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アイリス物語

アイリスオーヤマは、プラスチック製品の下請け町工場「大山ブロー工業所」として創業しました。
「アイリス物語」では、現在に至るまでのアイリスグループの歴史を連載でお届けします。

第三十二話株主、経営者、社員が三位一体となる会社づくりを
~企業理念第三条に込められた意味~

アイリスオーヤマには、5つの企業理念があります。その第三条に「働く社員にとって良い会社を目指し、会社が良くなると社員が良くなり、社員が良くなると会社が良くなる仕組みづくり」を掲げています。この第三条にも深い意味が込められています。一つ目は、株式上場しないという考えです。アイリスオーヤマは、なぜ非上場なのかとよく問われますが、これにはいくつかの理由があります。アイリスオーヤマは「ピンチはチャンス」と考える柔軟な意思決定と瞬発力を大事にしている会社です。もちろん、株式上場することは悪いことではありません。それを目指し、会社を成長させている企業家は多くいます。株式上場をすれば、多くの資金を集めることができ、企業として成長のチャンスも広がります。しかしその一方で、新しい挑戦をするたびに、株主の理解や承認が必要になります。社会変化に瞬時に対応するには、他社よりも一歩先に踏み出すスピード感が必要なのです。二つ目は、健太郎の「利益を社員に還元する」という考えです。社員が会社のために努力してくれた結果で好業績を上げることができている。その努力した社員に還元せずに、株主に配当を分配することに少し異なる考えを持っています。アイリスオーヤマはオーナー企業で株式の大半を大山家が保有しています。しかし、実質的に会社は社員のものです。緊急時には、オーナーの意思決定が行われますが、この瞬発力で現場を支えているのも社員であると考えています。

「株主、経営者、社員が三位一体となる会社」になるために、アイリスオーヤマでは一定等級以上を幹部社員としており、幹部社員には会社への貢献と業績に応じて、決算賞与を支給しています。決算賞与の金額内で会社の株式を購入することができ、幹部社員は株主となります。会社が良くなれば、株主に還元される仕組みです。また、自身は株主だという気持ちで仕事に向かえば、会社の繁栄と社員の繁栄が共有できると考えています。

さらに、アイリスオーヤマでは、人材育成と人事評価制度も進めています。「評価は自分がするのではなく他者がするもの」の考えから、独自の公正な人事評価の仕組みを持っています。3車線人事、多面的評価(360度評価)をはじめ、実力・能力・意欲のある人をしっかり認める仕組みで、人柄も大切にしています。

アイリスオーヤマでは「人は資源」と考えています。人=社員は、価値を生み出す大切な存在であり、企業を支える根幹として会社と社員が同じ目標に向かって共に成長しています。これが、企業理念第三条に込められた意味なのです。

多面的評価
多面的評価

(第三十三話に続く)