一年中パワフルな最新の「ハイブリッド式衣類乾燥除湿機」をレビュー!

一年中パワフルな最新の「ハイブリッド式衣類乾燥除湿機」をレビュー!

雨で洗濯物がなかなか乾かず困っている人はいませんか?また、1年中飛散する花粉や黄砂、PM2.5などが気になって室内干しをしている家庭は多いはずです。我が家はペットを含めて家族全員が花粉症。このため衣類は1年中室内干しをしています。そんな部屋干し派にぜひ取り入れてほしいのが衣類乾燥にも利用できる除湿機です。今回は、アイリスオーヤマから新しく発売されたハイブリッド式衣類乾燥除湿機「KIJH-L160」を試してみました。

一年中パワフルな最新の「ハイブリッド式衣類乾燥除湿機」をレビュー!

家電ライター 倉本 春

白物家電やガジェットをはじめとしたモノ系情報を執筆する家電ライター。生活者の目線に立ったわかりやすいレビュー記事に定評がある。自宅には廊下に溢れるほど数多くの家電を常備。電気調理鍋、掃除機だけでもそれぞれ10台以上を所持している。

除湿機の種類は大きく3つ

除湿機のイメージ
除湿機は湿気を取り除くことに特化していて、季節問わず使える家電です。持ち運びできるものがほとんどなので、湿度の高さが気になる部屋に自由に設置できることも魅力です。
除湿機は、ざっくり分けると「コンプレッサー式」「デシカント式」「ハイブリッド式」の3つの除湿方式があります。
「コンプレッサー式」は、本体内にある熱交換器パーツを冷やし、空気中の湿気を「結露(水滴)」に変化させる除湿方法です。一般的に消費電力が少ないというメリットがあり、夏場は活躍してくれますが、実は冬場は苦手。5度以下になると除湿能力が下がってしまう商品が多いため、洗濯物が乾きづらいというデメリットがあります。
一方、「デシカント式」はゼオライトという乾燥剤に湿気を吸着させる方式。さらに、水分を含んだ乾燥剤をヒーターで温め、空気との温度差を作り出すことでタンクに水を貯めます。こちらは冬でもしっかり除湿できますが、ヒーターを利用するので消費電力はコンプレッサー式より高くなりがちです。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、どちらの方法も併用するのが「ハイブリッド式」。一年を通じてパワフルに除湿できるのが最大の魅力。ただし、2つの機能を内蔵するため、本体サイズは大きくなりがちです。
今回試した商品も、本体サイズは幅345×奥行き300×高さ715mmとなかなかの存在感。その分最大除湿能力は1日に14L/16L(50Hz/60Hz)とパワフルです。実は「ハイブリッド式」の除湿機は市場ではそこまで多くないため、「KIJH-L160」は、ある意味貴重な選択肢なのです。

「KIJH-L160」を使って洗濯物を乾かしてみました!

アイリスオーヤマのハイブリッド式除湿機
早速ハイブリッド式衣類乾燥除湿機「KIJH-L160」を自宅で試してみました!衣類乾燥除湿機は、部屋干しをするときだけ衣類の前に移動させる使い方が一般的。「KIJH-L160」は重量19kgと重さはありますが、本体左右にハンドル、底にはキャスターが付いているので、移動はラクに行えます。
キャスター部分
我が家では、普段は脱衣所、雨の日など湿度の高い日はリビング、部屋干し時は衣類の前に衣類乾燥除湿機を移動させるので、移動の手軽さは嬉しいポイントです。
操作部分
操作方法もシンプルで簡単です。洗濯物を乾かしたい場合は、電源を入れて「衣類乾燥」ボタンを押すだけ。最大パワーで早く乾かせる「速乾」、除湿方式の調整で消費電力を半分近くに抑える「エコ」、そして風量は落ちるものの運転音が静かな「低騒音」の3種類から選択できます。
部屋の中で衣類乾燥している様子
日によって湿度が違うので、純粋な比較はできませんでしたが、我が家で同じ衣類をモード別に乾燥させてみました。

その結果、【速乾:約4時間】【エコ:約4時間30分】【低騒音:約6時間】程で、乾燥が終了しました。除湿機がなく自然乾燥の場合、8時間たってもパーカーの一部がしっとりしていたので、除湿機の威力がよくわかります。ちなみに、自然乾燥させた衣類は、嫌な部屋干し臭が発生しました…除湿機の必要性を強く実感しました。
スポット送風
乾燥の早さだけではなく、送風範囲の広さも魅力です。筆者が部屋干しに使用している物干し竿の幅は、170cmあるのですが、両端にティッシュを貼り付けて送風範囲を「ワイド」にしたところ、両端のティッシュが風でなびいていました。

