働き、暮らし、憩う「空間」にもアイデアが満載!アイリスオーヤマの建築・内装事業

働き、暮らし、憩う「空間」にもアイデアが満載!アイリスオーヤマの建築・内装事業

家庭用のLED電球やシーリングライトの製造・販売を行っているアイリスオーヤマは、家庭向けだけでなく、カフェや商業施設、ホテル、オフィスにおける照明、家具、さらには床や天井といった建築・内装の分野にも取り組んでいます。
モノづくりで培ったアイデアやノウハウを、これらの施設の空間づくりに活かす方法について紹介します。

働き、暮らし、憩う「空間」にもアイデアが満載!アイリスオーヤマの建築・内装事業

+1 Day 編集部

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▼お話を聞いたのは…
執行役員 BtoB事業グループ 営業本部  本部長 鈴木 賢

執行役員 BtoB事業グループ 営業本部 本部長 鈴木 賢

1996年に入社し、関東支店に配属。2014年にはBtoC営業の統括部長を務め、2018年にBtoB事業部の建装・スチール事業部に異動し、部長に着任。2020年にBtoB事業グループ建装事業部事業部長、2023年にBtoBプロジェクト営業部の営業部長を経て、2024年から現在のBtoB事業グループ執行役員本部長を務める。

あの話題の施設にもアイリスオーヤマ

JPタワー大阪 様

JPタワー大阪 様

西日本最大の鉄道ターミナルであるJR大阪駅に直結した大型複合施設「JPタワー大阪」は、ホテル、オフィス、商業施設、劇場など多様な機能を持ち、大阪・梅田エリアの新たなランドマークとして2024年7月31日にオープンしました。
THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection内のゲストルーム

THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection内のゲストルーム

THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection内のロビー

THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collectionのロビー

その JPタワー大阪内にオープンした「THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection」の客室418室の内317室の内装工事をはじめ、同ホテル、オフィス、商業施設「KITTE大阪」、劇場「SkyシアターMBS」の一部にもアイリスオーヤマのLED照明が採用されました。
東京ミッドタウン八重洲 商業フロアイメージ

東京ミッドタウン八重洲 様 商業フロアイメージ

2023年3月に開業した「東京ミッドタウン八重洲」も、都内有数の大型複合施設。ここでの照明と製作金物の製作設計・施工を担当したのもアイリスオーヤマ。「風・水・光の流れ、人の動き」のデザインコンセプトにもとづき、空間デザインを支える照明付き製作金物・天井材を納入しました 。
パークハイアット京都 様
伝統が息づく京の街をイメージし、和風建築をふんだんに取り入れた「パーク ハイアット 京都」。このホテルにも、アイリスオーヤマは照明器具やブラインドボックス、ガラリなどの建築資材を納入。切子や鋳物といった日本の伝統技術と、LEDをはじめとする現代の技術を融合した空間デザインを陰で支えています。
アイリスオーヤマ 執行役員 BtoB事業グループ 営業本部  本部長 鈴木 賢
アイリスオーヤマは2017年に建築・内装事業を開始し、ホテルやオフィスの内装工事や照明設計などを通じて空間プロデュースを行っています。この事業において、BtoB事業グループの執行役員本部長である鈴木賢は、次のように語ります。

「近年はホテルでもオフィスでも、意匠性の高いデザインが求められています。デザイナーの描く理想のデザインを、施主様の予算の範囲内で実現する提案力が、内装事業においても重要となります」

LIDIO(リディオ)シリーズ

アイリスオーヤマの提供する照明シリーズ「LIDIO(リディオ)」 では、ダウンライト、間接照明、ベースライトなど、デザイン性、光の効果、使いやすさという3つの視点から建築の新しい可能性を提案します。その提案は多岐にわたるため、照明ラインラインアップアップも豊富に取り揃えています。
東京ミッドタウン八重洲 様 商業フロアイメージ

