昨今、スマホやPC以外に家族用のタブレットを持っているという家庭も増えているのではないでしょうか。タブレットはスマホより大きな画面で動画を楽しめ、オンライン学習やゲーム、テレワークなどにも活用できます。一口にタブレットといっても、サイズや性能が異なるさまざまな製品があります。どれを購入しようか悩んでいる方へ、アイリスオーヤマの15.6インチの大判タブレットの魅力をIT機器に詳しいライターが解説!家族にあったそれぞれの使い方やプライバシーを守りながら共有する方法を、2児の父でもあるライター独自の視点で紹介します。
たくさんあるタブレット、どうやって選んだらいい?
スマホとPCにはそれぞれ長所と短所がありますが、その中間に位置する製品がタブレットです。スマホでは画面サイズが物足りないとか、PCよりも気軽に使いたいといった場面でタブレットは役に立ちます。見た目は大きなスマホのような感じのシンプルなデザインがほとんどですが、その中身はさまざまです。まずは、タブレットの選び方を解説します。
タブレットを選ぶ際にチェックしたいポイントは、「サイズ」「OS」「メモリー&ストレージ」「通信方式」の4点です。
サイズで選ぶ
サイズは液晶のサイズによって、8インチ前後の小型タブレット、10~13インチクラスの中判タブレット、13インチ以上の大判タブレットの3種類に分けることができます。
小型タブレットは軽くて携帯しやすいことが利点ですが、画面サイズが小さいため、動画などを大画面で見たいという用途には向いていません。また、スマホのサイズも年々大きくなっており、6インチを超えるスマホが主流となっている現在、スマホとの差別化が難しくなっているともいえます。
10~13インチクラスの中判タブレットは最もオーソドックスなサイズで、多くの製品が発売されています。携帯性と画面の見やすさなどのバランスがとれた製品ともいえるでしょう。
13インチ以上の大判タブレットは、なんといっても画面サイズが大きいので、映画やゲームなどのコンテンツを大迫力で楽しめることが魅力です。その分、重量は重くなりますので、常に携帯するというより家の中で好きな場所に持ち運んで使うのに適しています。
OSで選ぶ
OSは、Android、iPadOS、Windowsの3種類に分けることができます。製品数が最も多いのがAndroid搭載タブレットで、スマホのOSとしても広く使われていますので、Android搭載スマホを使っているなら同じように操作できるAndroid搭載タブレットがおすすめです。
iPadOSはアップルのiPadに搭載されているOSで、こちらもiPhoneに搭載されているiOSとよく似たOSです。iPadは高機能なことが魅力ですが、製品がアップルからしか発売されていないため、製品の選択肢が少なく価格帯も高価なことが欠点です。
Windows搭載タブレットは、着脱式のキーボードが用意されている製品も多く、ノートPCに近い製品でビジネスユースに適しています。
メモリーとストレージで選ぶ
メモリーとストレージは、基本的は大きいほど快適です。Android搭載タブレットなら、メモリー4GB以上、ストレージ128GB以上がおすすめです。なお、Android搭載タブレットやWindows搭載タブレットでは、microSDカードによってストレージを増やすことも機種によってできますが、iPadではmicroSDカードスロットは用意されていないので、iPadを選ぶ場合はそのことも考慮してストレージが大きめのモデルを選ぶのが良いでしょう。
通信方式で選ぶ
ここでいう通信方式とは、インターネットとどうやって接続するかということを指しています。タブレットの通信方式は、Wi-FiとWWANに大別できます。W-Fiは家庭でも広く使われている無線LANのことです。WWANとは、携帯電話と同じ通信方式だと思えば良いでしょう。セルラーや4G、5Gなどと呼ばれることもあります。
タブレットはWi-Fiのみ対応している製品と、Wi-FiとWWANの両方式に対応している製品があります。Wi-FiとWWANの両方に対応していれば、屋外でWi-Fiが利用できない場所でも携帯電話が繋がる場所ならインターネットに接続することができます。
ただし、WWANの利用には携帯電話キャリアやMVNOなどとの契約が必要になり、月々の基本料金やパケット代などもかかります。また、WWAN対応モデルは本体の価格も高くなります。基本的に携帯性重視の小型タブレットは、持ち歩いて使うことが多くなるのでWWAN対応の方が便利ですが、あまり屋外に持ち出すことが少ない大判タブレットはWi-Fiのみでも十分だと思います。
アイリスオーヤマの大判タブレット「TM153M6V1-B」の魅力
アイリスオーヤマの大判タブレット「TM153M6V1-B」
ここでは、アイリスオーヤマから2024年5月に発売されたAndroid搭載タブレットの新製品「TM153M6V1-B」をレビューしたいと思います。TM153M6V1-Bは、15.6インチ液晶を搭載した大判タブレットで、2022年9月に発売されたTM152M4V1-Bの後継製品となります。
大画面ならではの迫力のある映像や作業のしやすさ
前述したように、大判タブレットは、画面が見やすく迫力のある映像が楽しめることが最大の魅力です。また、画面が広いのでさまざまな作業も快適にできます。TM153M6V1-Bの15.6インチ液晶は、Android搭載タブレットの中でも最大クラスです。
