どんなに優れた製品を開発しても、生産が追いつかなければ意味がありません。中国・大連の工場では常に3割の空きスペースを確保。工場稼働率はあえて7割以下とし、市況に合わせてレイアウト変更や設備投資ができるよう備えることで、パンデミック時のマスク、東日本大震災時のLED照明などの特需にもフレキシブルに対応してきました。
「デパートメントファクトリー」とは? 人々の生活や小売業の売り場を思い浮かべれば、出身業種であるプラスチックに留まってはいられません。中国工場で加工している素材は、樹脂・木・金属・土・布など非常に多岐に渡ります。保有する生産設備も射出成型機や自動溶接ロボット、木材加工機など多種多様。様々な素材の加工技術を蓄えることで、高い内製化率を実現。他の事業で培った技術や部品を別事業に応用できることも強みです。どのような新事業展開にも応えることができる中国工場は、アイリスオーヤマグループの変化対応力の源です。
日本語でマネジメントし、任せる経営 日本で研修を受けた優秀な現地スタッフが中国アイリスグループをマネジメントしています。1996年の中国進出当時は約500名の現地従業員に対し、約50名の日本人社員が働いていました。ナレッジマネジメントが進んだ現在では現地従業員約4000名に対し、日本人社員は約15名となり、グループ総経理にも中国人社員を登用しています。