心地良い部屋にするために!ライフスタイルの変化に合わせた家具選びを
公開日:2024.03.04
最終更新日:2024.03.08
昨今は都心を中心に50平方メートルほどの住宅が増え、また、居住空間で仕事をする機会が多いなど、以前よりも住みやすさへの関心が高まっています。そこで、インテリアコーディネーターのMAKOさんとアイリスオーヤマの家具シリーズの担当者が緊急対談。インテリアや家具選びのポイントをそれぞれの視点から伺いました。
INDEX
- インテリアの専門家に聞く昨今の住宅事情と家具選びのコツ
- ――昨今の住まいに関するトレンドについて教えてください
- ――近年のライフスタイルの変化で間取りや家具選びに変化はありますか?また、どのような悩みを抱えていらっしゃる方が多いのでしょうか?
- ――限られた空間でも住みやすくするコツと家具選びのポイントは?
- ――部屋をコーディネートする際に知っておくと良いコツはありますか?
- アイリスオーヤマの「HIROBIROシリーズ」「LDKシリーズ」とは
- ――アイリスオーヤマはインテリア事業をいつごろから手掛けていますか?
- ――「HIROBIROシリーズ」や「LDKシリーズ」の特徴は?
- ――開発をする上でそれぞれ苦労した点はありますか?
- ――イチオシアイテムを教えてください
- ――アイリスオーヤマが大事にしている「ユーザーイン発想」。お客様のニーズにはどのようなものがありますか?
- ――2024年から新たに展開する「LaLassicシリーズ」の特徴は?
- アイリスオーヤマの家具で暮らしやすい家作りを
+1 Day 編集部
理想の暮らしをさがす、つくる。
“ちょっといい”生活のヒントが見つかるライフスタイルマガジン
家電好きなメンバーを中心に、DIY やアウトドア、ペット関連など、衣食住にまつわる理想の暮らしにちょっと近づくアイデアや商品情報が詰まったコンテンツをお届けします!
インテリアの専門家に聞く昨今の住宅事情と家具選びのコツ
▼お話を聞いたのは…
株式会社 Laugh style 代表 インテリアトータルプロデューサー MAKOさん
――昨今の住まいに関するトレンドについて教えてください
近年は、大企業を中心にテレワークが主流になってきています。加えて副業を始める人も見られ、自宅を起点とした働き方をする人が増えている印象です。ライフスタイルの変化によって、部屋で過ごす時間が長くなってきているように感じます。
――近年のライフスタイルの変化で間取りや家具選びに変化はありますか?また、どのような悩みを抱えていらっしゃる方が多いのでしょうか?
コロナ禍で急遽テレワークが増えた頃は、限られた空間にどうやってワークスペースを作るかというのが課題でした。しかし、テレワークが主流になってきた今は、空いている空間にワークスペースを設けるというより、ワークスペースを含めてのリビングとしての在り方、心地良い空間の在り方を重視する方が増えています。
インテリアの悩みとして多いのが、リビングとワークスペースの一体感が難しいというものです。作業性を求めるとデザインよりも機能性を重視して、リビングに違和感が生まれてしまいます。とはいえ、機能性がありながらデザイン性も高いアイテムを選ぶのは簡単ではありません。パソコンや作業に伴う器機のケーブルがごちゃごちゃ……という経験を持つ方もいるでしょう。
――限られた空間でも住みやすくするコツと家具選びのポイントは?
引用元: Instagram
まずは、本当に必要なものしか置かないということが鉄則です。家具のサイズの選び方も重要で、実家で使っていたサイズやテレビのなかで見たサイズを選ぶのではなく、空間の広さと何を重視しているのか自分のライフスタイルを鑑みて決めましょう。
1つで複数の使い方ができる兼用家具もありますが、取り入れるなら使用頻度の少ない家具を選ぶのがおすすめ。例えば、普段はサイドテーブルとして使えるスツールは、急な来客時に便利です。
――部屋をコーディネートする際に知っておくと良いコツはありますか?
