今や花粉症は、国民病とも言われるほど多くの人が罹患しています。毎年、新たに発症する人も少なくありません。特に花粉が飛散するシーズンは、発症や症状の悪化を防ぐための対策が必要です。
マスクやメガネなどで対策している従業員がおり、オフィスでの花粉対策の必要性を感じている企業や担当者もいるのではないでしょうか。
本記事では、オフィスにおける花粉対策の重要性や具体的な対策を紹介します。
オフィスで花粉対策に取り組む際には、患者数や有病率などの現状を把握しておくことも大切です。花粉を取り巻く現状も紹介するので、オフィスの花粉対策をする際に役立ててください。
オフィスにおける花粉対策の必要性
花粉症を発症すると、くしゃみや鼻水などさまざまな症状を引き起こします。これらの症状は、従業員の仕事の妨げになる可能性があり、業務効率の低下につながりかねません。
従業員の業務効率は、企業の利益に直結します。花粉症に苦しむ従業員が多いほど、組織全体の業務効率が低下し、利益に大きく影響するでしょう。
また、労働契約法第5条では、企業の義務として「安全配慮義務」が規定されています。安全配慮義務とは、従業員の健康と安全に配慮する義務です。
オフィス内で花粉が飛散すると、従業員の健康が損なわれるおそれがあるため、企業は花粉対策を実施する必要があります。
※出典元:e-GOV法令検索「労働契約法」
花粉を取り巻く現状
これからオフィスで花粉対策に取り組む際には、患者数や有病率などの現状を把握しておくことも大切です。
日本では、花粉症の患者数が増加の一途を辿っています。有病率は、働き世代を中心とした幅広い世代で高い傾向にあります。
花粉症の患者数は増加傾向にある
環境省は、全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした鼻アレルギーの全国調査をほぼ10年おきに実施しています。これまでの調査年は、1998年・2008年・2019年の3回です。
調査年 | 割合 |
---|---|
1998年 | 19.6% |
2008年 | 29.8% |
2019年 | 42.5% |
調査では、花粉症の患者数が10年ごとに10%増加していることが明らかになっています。
スギ花粉症の有病率は10代から50代で45%以上
環境省の「花粉症環境保健マニュアル2022」には、スギ花粉症の有病率の調査結果も掲載されています。調査によると、花粉症の有病率42.5%のうち、38.8%がスギ花粉症だということです。
花粉症の種類 | 割合 |
---|---|
すべて | 42.5% |
スギ花粉症 | 38.8% |
その他の花粉症 | 25.1% |
スギ花粉症の有病率は、特定の年代で多いわけではありません環境省の調査では、スギ花粉症の年齢層別有病率は10代から50代の幅広い世代で45%以上と、高い結果になっています。
日本でスギ花粉症の有病率が高い背景には、戦後に大量植林されたスギが伐採されることなく残り、開花適齢期を迎えていることが関係しています。
オフィスできる花粉対策
花粉は、従業員が出入りすることでオフィスに持ち込まれる可能性があります。オフィス内で花粉症の症状を軽減させるためには、さまざまな工夫が必要です。ここからはオフィスでできる花粉対策を紹介するので、ぜひ実践してみてください。
花粉除去アイテムを用意する
オフィスに花粉を持ち込ませないために、花粉除去アイテムを準備しておきましょう。代表的な花粉除去アイテムは、次のとおりです。
- 花粉除去ブラシ
- 粘着クリーナー
- 花粉対策スプレー
- 花粉キャッチ機能が付いたレースカーテン
- ウェットタイプのフロアワイパー
- 掃除機 など
花粉除去ブラシや粘着クリーナーは、衣服に付着した花粉を取り除くことが可能です。花粉対策スプレーには帯電防止成分が配合されており、花粉が身体に付着するのを防げます。