東京ミッドタウン八重洲 様 商業フロアイメージ

また「東京ミッドタウン八重洲」でも、金物と照明を組み合わせた空間デザインが採用されています。
さまざまな素材を扱っているアイリスオーヤマならではの、異素材同士の組み合わせのバリエーションでデザイナーのアイデアを具現化する提案力が、従来の内装工事にはない強みです。

複数の工事を「オールインワン」で担える強み

建築・内装に関するすべての工事を「オールインワン」で対応
アイリスオーヤマ のもう一つの強みは、建築・内装に関するすべての工事を「オールインワン」で対応できること。通常の工事では、例えば照明器具メーカーのA社、建築資材メーカーのB社がそれぞれいて、さらに天井工事はC社、照明器具の取り付け工事はD社、と工事ごとに施工業者がバラバラです。工事もバラバラなので、その都度現場で足場を組む手間がかかります。

それが、アイリスオーヤマの場合はA~D社の役割を1社で担うことができます。そうすることで、コストメリットが出しやすく、工事も1回で済ませることができます。

ホテルの客室にあるベッドのヘッドボードも、最近ではランプやUSBポートを内蔵したものがあります。通常は木材の調達、照明の取り付け、USBポートの取り付けをそれぞれの業者が担っているのですが、これもアイリスオーヤマでは3社分の作業を1社で済ませることができます。こうした「オールインワン」の工事によって工期の短縮やコスト削減を実現しているのです。施主様や建設会社にとっても窓口が1社になるので、打ち合わせや調整の負担が大きく軽減され、スムーズな工事が実現できます。

「建築・内装の世界で価値を提供するには、ただ製品を売るだけでは限界があります。工法やサプライチェーンを含めて『モノ』を『コト』に変えていく必要があるのです」(鈴木)

アイリスオーヤマならではの「見えない気遣い」

ホテルの照明や家具などは、訪れる人の目に触れる「表」のアイデア。建築・内装におけるアイリスオーヤマのアイデアは、目に見えない「裏」にも隠されています。
天井裏の配線などの点検をするための天井点検口
例えば、天井裏の配線などの点検をするための天井点検口。天井裏の配線点検のための天井点検口は、通常の片開きタイプでは、内装工事後に壁が取り付けられると扉が壁にぶつかり開かなくなるという問題が生じることがあります。しかし、アイリスオーヤマはこの問題を解決するために、内装工事後でも扉を自由に4方向に付け替えられる設計を採用しました。これにより、作業員は点検が必要な際にスムーズにアクセスできるようになりました。
廊下に必ず取り付けられる消火器ボックス
また、室内の廊下などに必ず取り付けられる消火器ボックス。通常は壁に張り出す形で取り付けられますが、先に取り付けると、工事の際に多くの業者が出入りするたびにぶつかるので、凹んだり傷ついてしまったりすることがあります。

そこで、アイリスオーヤマではこの消火器ボックスと扉を後付けにし、かつ、壁に埋め込むようにしました。 これならぶつかる心配がなく、工事もスムーズに進められます。

いずれの例も、言われなければ気づかないくらいですが、実はこのちょっとしたところこそ、アイリスオーヤマのアイデアの真骨頂。施設を管理する方や工事の施工業者の方などからも非常に喜ばれています。

建築・内装にも「ジャパン・ソリューション」を

理想の空間デザインを限られた予算内で実現するだけでなく、近年の建築・内装においてはさまざまな課題への対応が求められています。

例えば、深刻化する人手不足への対応。決められた工期をなるべく少ない人数で対応できるよう、負荷の少ない工法や製品の開発が求められます。サステナビリティの観点からも、CO2の排出を削減し、環境負荷を低減する工法が大きな課題となっています。