引用元: Instagram
部屋を広く見せたいなら、床を見せるのがポイントです。床に直置きするのではなく脚が付いている家具を選べば、見える床の面積は広くなります。家具の脚は、線が細く真っ直ぐなもののほうがすっきり感があります。その他、イスの背もたれがあるかないか、背もたれ部分の素材に透け感があるかどうかも、部屋の印象を左右する要素です。部屋に家具を足したときに透け感のあるレイヤーが出来上がると、すっきりした広く感じられる部屋が作れるでしょう。
また、できるだけ壁を活用するのもコツです。縦のラインを意識して収納したり、家具を配置したりしてみてください。ただし高さがある家具が多いと圧迫感が出てしまうので、置く場所に気を付けましょう。高いものを手前に、奥に低いものを置いて遠近法を意識します。入口の死角になる部分に高さのあるものを置くのもおすすめです。
色数は、多いより少ないほうが部屋にまとまり感が出ます。5色以内を意識できれば良いのですが、壁の色や床の色なども含めるとなかなか難しいかもしれません。その場合は、トーンを合わせたり、同じ色を濃淡で使い分けたりすると、統一感を出しやすくなります。ただし色数が少ない場合、すべて同じ素材で揃えると単調に見えるので、色は同じでも異なる素材のものを取り入れると良いでしょう。
アイリスオーヤマの「HIROBIROシリーズ」「LDKシリーズ」とは
アイリスオーヤマでは、日本の住宅事情や時代背景をふまえた家具の開発を行っています。ここからは、狭い部屋を広々と見せて限られた空間を有効に使える家具「HIROBIROシリーズ」や「LDKシリーズ」、さらに2024年2月に発売したばかりの「LaLassicシリーズ」について、生まれた背景やおすすめのポイントを開発担当者にインタビューしました。
▼お話を聞いたのは…
アイリスオーヤマ 収納事業部長 上野芙貴
2012年に入社し、2023年からホーム事業部収納インテリア事業部 事業部長を務めている。
アイリスオーヤマ ホーム開発部家具開発課 中村健太郎
2021年に入社し、家具インテリアデザイン課リーダーに着任。現在はホーム開発部家具開発課マネージャーを務めている。
――アイリスオーヤマはインテリア事業をいつごろから手掛けていますか?
アイリスオーヤマではカラーボックスや本棚など、基本的な家具の製造を十数年前から行っていました。これらの家具は自社工場で製造しているのですが、2020年2月から「HIROBIROシリーズ」や「LDKシリーズ」などの本格的な家具事業に参入しています。その後、一通りインテリアコーディネートができるくらいまでアイテム数を増やしてきました。
――「HIROBIROシリーズ」や「LDKシリーズ」の特徴は?
HIROBIROシリーズは、狭い部屋でも空間を活かした快適な生活が送れるようにと手掛けたシリーズです。初めての一人暮らしでワンルームに住む方をターゲットに、手の届きやすい価格帯と一人暮らしの生活スタイルを意識した収納力とコンパクト設計が特徴です。
MAKOさんのお話にもあった通り、脚をつけて抜け感を出したり、家具の高さを低めに設定したり、収納家具は高さを出して収納力を高めたりしながら、木と金属を組み合わせてデザインしています。
また、LDKシリーズは、HIROBIROシリーズの上のターゲット層向けに開発しました。部屋の広さ的には40~60平方メートル程度で、一人暮らしまたはDINKS世帯をイメージしています。限りある部屋のスペースでも使いやすい伸縮性やユニット式なので、ライフスタイルに合わせて組み合わせられる点がおすすめのポイントです。素材ミックスをしながら、高見えするようなデザインにもこだわっています。
シリーズ名 | ターゲット層 | 特徴 |
HIROBIRO | 初めて一人暮らしをする新大学生・新社会人 | ・魅せる隠せる収納ができる機能性 ・コンパクトな設計
|
LDK | 20代後半~30代前半の一人暮らしまたはDINKS世帯 | ・伸縮機能がついている ・高級感のあるデザイン
|
――開発をする上でそれぞれ苦労した点はありますか?