外から持ち込まれた花粉が床に落ちると、オフィス内に舞い上がる可能性があります。オフィスの床は、ウェットタイプのフロアワイパーや掃除機などでこまめに掃除するようにしましょう。
窓はできるだけ開けない
季節に関わらず、オフィス内の空気をきれいな状態に保つには、定期的な換気が必要です。しかし、花粉が飛散するシーズンは、オフィスの窓を開けることで花粉が入ってくる可能性があります。
オフィスで換気する際は窓を全開にせず、10cm程度にとどめ、できるだけ花粉が入らないようにしましょう。窓から入った花粉はカーテンにも付着するため、定期的に洗濯することも大切です。
また、オフィスの花粉対策として、花粉キャッチ機能が付いたレースカーテンや空気清浄機を使用するのも手段の一つです。花粉キャッチ機能が付いたレースカーテンを取り付けておけば、換気の際に窓を開けても花粉がオフィス内に入りにくくなります。
エアコンのフィルターを掃除する
オフィスの花粉対策に取り組む際には、エアコンのフィルター掃除も重要です。オフィスのエアコンを稼働すると、床に落ちている花粉を舞い上がらせてしまいます。
フィルターに花粉が付着している場合は、稼働した際に空間全体に飛散させるおそれもあります。エアコンのフィルターが目詰まりすると冷暖房効率も低下するため、少なくとも月1回を目安に、定期的な掃除を心掛けましょう。
フィルター掃除以外には、吸気口に貼るタイプの花粉対策用フィルターシートを活用する方法もあります。花粉対策用フィルターシートは空間内の花粉をシートでキャッチし、エアコン内部に入り込むのを防ぐシートです。
空気清浄機を設置する
花粉は目に見えないため、気づかないうちにオフィス内に充満している可能性があります。オフィスに入り込んだ花粉を取り除くためには、空気清浄機を活用するのも手段の一つです。
近年は、花粉やウイルス対策としてオフィスに空気清浄機を設置する企業が増えています。オフィス内の花粉を取り除くためには、高性能な空気清浄機を選ぶことが大切です。
空気清浄機のなかには、HEPAフィルターを採用した製品があります。HEPAフィルターは、高性能な集塵フィルターです。空気中に含まれる花粉だけでなく、ハウスダストやほこりなどの0.3マイクロメートルの微粒子を99.97%除去できます。
加湿器を設置する
オフィスで花粉対策に取り組む際には、加湿器の設置も検討しましょう。オフィス内を加湿すると空気中に浮遊していた花粉を湿らせ、床に落とせます。
ただし、加湿器は花粉を床に落とすだけなので、取り除けるわけではありません。オフィス内の花粉を取り除くためには、ウェットタイプのフロアワイパーや掃除機で取り除いたり、空気清浄機と併用したりするのが効果的です。空気清浄機は空気中の花粉やハウスダストを取り除けるため、オフィス内をきれいな状態に保てます。
また、加湿器の設置は、花粉以外の効果も期待できます。ウイルスは、湿度が40%以下になると活性化しやすいと考えられています。加湿器を設置し、オフィス内を一定の湿度に保つと、ウイルスの活性化を抑制できるでしょう。
オフィスでの花粉対策は従業員への配慮も重要
花粉が飛散するシーズンになると、マスクやメガネで個人的に対策する従業員もいるかもしれません。しかし、オフィス内に花粉が充満している場合、個人では対応しきれない可能性もあります。企業は従業員が花粉シーズンに快適に働けるよう、何らかの配慮を検討する必要があります。
多様な働き方を導入する
オフィスで花粉対策に取り組む際には、従業員の働き方を見直してみましょう。外出の機会が減れば、従業員が花粉によるくしゃみや鼻水などの諸症状に悩まされることも少なくなります。
働き方がオフィス出社に限定されている場合は、テレワークを導入するのも手段の一つです。近年は働き方に対する価値観の多様化により、オフィス出社以外の働き方を求める人が増えています。
テレワークを導入すれば従業員の花粉対策に加え、働き方改革にもつながるでしょう。ただし、テレワークはすべての業種や職種に対応できるわけではないため、社内で十分な検討が必要です。