解像度は、1,920×1,080ドットのフルHDで、画面サイズはA4サイズとほぼ同じなので、資料の閲覧にも便利です。液晶として視野角が広いADS液晶が採用されており、発色も鮮やかです。
15.6インチADS液晶を搭載しており、発色も鮮やかで見やすい
映画やゲームなどのコンテンツを楽しむには、映像だけでなくサウンド面も大切ですが、TM153M6V1-Bは、本体左右に合計4つのスピーカーを搭載していますので、高音質で迫力のサウンドが再生できます。
場所をとらないスリムなサイズ感
本体のサイズは366×224×10mmで、重量は約1,180gです。タブレットとしては大型ですが、薄くてスリムなので、使わないときには本棚などに立てかけておけば場所もとりません。
ゲームも快適に操作するAndroid 13搭載
OSは、Android 13が搭載されています。旧モデルのTM152M4V1-BにはAndroid 12だったので、世代が1つ新しくなっています。メモリーは6GB、ストレージは128GBで、こちらも旧モデルの4GB/64GBに比べて強化されています。さらに、CPUもMT6779からMT8788に強化され、最新ゲームも快適にプレイできるようになりました。
旧モデルよりカメラやバッテリーなどの機能性がアップ
カメラはインカメラ、アウトカメラともAF機能付きの800万画素です。旧モデルではインカメラはAF非対応だったので、オンライン会議やビデオ通話などもより快適に行えます。Wi-FiはIEEE 802.11a/b/g/n/ac対応、Bluetooth 5.0もサポートしています。バッテリーの容量が旧モデルでは8,000mAhでしたが、TM153M6V1-Bでは9,200mAhに増えていることも高く評価できます。
液晶の上中央に800万画素インカメラが搭載されている
「TM153M6V1-B」の背面。右上には800万画素アウトカメラが搭載されている。中央の丸いキャップは磁力で固定されており、簡単に取り外せる
インターフェースは、USB Type-Cのみです。このUSB Type-C端子は充電端子も兼ねています。また、microSDカードスロットも用意されていますが、スマホなどと同じくトレイ式になっていて、トレイの着脱にはスロットピンが必要になります。
右側面には、USB Type-C端子が用意されている。USB Type-C端子の両側に空いている穴の場所にスピーカーが実装されている
シンプルな付属品とオプションスタンドが便利
オプションのスタンド。剛性が高く、しっかりしていて安心感がある
付属品もシンプルで、USBケーブルとスロットピンのみです。ACアダプターなどは付属していないので、別途用意する必要がありますが、スマホやPC用のACアダプターが余っているという人も多いでしょう。ACアダプターを標準で付けても無駄になることもありますので、SDGsの観点からも、ACアダプターを省略したことは望ましいことといえるでしょう。
タブレットをスタンドに取り付けたところ。このまま充電も可能
背面中央には、丸いキャップのようなパーツがありますが、このパーツは磁力で固定されており、簡単に取り外すことができます。オプションのスタンドを利用する場合は、このパーツを外してスタンドを磁力で取り付けます。スタンドは横画面だけなく、画面を90度回転させた縦画面状態でも利用でき、スタンドに充電ケーブルを繋げば、スタンドに取り付けた状態で充電が行われるので、動画の視聴や資料の閲覧などにも便利。
スタンドに取り付けたまま、画面を90度回転させて使うこともできる
マルチユーザーの切り替えでプライバシーも守れる
大判タブレットTM153M6V1-Bは、1家に1台あれば家族みんなで便利に活用できる製品です。家族で共用する場合に気になるのが、個人のプライバシーです。家族とはいえ、サイトや動画の閲覧履歴などは他人に知られたくないものです。
Android搭載タブレットにはマルチユーザー機能があり、複数のユーザーを切り替えて利用できるので、プライバシーも安心です。
マルチユーザー機能を使うには、まず、「設定」→「システム」→「複数ユーザー」の順に選択し、「ユーザーを追加」をタップします。
「設定」→「システム」→「複数ユーザー」の順に選択し、「ユーザーを追加」をタップする
次に、ユーザーの名前やアカウントを入力し、初期設定を行います。ユーザーごとに完全に環境が切り替わりますので、自分が使いたいアプリをインストールしても、他のユーザーからはそのアプリは見えません。
ユーザーを切り替える方法はいくつかあります。画面の何もないところを上から下にスワイプすると、クイック設定や通知画面を呼び出すことができます。その画面の下中央に並んでいる3つのアイコンの一番左のユーザーアイコンをタップするとユーザー選択画面が表示されますので、切り替えたいユーザーのアイコンをタップすれば、ユーザーを切り替えることができます。
画面を上から下にスワイプし、下中央に並んでいる3つのアイコンの一番左をタップする
ユーザー選択画面が表示されるので、切り替えたいユーザーのアイコンをタップする
