LEDの演色性とは?高演色性LEDに交換するメリットや注意点を紹介

2024.08.10
省エネ

照明をLEDに交換する際には、演色性にも着目しましょう。演色性とは、ものの見え方に影響する光の性質のことです。

本記事では、LEDにおける演色性とは何かについて解説します。

演色性にはいくつかの種類があり、それぞれ推奨用途が異なります。演色性の種類や推奨用途、高演色性のLEDに交換するメリットも紹介するので、自社の照明を交換する際に役立ててください。

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LEDの演色性とは?

演色性とは、光源に応じて色の見え方が変わる性質を指します。たとえば同じものでも、照明によって違った色に見えることがあります。

演色性は「Ra(平均演色評価数)」という単位で表現されます。Ra100は、太陽光が当たったときと同じ色を再現しており、Raが80以上の製品は演色性が高いと評価されるのが一般的です。

演色性が高い照明は、対象物の色を鮮やかに見せます。たとえば、飲食店で料理を美味しそうに見せたり、インテリアショップで装飾品を鮮やかに見せたりすることが可能です。

演色性の評価方法

演色性は「演色評価数」と呼ばれる数値で評価されます。演色評価数は、次の15種類の試験色を用いて個々に求められます。

平均演色評価用(Ra) No1. 
No2. 
No3. 
No4. 
No5. 
No6. 
No7. 
No8. 
特殊演色評価用(Ri) No9. 
No10. 
No11. 
No12. 
No13. 
No14. 
No15. 

平均演色評価数は、No.1~No.8の試験色に対する数値を平均した値です。一方の特殊演色評価数は平均演色評価数の試験色に加え、人の生活に身近で重要な色(No.9~No.15)に対する評価を指します。

ただし演色評価数は、あくまで色の再現性の高さを表したものです。人の好みには無関係であり、演色評価数が低くても好ましい色に見える場合もあります。

演色性の5つの種類と推奨用途

演色性は、平均演色評価数の最低値ごとに普通形と4種類のクラスに分類されます。それぞれの種類には、軽い視作業や美術館での展示などの推奨用途があります。

演色性の種類ごとの用途例は、次のとおりです。

演色性の種類 Raの最低値 推奨用途
普通形 60
  • 屋内での普通の視作業
  • やや粗い視作業、軽い視作業 など
高演色形クラス1 80
  • 事務所内での作業や工場内の組立作業又は検査
  • やや精密な視作業 など
高演色形クラス2 90
  • 事務所内で色を用いた作業や相手の顔を見てコミュニケーションを伴う作業
  • 色や相手の顔の見え方などが重要視される作業 など
高演色形クラス3 95
  • 美術館や博物館などで展示・鑑賞 など
高演色形クラス4 95
  • 印刷物や染色布などの色比較や色検査の作業 など

ものをより鮮明に見せたい場合や精密な作業が必要な場合、Ra最低値は太陽光と近い数値が求められています。

普通形

演色性の種類は、平均演色評価数の最低値によって異なります。普通形の場合、平均演色評価数の最低値は60以上です。普通形の主な推奨用途は次のとおりです。

  • 屋外での電気・機械設備の点検や修理、設置などの作業
  • 電気室や機械室、倉庫などでの一般的な視作業
  • やや粗い視作業 など

上記のほか、屋内または屋外でスポーツをする場合でも、普通形の演色性が適しています。このような環境では、高効率形蛍光灯や高演色形高圧ナトリウムランプ、メタルハイドランプなどの従来型照明器具が使用されています。

高演色形クラス1

高演色形クラスは、平均演色評価数の最低値に応じて4つの種類に分類されています。高演色形クラス1の場合、平均演色評価数の最低値は80以上です。高演色形クラス1の主な推奨用途は、次のとおりです。

  • 事務所
  • スーパーマーケット
  • 事務作業
  • 工場内の組立作業または検査
  • やや精密な視作業 など

上記のほか、教育現場での授業や自宅での学習、家事などでも、高演色形クラス1の演色性が適しています。このような環境では、高効率・高演色形蛍光灯や高演色形高圧ナトリウムランプ、メタルハイドランプなどの従来型照明器具が使用されています。

高演色形クラス2

高演色形クラス2の平均演色評価数の最低値は、90以上です。高演色形クラス2の主な推奨用途は、次のとおりです。

  • 医療機関の診察室や手術室
  • 美容サロン
  • 各種店舗
  • 色の見え方を重視する作業 など

高演色形クラス2は、美容サロンをはじめとする相手の顔を見てコミュニケーションを伴う作業に適しています。このような環境では、高演色形蛍光灯やメタルハイドランプなどの従来型照明器具が使用されています。

高演色形クラス3

高演色形クラス3の平均演色評価数の最低値は、95以上です。高演色形クラス3の主な推奨用途は、次のとおりです。

  • 美術館
  • 博物館 など

美術館や博物館は、絵画をはじめとする美術品が展示される場所です。高演色形クラス3は展示物を鮮明に見せられるため、美術品を展示したり鑑賞したりする場に適しています。

