アイリスオーヤマは、プラスチック製品の下請け町工場「大山ブロー工業所」として創業しました。
「アイリス物語」では、現在に至るまでのアイリスグループの歴史を連載でお届けします。
第三十三話ICジャーナルは全社の情報共有ツール
アイリスオーヤマでは、「情報共有」を重要視しています。そのなかの一つに「ICジャーナル」という仕組みがあります。日報と言えば分かりやすいと思いますが、アイリスのICジャーナルの本質は、日報とは似て非なるものです。一般的に日報は、上司による部下の行動管理が目的で、一日の業務を部下が書いて上司がチェックする業務日報かと思います。一方、アイリスでは、国内外グループ全社で情報共有することを目的に、ICジャーナルがあります。ICとは、Information and Communicationの略称です。現業系の一部の社員を除き、営業部門・開発部門・管理部門をはじめとする、すべての部署の社員一人ひとりが毎日、ジャーナリストのように、日々の仕事のなかで得た情報を基に自らの考えや提案を発信します。つまり、単なる業務報告ではなく、「意思」を発信する仕組みなのです。
ICジャーナルは、社内独自のシステムにパソコンやスマートフォンを通じて入力し、登録された情報は部門や役職の壁がなく、役員も含め、相互で閲覧が可能です。例えば、営業部門の担当者が商談で得た、新たな生活者ニーズや市場トレンドの変化の兆しなどの情報を投稿すると、マーケティング部門や開発部門の担当者が閲覧することで、リアルタイムに詳細な情報が共有されます。それが、新商品開発のヒントやアイデアに繋がったり、より多くのユーザーに受け入れてもらう商品へと改良するための重要な判断材料にもなります。また、海外グループ会社でもこの仕組みが運用されているため、各国・地域の市場の流れや地政学的要因を踏まえて分析した動向もいち早くキャッチすることもでき、これによって、グローバルな視点で市場を捉え、変化対応力を高めています。
このICジャーナルの仕組みも、アイリスの強みの一つです。私たち、アイリスグループの社員は、常に「なぜ」、「どうして」、「どうすれば」を主にして考え、ICジャーナルを通して、有益な情報発信・収集を繰り返しています。この積み重ねが、個々の思考力や状況判断力を磨き、組織全体のパフォーマンス向上に繋がっています。全社で情報共有する企業文化こそが、アイリスオーヤマの競争力を支える大きな原動力となっています。
(第三十四話に続く)