また、ロック画面から、ユーザーを切り替えることもできます。ロック画面の右上に表示されるユーザーアイコンをタップすると、ユーザーアイコンが縦に並ぶので、切り替えたいユーザーのアイコンをタップすれば、ユーザーが切り替わります。
ユーザーアイコンが縦に並ぶので、切り替えたいユーザーのアイコンをタップする
家族みんなで実際に「TM153M6V1-B」を使ってみた
TM153M6V1-Bは、迫力の大画面とサウンド、高い基本性能が魅力の大判タブレットです。実際に、家族みんなで使ってみました。
お父さんは仕事に
筆者がTM153M6V1-BとノートPCを併用して仕事をしている様子
Teamsを使ったオンライン打ち合わせをしてみましたが、画面も大きく、内蔵スピーカーの音質も良く、快適でした。ノートPCと一緒に使えば、TM153M6V1-BでTeamsを利用しながら、ノートPCで打ち合わせで出た話題に関する情報を検索することができるので便利でした。
逆に、ノートPCで原稿を書く際も、横に置いたTM153M6V1-Bで情報を検索して、それを見ながら原稿を書けるので、執筆の効率が上がりました。仕事で文書作成などをする場合、PCと大判タブレットの併用はおすすめです。
お母さんは動画視聴に
妻は、推しのタレントが出ているYouTube動画やライブ配信を見るのに、TM153M6V1-Bを使っていました。画面も大きく、音質もいいので、動画もしっかり楽しめたと言っていました。
妻が推しのタレントが出てくる動画を楽しんでいる様子
また、Amazonプライム・ビデオで映画を見ることもありますが、Amazonプライム・ビデオの視聴も快適だったそうです。
フルHD解像度なので、Amazonプライム・ビデオの映画などの視聴も快適だ
今までは、こうした動画コンテンツは、リビングのテレビにFireStickを接続して見たり、仕事部屋のデスクトップPCで見たりしていたようですが、TM153M6V1-Bなら好きな場所で気軽に動画を見られることも気に入ったそうです。
子どもたちはゲームや学習に
高校生の息子は大のゲーム好きで、暇さえあればPCやスマホでいろんなゲームをプレイしています。TM153M6V1-Bも、やはりゲームに使いたいようです。
まず、いつもスマホやPCでプレイしているSF RPG「崩壊:スターレイル」をインストールしてプレイをしてみました。崩壊:スターレイルは、美しいグラフィックスや派手なエフェクトが売りの人気ゲームですが、TM153M6V1-Bの大画面なら美しい映像を存分に楽しめます。
プレイ中にひっかかりを感じるようなこともなく、動作も高速でした。画面が大きいので、操作もスマホでやるよりもやりやすいと息子も喜んでいました。
また、ブラウザ上で動作する音楽ゲーム「Spearbeat」も息子の好きなゲームです。性能の低いタブレットやPCでは、Spearbeatの高難度高速譜面に表示が追いつかないことがあるのですが、TM153M6V1-Bならそうした問題はなく、高難度の曲も快適にプレイできます。画面が大きく、タッチパネルの反応も良いので、楽しくプレイできたそうです。
息子はYouTubeのゲーム配信動画を見ることも多いのですが、ベッドに寝転がった状態でも気軽に動画を視聴できるのが嬉しいと言っていました。
息子がベッドに寝転がりながらYouTube動画を見ている様子
また、息子はスマホで学習アプリも利用しています。そのうちの1つ語学学習アプリ「Duolingo」をTM153M6V1-Bで利用したところ、スマホより画面が広く、単語をタップして選択するのも楽で、発音も聞きやすかったとのことです。
縦画面で利用する語学学習アプリ「Duolingo」も快適だった
大学生の娘は、「マジック:ザ・ギャザリング」(以下MTG)や「ポケモンカードゲーム」などのTCG(トレーディングカードゲーム)をプレイするのが好きなのですが、最近は忙しくなったこともあり、対面でプレイする機会が減り、PCやスマホで遊べるTCGアプリをプレイすることが増えています。MTGは、PC版の「MTGアリーナ」をプレイしています。
「MTGアリーナ」はスマホ版も出ているのですが、PC版になれているとスマホの狭い画面では見づらく感じるため、スマホではほとんどプレイしていませんでした。今回、TM153M6V1-Bで「MTGアリーナ」をプレイしたところ、画面が広いためPC版とほぼ同じような感覚で快適にプレイできたと言っていました。PC版ではマウスで操作しますが、TM153M6V1-Bなら、タッチ操作でプレイするので、より直感的に操作できて楽しかったとのことです。
家族みんなで使える完成度の高い大判タブレット
TM153M6V1-Bは、15.6インチの大型液晶を搭載した大判タブレットです。アイリスオーヤマの大判タブレットとしては2製品目となるため、旧モデルでの不満点が改良され、より完成度の高い製品となっています。液晶の表示品質が高いことはもちろん、4スピーカー搭載で、迫力のあるサウンドを楽しめます。
仕事から趣味まで幅広い用途に対応できることが魅力で、CPUやメモリー、ストレージも強化されたため、最新ゲームも快適にプレイできるパフォーマンスを備えています。家族1人1人がスマホを持っていても、それで全てをこなすには不満があるという方も多いと思いますが、1家に1台TM153M6V1-Bがあれば、そうした不満の多くを解決できるでしょう。