ただし、展示物は照射光によってダメージを受けるリスクもあります。展示物がダメージを受ける可能性がある場合は、白色や温白色、電球色などの色味の照明が選択されます。

高演色形クラス4

高演色形クラス4の平均演色評価数の最低値は、高演色形クラス3と同じ95以上です。高演色形クラス4の主な推奨用途は、次のとおりです。

  • 色比較用ブースでの印刷物や染色布などの色比較
  • 色検査の作業 など

上記のように、高演色形クラス4は特に色再現の忠実性が求められるシーンで推奨されます。物体の表面色を視感によって比較する場合は、昼光色や昼白色の色味を用いるのが望ましいとされています。

高演色性のLEDに交換するメリット

LEDには、演色性が高い製品と低い製品があります。用途によって適した演色性が異なるため、LEDを選ぶ際には演色性を重視することが大切です。

高演色性のLEDに交換するメリットは、ものが鮮明に見えることです。ものを鮮明に見せたい場所では、高演色性のLEDが適しています。

たとえばスーパーマーケットでは、高演色性のLEDを使用することで、陳列された食品を鮮やかに見せられるため、消費者の購買意欲を高められます。

レストランでは、利用客に提供する食事を美味しそうに見せられるため、満足度を高め、リピート率の向上につなげることも可能です。アパレルショップでは、商品の色味やデザインをきれいに見せられるため、商品のヒットも期待できます。

高演色性のLEDに交換する際の注意点

オフィスのエントランスに自社商品を展示すると、ステークホルダーに企業のコンセプトや価値観などを直感的に伝えられます。そのため、自社商品をエントランスに展示するオフィスも少なくありません。

高演色性のLEDを使用すると、自社商品をより魅力的に見せることが可能です。ただし、LEDの演色性を高めると、従来の蛍光灯や電球と同様に、消費電力に対する光束が低くなるので注意しましょう。

光束とは、光源全体の明るさを示し、「ルーメン」という数値で表されます。ルーメンの数値は高いほど明るく、低いほど暗くなります。必要な明るさは用途によって異なるため、事前に確認しておくようにしましょう。

また、高演色性のLEDは、一般的なLEDに比べて価格が高い傾向にあります。オフィス全体の照明を高演色性のLEDに交換する場合、通常のLEDに交換するよりも費用がかかるおそれがあります。

おすすめの高演色性LED

高演色性のLEDは、さまざまなメーカーから発売されています。どのような製品を選べば良いか迷う場合は、ぜひ当社の高演色性LEDをご検討ください。高演色かつ低コストで導入可能です。

ここからは、当社がおすすめする高演色性LEDを紹介します。

直管LEDランプ ECOHiLUX HES高演色

当社の直管LEDランプECOHiLUX HES高演色は、演色性評価数95の屋内向けのLEDです。空間全体を照明器具で照らす場合、1畳当たり300~600ルーメンが目安とされています。

直管LEDランプECOHiLUX HES高演色の場合、光束が2,000ルーメンなので、ワークスペースや会議室などの広い空間にも適しています。1本当たりの価格は、12,600円(税抜)です。

寿命の目安は、40,000時間です。白熱電球の40倍程度、蛍光灯の4~5倍程度の寿命になるため、電球切れによる交換の手間を削減できます。詳細はこちらで紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

〈直管LEDランプ ECOHiLUX HES高演色の詳細はこちら〉
LDG32T・N/17/20/HCR(直管LEDランプ ECOHiLUX HES高演色)|LED照明|法人のお客様|アイリスオーヤマ
LDG32T・N/17/20/HCR(直管LEDランプ ECOHiLUX HES高演色)のデータ各種を閲覧・ダウンロードできます。

LED電球 高演色タイプ E26 広配光 40形相当 昼白色

当社のLED電球 高演色タイプ E26 広配光 40形相当 昼白色は、屋外向けのLEDです。演色性評価数は97なので、太陽光に近い明るさを実現できます。

口金サイズは、E26口金です。これは一般的なサイズなので、既存の照明器具を交換することなく使用できます。

また、光色は「昼白色相当」と「電球色相当」の2種類をご用意しております。バランスが取れた明るさで過ごしやすい空間を演出する際には、昼白色相当がおすすめです。

屋外で使用するため、耐久性に不安を感じる方もいるかもしれません。当社の製品は5年間の保証付きなので、屋外で使用する場合でも安心です。

なお、製品の詳細はこちらで紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

〈LED電球 高演色タイプ E26 広配光 40形相当 昼白色の詳細はこちら〉
LDA7N-G-4T5HR(LED電球 高演色タイプ E26 広配光 40形相当 昼白色 )|LED照明|法人のお客様|アイリスオーヤマ
LDA7N-G-4T5HR(LED電球 高演色タイプ E26 広配光 40形相当 昼白色 )のデータ各種を閲覧・ダウンロードできます。

LEDに交換する際には演色性も重視してみよう

近年は、オフィスの照明を省エネ性に優れたLEDに交換する企業が増えています。LEDにはさまざまな種類があり、演色性も異なります。

演色性とは、ものの見え方に影響する光の性質のことで、「Ra(平均演色評価数)」という数値で表します。数値が高いほど、演色性に優れていることを示しています。

オフィスのワークスペースの場合、高演色形クラス1のRa80以上のLEDを使用しましょう。

オフィスに高演色性の高いLEDを導入する際には、ぜひ当社にご相談ください。当社では、製品と工事をセットにした「LED節電パック」を提供しています。ご注文から最速で2週間で着工いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

〈LED節電パックへのお問い合わせはこちら〉
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