花粉対策手当を支給する
企業が従業員に配慮した花粉対策に取り組む際には、手当の支給も検討しましょう。
従業員が個人的に花粉対策をするときには、専用のマスクやメガネ、目薬、ティッシュ、卓上加湿器などを準備しなければなりません。
どこまで花粉対策をするかは従業員ごとに異なりますが、準備するアイテムが多いほどコスト面が負担になりがちです。近年は従業員のコスト的な負担を考慮し、花粉対策手当を支給している企業もあります。
手当の支給範囲は、企業によってさまざまです。花粉対策アイテムのほか、医療機関への受診料や治療費も手当として支給しているところもあります。従業員のコスト面の負担軽減につながるため、エンゲージメントの向上も期待できます。
オフィスの花粉対策に役立つおすすめのアイテム
オフィスで花粉対策に取り組む際は、空気清浄機や加湿器を設置する方法があります。空間をまるごと除菌するシステムや清掃ロボットなどを導入することで、効率的な花粉対策が実施できます。
【プラズマ除菌ソリューション】プラズマガードプロ
プラズマガードプロは空間をまるごと除菌できるシステムです。空気中に浮遊する花粉のアレルゲンを抑制できるため、オフィスの花粉対策におすすめです。独自技術を採用しており、空間から物体表面まで一度に除菌できます。
除菌の対象は花粉のほか、ウイルスや菌、臭い、PM2.5など多岐にわたります。空調ダクトタイプは、既存の空調に取り付けられるため、交換や買い替えが必要ありません。
業務用空気清浄機のように設置場所を考える必要がないため、限られたスペースを有効活用することが可能です。プラズマガードプロは空調ダクトタイプのほか、工事不要で設置できる置き型タイプもあります。
〈ダクトタイプの詳細はこちら〉
〈置き型タイプの詳細はこちら〉
【DX清掃ロボット】Whiz i アイリスエディション
オフィスの花粉対策を徹底するためには、床に落ちた花粉の清掃も重要です。
近年は人手不足によって、従業員がオフィスの清掃を兼務しているケースも珍しくありません。従業員の負担軽減と花粉対策を両立させたい場合は、当社のWhiz i アイリスエディションをご検討ください。
Whiz i アイリスエディションは、事前に作成したルートに沿って床前面を均一に清掃するロボットです。
人による清掃では60%しか取り除けなかったダストを、90%除去することができます。空気清浄機によく用いられるHEPAフィルターを排気口に搭載しており、空気中の浮遊菌量を最大約1/5も低減できます。
〈Whiz i アイリスエディションの詳細はこちら〉
大型空気清浄機
空気清浄機の適用床面積は、製品によって異なります。適用床面積が狭い空気清浄機は、1台でオフィス全体をカバーできず、複数台の設置が必要になることもあります。
当社の大型空気清浄機の適用床面積は、60~70畳です。約30分で広い空間を空気清浄できるため、オフィス内を常にきれいな状態に保てるでしょう。静音設計なので、家庭用エアコンと同レベルに静かです。
高性能のセンサーを数多く搭載しており、常に快適な空間を提供できます。双方向フィルターで横吸気上排気仕様なので、壁付け設置も可能です。
〈大型空気清浄機の詳細はこちら〉
花粉対策で従業員が快適に働ける環境を作ろう
環境省の調査によると、花粉症の有病率は年々増えています。今は発症していなくても、花粉が蔓延したオフィスで働くことで発症する可能性もあるのが現状です。
また、オフィスにおける花粉対策は、花粉症の諸症状の軽減にもつながります。従業員がオフィスで快適に働くためには、花粉が飛散するシーズンを中心とした花粉対策が必要です。
オフィスでできる花粉対策には、花粉除去アイテムの用意や空気清浄機の設置などがあります。まずは自社でできることから始めてみましょう。
効率的に花粉対策をするなら、当社のプラズマガードプロがおすすめです。カビやウイルス、臭い対策にもつながるため、オフィスでの花粉対策はぜひ当社にご相談ください。