HIROBIROシリーズの価格帯には、かなりこだわりました。耐久性を保ちつつ、デザイン性を考慮しながら手の届く価格帯にするために、多方面に掛け合いました。ターゲット層は予算に限りのある新大学生や新社会人なので、HIROBIROシリーズでワンルームの家具を揃えても、10万円は超えないように価格を抑えています。
LDKシリーズは、伸縮機能を入れながら価格帯を抑えた点が苦労しました。伸縮機能はシーンに合わせて使い方とサイズが変えられるのはもちろん、ターゲット層である20代後半~30代前半の世代の方は今後引っ越しする機会が多いのではないかと思います。サイズの変えられるLDKシリーズの家具なら、引っ越しのたびに家のサイズに合わせて家具を買い替える必要がないので、メリットが大きいといえるでしょう。
――イチオシアイテムを教えてください
<上野さん>
HIROBIROシリーズのウッドデスクですね。自宅にどうやってリモートワークのスペースを作ろうかと思ったときに、サイズ感もすっきりしていて価格帯も安いので必要なときにすぐに導入可能だと思います。
LDKシリーズのスライドオープンシェルフもおすすめです。伸縮するため、サイズを測ってない場所にもぴったり置けて、模様替えを気軽にできて便利です。また、住居移動の際にも気軽に持っていけるので気に入っています。
<中村さん>
HIROBIROシリーズなら、ペールストッカーです。ゴミ箱は生活感が出やすいので、大容量で収納スペースも付いたゴミ箱を隠せるペールストッカーは重宝します。
LDKシリーズからは、ユニットチェストをおすすめします。ユニットチェストは幅590mmのコンパクトサイズで、お客様のライフスタイルに合わせて組み合わせて提案できる商品です。高さも812mmと低めに設定しているので、並べてリビングボードとしても使用可能です。脚部も117mm浮かせ、2型はオープン収納を設けて圧迫感の無いデザインに落とし込んでいます。正面扉もあえて10mmセットバックさせて本体に立体感を持たせ、プッシュラッチ機能付きで高級感を演出しました。
――アイリスオーヤマが大事にしている「ユーザーイン発想」。お客様のニーズにはどのようなものがありますか?
家具に限ったことではありませんが、ユーザーのニーズは二極化しているように感じます。1つは、コスパを最重視する層の機能にこだわらず値ごろなものが欲しいというニーズです。もう1つは、コスパも大切だけれど、自分に必要であれば価格が多少高くても購入したいと思う層のニーズ。機能そのものが良いからというよりは、この機能があれば自分の生活が豊かになるのではないかという、先のストーリーが見える商品へのニーズが増加していると思います。
開発者目線では、価格と機能のバランスを重視しているユーザーが多いと感じています。この商品を使うことで自分の生活が豊かになるかもしれないとユーザーに感じてもらえるような商品であることはもちろん、アイリスオーヤマならではの「なるほど」を家具にも取り入れて、お客様に提供していきたいです。
――2024年から新たに展開する「LaLassicシリーズ」の特徴は?
LaLassicシリーズは、HIROBIROシリーズとLDKシリーズの中間のシリーズとして開発を行っています。20代後半になって少しお金に余裕が出てきたものの、都内ではなかなか広い部屋には住めないという層に向けて提案するシリーズ家具です。
サイズ感はワンルームにも入るHIROBIROシリーズのサイズ感コンセプトを踏襲しつつ、色味と素材感にこだわりました。できるだけリアルに見えるよう木目の色を出して、ニュアンスグレーを差し色に、落ち着いて上品なイメージを演出しました。素材は木と金属だけでなく、ガラスも組み合わせて洗練された雰囲気に仕上がっています。
シリーズ家具は、組み合わせるだけでコーディネートできるので、初めて家具を選ぶ方や家具選びに慣れていない方におすすめです。
異素材をミックスしているので単調にならず、今あるインテリアに足すことでスタイリッシュ感が生まれるのではないかと思います。
異素材をミックスしているので単調にならず、今あるインテリアに足すことでスタイリッシュ感が生まれるのではないかと思います。
アイリスオーヤマの家具で暮らしやすい家作りを
アイリスオーヤマでは機能性はもちろん、使うことで暮らしが豊かになるというストーリーを描ける商品やシリーズを展開しています。2024年2月からは、新たな家具シリーズ「LaLassicシリーズ」も発売し、一人暮らしや二人暮らしの家にフィットするシリーズ家具を拡充しています。
MAKOさんのインテリアコーディネートのコツも参考に、本当に自分が心地良く過ごせる部屋を目指して、アイテムを探してみましょう。
MAKOさんのインテリアコーディネートのコツも参考に、本当に自分が心地良く過ごせる部屋を目指して、アイテムを探してみましょう。
「LDKシリーズ」を使ったインテリアのイメージは、こちらの記事も参考に。
テレビ・ラジオ・雑誌・WEB等、数多くのメディアに出演。厚生労働省の職業紹介が推薦するインテリアの専門家でモデルケースとして選出される。