医療福祉コラムVol.02

離職率が低い介護施設には共通点があった!?
働きやすい職場づくりを実現するためには

介護業界は業務内容や環境から離職率が高いイメージがありますが、実際には離職率の低い介護施設も存在しています。
では、離職者が少なく、働きやすい職場にするにはどうすれば良いのでしょうか。
本記事では、介護職の離職理由や離職率の低い施設の特徴をご紹介するとともに、介護職で大きな課題となっている「身体的負担」を軽減する、アイリスオーヤマのビジネスソリューションをご紹介します。

介護職の離職状況

介護職は体力仕事が多く、労働環境の良くない「3K」(きつい、汚い、危険)と呼ばれることがあるため、一般的に離職率が高いイメージがあります。では実際に介護職の離職率はどのくらいなのでしょうか。

離職率が高いイメージのある介護職ですが、現在離職率は年々改善傾向にあります
(公財)介護労働安定センターが公表している「介護労働実態調査」(令和2年度)によると、離職率が最も高かった平成19年度には21.6%でしたが、令和2年度(令和元年10月1日から令和2年9月30日)には14.9%にまで低下しました。
また、離職率が減少しているだけではなく、介護労働者の「今の勤務先で働き続けたい」という勤務先に関する希望も年々上昇しており、令和2年度は60.2%となっています。

このように離職率は年々低下しているものの、介護業界にとって離職は依然として重要な問題です。

離職した職員の勤続年数

たとえば、同調査によると、現在介護職では離職した職員の64%が勤続年数3年未満であり、そのうちの半数以上が1年未満に離職しています。したがって、こうした早期離職を減らす取り組みこそが現在の介護業界に必要と言えます。

出典:

(公財)介護労働安定センター 令和2年度「介護労働実態調査」結果の概要について
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2021r01_chousa_kekka_gaiyou_0823.pdf

では、介護職を離職する理由にはどのようなものがあるのでしょうか。以下で主な理由を見ていきます。

現在の介護職の主な離職理由

介護職を離職する主な理由としては、以下の4つがあります。

人間関係のストレス

介護職を離職する1つ目の理由は、介護施設内での人間関係に起因するストレスです。
介護の仕事はチームで行うことが多く、さまざまな職員とコミュニケーションを取りながら進めていかなければなりません。また、職員だけでなく利用者の家族とやり取りする場面もあります。
しかし、チーム内で業務内容や考え方に齟齬が発生し、人間関係がこじれてしまう現場も多く、こうしたストレスから離職に至ってしまうケースがよくあります

結婚・妊娠・出産・育児などのライフスタイルの変化

2つ目の理由は、結婚・妊娠・出産・育児によるライフスタイルの変化です。
現在の介護業界では、こうしたライフスタイルの変化に対して、手厚い支援制度を整えている事業所は多くありません。育児などを行いつつ、体力を使う介護の仕事を両立するのは難しく、離職につながる原因となっています。

事業所の理念やあり方に不満

3つ目の理由は、法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に対する不満です。
施設の理念や運営方針が介護職員の理想と合わない場合、職員はモチベーションを維持することが難しくなり、離職につながってしまうケースがあります
理念や方針に違和感がある場合、そこで働くスタッフとも価値観が合わない可能性もあります。
そうなると、1つ目の理由である人間関係のストレスを余計に抱え込んでしまうため、さらなる悪循環に陥るかもしれません。

職員の身体的・精神的負担が大きい

4つ目の理由は、職員の精神的・身体的負担が大きいことです。
たとえば、介護現場では、体の不自由な利用者を車いすやベッドに乗せるといった体力が必要な仕事が多々あります。また、認知症の利用者とのやり取りなどで精神的負担を感じるケースもあります。こうした心身両面のハードさが原因で離職するケースも少なくありません

このような要因から離職率が高くなっている介護現場が多くありますが、一方で離職率が極めて低い施設もあります。そうした施設にはどのような特徴があるのでしょうか。次章では離職率が低い介護施設の特徴をご紹介します。

離職率が低い介護施設の特徴

離職率が低い介護施設には、前述のようなよくある離職の原因となる課題を解消する特徴があります。具体的な特徴は以下4つです。

コミュニケーションが
円滑に行われている

前章で見たように、離職の大きな理由はコミュニケーション上のストレスによるものです。職員間の意思疎通や情報共有がスムーズかつ適切にできている施設は仕事がしやすく、離職率を低くすることが可能です。また、職員と利用者の人間関係を良好に保ち、利用者が快適に施設で過ごしてもらうためにも、コミュニケーションが円滑に行われることは非常に重要です。

働きやすい制度が整っている

2つ目は、介護職員が働きやすくなるような教育制度や労働環境が整っていることです。
教育環境に関しては、研修や勉強会のほか、介護士としてのスキルアップや資格取得などを支援する環境が充実していることが重要です。これらが整っていれば、職員がキャリアアップを図りやすくなり、将来的なキャリアの不安を軽減できることに加え、仕事に対するモチベーションも向上します。
労働制度については、休日・有給休暇の確保や残業時間の削減、育休・産休といった女性のライフスタイルの変化に合わせた制度の充実が求められます。

理念や考え方の共有と
意思統一がなされている

3つ目は、介護施設内で理念や考え方が共有され、意思統一がなされている現場であることです。
介護施設の理念としては、「尊厳を守る」「正義」「誠実」といった基本的な姿勢が重要であり、これらの理念が職員に浸透していることで、日々の仕事に取り組む意識が醸成され、より良い職場環境になります。
高齢化が急速に進行し、今後ますます介護業界の重要性が増していくため、社会的な意義ややりがいを感じられる理念を共有することも大切です。

職員の身体的・精神的負担を軽減する仕組みがある

4つ目は、職員の身体的・精神的負担を軽減する仕組みがあることです。
前述のように、労働条件に関する不満として身体的・精神的負担を掲げている方は多く、この不安を解消できる仕組みが必要です。
具体的には、介護離職防止支援助成金の活用やITツールの導入、AIロボット導入などがあります。

このように、離職率が低い施設には職員が働きやすい環境が整っているという特徴があります。
そこで以下では、実際に介護職員の負担を軽減し、働きやすい職場環境の実現に寄与するビジネスソリューションをご紹介します。

職員の身体的負担を軽減!
働きやすい環境を実現する
ビジネスソリューション

介護施設の働きやすい環境づくりに寄与するビジネスソリューションとして、DX清掃ロボットがあります。
アイリスオーヤマが提供するAI搭載の自律走行型DX清掃ロボット「Whiz i アイリスエディション」は、人による清掃を代替し、企業を取り巻く人手不足や人件費高騰、労働環境の悪化を解決するソリューションです。

「Whiz i アイリスエディション」を導入することで、施設を全面的に均一清掃でき、人手に比べ清掃時間を短縮しつつ清潔度向上を実現します。また意外と重労働である床清掃の自動化により、生産性の向上や労働環境の改善に寄与します。
実際に介護現場にて導入され、清掃スタッフの業務負荷を軽減し、労働環境を改善した事例が多数あります。

また、アイリスオーヤマでは空間全体の菌やウイルスを99.9%抑制する空気洗浄化技術「PlasmaGuard PRO™-アイリスエディション -」も提供しています。独自のプラズマ技術で空気自体を清浄化するため、施設の清潔度をより高い水準で保ち、快適な環境を創造することが可能です。
「Whiz i アイリスエディション」に加え、このようなエアソリューションを活用することで、施設内の衛生環境をトータルで整えることができます。

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