固な汚れを除去したい場合におすすめのロボットです。

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相場から予算を組んで計画的なオフィス清掃を叶えよう

オフィス清掃にかかる費用は、清掃頻度や対象箇所、広さなどに応じて変動します。たとえば、100平米から600平米の広さなら約790,000円〜約3,310,000円が相場です。

清掃費用を節約したい場合は、社内の従業員で簡単な清掃を分担したり、清掃ロボットを導入したりするのがおすすめです。

特に清掃ロボットの導入は、初期投資はかかるものの人件費を長期的に削減できます。