ちなみに、「KIJH-L160」は送風範囲を狭くする「スポット」というモードも選べます。スポットにすると、約50cmくらいの範囲に強く風を送るため、化学繊維のTシャツ1枚なら約30分で乾かすことができました。ユニフォームなどは約10分ほどで乾くそうなので、お子さんがいる家庭で、朝に「今日は体操服が必要!」と言われても、これなら対応できるかもしれません。
排水溝に水を流している様子
また、個人的に嬉しかったのは連続排水口を搭載している点。これは本体背面にある穴のことで、ここに市販の内径1.5cmサイズのホースを差し込むことでホースからの排水が可能になります。タンクが満水になる心配がないので、湿度が高い時や長時間の除湿時にはかなり安心できる機能です。
風呂場で乾燥
我が家では家族がお風呂に入っている間に洗濯をし、風呂場に洗濯物を干して除湿機を運転するようにしています。この方法だと衣類だけではなく、風呂場も乾燥するのでカビの発生に悩まされることがありません。除湿した水はタンクに溜まらず、ホースから直接排水口に流せるので一石三鳥のメリットがありました。

湿度の高い時期の除湿にも便利

おやすみモード
「KIJH-L160」は洗濯物の乾燥だけでなく、もちろん部屋全体の除湿もできます。空間を除湿したい場合は、電源ONの状態で「除湿」ボタンを押すだけ。衣類乾燥とおなじく、こちらも複数のモードがあります。
筆者のオススメは、湿度にあわせてパワーを自動調整する「おまかせ」ですが、最大風量で除湿する「ターボ」と、風量を落として静かに運転しつつ、操作パネルのライトの明るさも絞る「おやすみ」モードがあります。暗い場所ではパネルのライトが意外と眩しく感じるので、寝室で使いたい人には便利なモードです。
半透明の窓がついたタンク
除湿した湿気は水に変換されて本体タンクに溜まりますが、タンク容量は約4.5L。我が家で「おまかせ」モードで24時間稼動させてみたところ、晴れた日の4月でも、たっぷり4L近い水が溜まりました。「KIJH-L160」はパワフルなので、梅雨の時期や湿度の高い日なら1日に2~3回タンク交換が必要になりそうです。
※:なにも操作しない状態で放置すると12時間で自動停止します。
たまった水の量は、本体横の半透明の窓から直接目視できるほか、タンクが満水になる本体上部の「満水」ランプが点灯。満水時は運転を停止するので水が溢れる心配はありません。
タンクのハンドルを持っている様子
タンクが満水の場合、重量4.5kg(タンク容量除く)とズッシリ重いのですが、タンクにはしっかりとしたハンドルがついているので持ち運びにも苦労しません。また、タンク上部にはフタもついているので、移動中に水がこぼれる心配がないのも嬉しいポイントです。
水タンクを開けている様子
水を捨てるだけの場合は、フタの一部だけを開けて排水ができます。水捨てのたびに複雑な形状のフタを開け閉めする必要がないのも嬉しいですね。
タンクを洗っている様子
水タンクは1ヶ月に一回程度水洗いが必要ですが、タンクの形が広浅で上部のフタが完全に外れるので、とても洗いやすい構造でした。

光熱費が高い今だからこそ!省エネでパワフルな除湿機が便利

ハイブリッド除湿機
今回「KIJH-L160」を使ってみて、移動のしやすさや除湿のパワフルさ、お手入れの簡単さなど、除湿機に欲しい機能をシンプルに搭載した商品だと感じました。また、部屋干しは季節を問わず行うので、ハイブリッド式の「一年中パワフルに使える」という点も魅力です。加えて、部屋干しをすることで、外に干した下着の盗難にあうなどのトラブルを防ぐこともできます。
現在は光熱費がかなり高騰しているため、「ハイブリッド式」のメリットである、省エネ効率のよい「コンプレッサー式除湿」も利用できる点も大きな魅力です。我が家のお風呂場にはビルトインの浴室乾燥機能も搭載されているのですが、浴室乾燥機能は電気代が高くて悩んでいました。「KIJH-L160」なら、省エネ・年中パワフル除湿の両方を叶えてくれるので、気になっている方はぜひ一度試してみてはいかでしょうか。

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