その課題を解決する工夫が凝縮されているのが、オフィスなどの床に敷き詰める「OAフロア」。通常のコンクリート製のOAフロアは1枚当たり14キログラム。オフィスビルを1棟建築するのに4万枚のOAフロアを使用する場合、10トントラックなら輸送に46台分を要し、海上輸送も含めると46.4トン ものCO2を排出すると試算されます 。
それが、アイリスオーヤマの「ウッドコア」 では、木材を粉砕し接着剤で固めた「パーティクルボード」をメッキ鋼板で両面から挟むことで、1枚当たり4.2キログラムと約3分の1の軽量化を実現。10トントラックでの輸送を46台から18台分に減らし、CO2排出量は18.9トンと実に約60%も削減することができます。  

それだけではありません。従来のコンクリート製OAフロアは、1人の作業員が運べる枚数が1~2枚。それに対して「ウッドコア」は一度に4~6枚運ぶことができるので、現場での作業員の負担が大幅に軽減され、工期の短縮にもつながります。
さらに 、サステナビリティの要求に応えるため、石灰石を主原料とした再生可能なプラスチック代替素材「LIMEXライメックス」 を使用したOAフロアも開発。「日本で最も枯渇しない原料」といわれる石灰石を配合することで脱プラスチックを図り、他のプラスチック代替品にアップサイクルすることもできます。

家電、LED、食料品などを通じて日本が抱える課題を解決する「ジャパン・ソリューション」を掲げるアイリスオーヤマ。建築・内装工事においても、サステナブルな工法や製品を提供することで、建築・内装に携わるすべての人々に「ジャパン・ソリューション」を提供しています。

アイデアをもらうことが成長の原動力に

執行役員 BtoB事業グループ 営業本部  本部長 鈴木 賢
「最初は建築用語もわからず、ビジネスの慣行も異なるので戸惑うところはありましたね」
鈴木は、2017年に建築・内装事業を立ち上げた当初を振り返り、笑みを浮かべます。

2010年にLED事業を開始したアイリスオーヤマ。それまでの小売店を中心とした最終消費財(BtoC)の事業から、企業をお客さまとしたBtoB事業へと、徐々に事業範囲を広げていきました。そのLED照明を取り付ける工事を行う中で、建築・内装の世界における複雑な商流や、多くの施工業者が個々に工事を請け負うといった「ムダ」に気づきます。
メーカー機能と問屋機能をあわせ持つ「メーカーベンダー」のビジネスモデルで 流通改革を実現したアイリスオーヤマ。その経験とノウハウを建築・内装でも活かそうと考えたのが、本格的に参入するきっかけとなりました。また、鈴木は「施主様や建設会社の方々からアイデアをもらうことで、事業を成長させることができました」と言います。

「一つの内装工事を請け負う際、建設会社はあらかじめ工事監査にアイリスオーヤマの工場を訪れます。そのときに、工場内のさまざまな設備や素材を見た監査員から『アイリスさん、この材料とこの設備を持っているのなら、こんな建築資材が作れませんか?』とご提案をいただき、そこから新しい素材が生まれ、請け負う工事の範囲も徐々に拡大していきました」

近年では新型コロナウイルス感染症の5類移行を経てオフィスの機能が再定義さされ、社員のエンゲージメントを高めるコミュニティ機能や、気持ちよく働ける空間の演出など、さまざまな付加価値が求められており、これまでにない依頼や相談が数多く寄せられます。

オフィスの他にも、例えば物流センターであれば「LED照明にセンサーを付けることで、さまざまな情報を収集したい、」  などといったユニークなアイデアをご相談いただくことも 。
執行役員 BtoB事業グループ 営業本部  本部長 鈴木 賢
「施主様の各企業からは、こちらが到底思いつかないアイデアをどんどんぶつけていただきます。そのアイデアを具現化しようとする過程で私たちも鍛えられますし、知見も製品・工法のラインアップもどんどん広がります。その結果、当社のカタログが5年間で約200ページと分厚くなりました」

これからも、アイリスオーヤマが、建築物におけるさまざまなアイデアに対してソリューションを提供し続けることで、カタログの厚みはさらに増していくでしょう。

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