【アイリスオーヤマのサステナビリティ】東北農業の未来をつなぐ、創るプロジェクト

【アイリスオーヤマのサステナビリティ】東北農業の未来をつなぐ、創るプロジェクト

環境問題・社会問題の解決を目指す「ジャパン・ソリューション」の柱のひとつとして、精米事業を展開しているアイリスオーヤマ。東北地方を中心に収穫されたお米を国内外に販売するとともに、東北地方の農業復興も行なっています。東北農業の課題解決と営農再開に向けた支援活動を「東北農業の未来をつなぐ、創るプロジェクト」と名付け、2021年からは大山晃弘社長を中心に、アイリスグループの社員や家族が参加し、福島県浪江町にて田植え・稲刈り作業を実施。その活動は年々拡大し、2023年は東京農業大学の学生さんや宮城県の「こども食堂」のこどもたちも含めて総勢約100人が参加しました。今回は5月に実施した田植えイベントについて、参加者の声とこの活動に対する思いをお伝えします。

【アイリスオーヤマのサステナビリティ】東北農業の未来をつなぐ、創るプロジェクト

+1 Day 編集部

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震災をきっかけにスタートした「精米事業」と「東北農業の未来をつなぐ、創るプロジェクト」

ドローンを使った農業の様子
東日本大震災の被災地支援と日本の農業復興のため、生鮮米やパックごはんの生産・販売を行なっているアイリスオーヤマ。「東北地方の基幹産業である農業支援こそが、震災の復興支援として最も重要なものである」という考えのもと、宮城県の農業生産法人 株式会社舞台ファームとアイリスオーヤマが共同出資で設立した舞台アグリイノベーション株式会社が精米事業の中心を担っています。
アイリスオーヤマの精米工場の様子
東北地方を中心に収穫したお米のおいしさを最大限に引き出し、鮮度を保ったまま日本全国・世界へ流通させる独自の精米技術を完成させ、お客さまにお届けしています。

震災から10年の節目を迎えた2021年からは、東北農業の課題解決と営農再開への決意を胸に、この支援活動を「東北農業の未来をつなぐ、創るプロジェクト」と名付け、復興支援の一環として浪江町で田植え・稲刈り体験を実施。社員自ら農作業を体験する機会を設け、被災地域の課題や食べ物の大切さを肌で感じる機会となっています。
プロジェクトロゴ

総勢約100人が浪江町に集い、田植えを体験

田植えを開始した様子
2023年5月14日、棚塩地区の水田で田植え体験を開催。参加したのは、アイリスオーヤマ 代表取締役社長の大山晃弘をはじめとするアイリスグループの社員とその家族、浪江町 副町長 成井祥氏と東京農業大学の菅原優教授と学生さん、そしてアイリスオーヤマが食品・飲料を支援している宮城県の「こども食堂」のこどもたちの総勢約100人です。
天のつぶ
今回植えるのは、2018年に国の研究機関である農研機構が開発した「にじのきらめき」。粒ひとつひとつが大きく、食べ応えがあり、ご飯の炊きあがりが艶やかで甘みも強いのが特長のブランド米です。
田んぼに入る男性
スタートの合図とともに、参加者が続々と水田に入りました。田植えをするのが初めての人も多く、恐る恐る入る一面も。
あちらこちらで「倒れそう!」「足が抜けなくなった!」「お尻が濡れた!」などの声があがります。
田植えをする大学生
東京農業大学の学生からは「1つ植えるだけでこんなに大変なの?」という声や「全て手作業だった時代が想像できない」といった声も。
東京農業大学は舞台ファームと連携協定を結んでおり、この田植え体験に昨年から参加しています。収穫したお米は「浪江復興米」と名付けられ、学生が手がけたパッケージデザインで、道の駅なみえや東京都内のイベントなどで販売予定です。

学生の1人は苗が植えられた田んぼを見ながら、「これまで機械で苗を植える体験しかなかったので、すごく大変でした。でも、最後に稲が植えられた光景を見て、やってよかったと感じました。一粒一粒、大切に食べたいという気持ちがさらに増しました」と話してくれました。

また、新潟県出身という学生は、小学生の頃に会津若松市に修学旅行に行った思い出とともに、次のように話しました。「私が修学旅行に行くときは、震災から6年経っていましたが、風評被害のため修学旅行への参加自体を渋る同級生や親がいました。今振り返ると、間違った情報が伝わってしまっていたのかなと……。正しい知識を、地元の人だけでなく学んだ人の視点から広めていき、復興支援につなげたいと思っています」
田植えをする大山社長
今年で3回目の参加となる大山社長は、慣れた手付きで田植えを進めていました。参加者の中でいち早く最初のレーンを終え、次のレーンに。「このプロジェクトも3年目を迎えて、私もようやく田植えに慣れてきましたね」と笑顔で語りました。
苗が植えられた水田
約1時間かけて田植えが無事に終了し、広い水田に心を込めて植えられた苗が並びました。この田んぼには、今年新たに太陽光発電型セキュリティカメラが設置され、1年を通して稲の成長をリアルタイムで見ることができます。
トラクターに乗る学生
その後、参加者は隣の田んぼに移動し、トラクターでの田植え体験を行いました。アイリスオーヤマでは、日本の農業を支え続けていくには、次世代の農家の育成だけでなく、デジタル技術やドローンなどを活用した「スマートアグリ」によって生産性を高める必要があると考えています。トラクターにはGPSが内蔵されていて、初心者でも簡単に真っ直ぐ稲を植えられます。これにより、作業効率の向上や作業負荷が大幅に低減されます。参加者は手で苗を植える体験から大変さを体験することで、より一層技術の進歩を感じる機会となりました。
おにぎりを食べる参加者
トラクターでの田植え体験が終わった後、参加者には昨年同プロジェクトで収穫したお米で作ったおにぎりが配られました。体を思いきり動かした後に食べるお米のおいしさは格別。参加者は改めて「自分の植えた苗がお米になる」と実感していました。
子供がおにぎりを食べている様子

今回のプロジェクトを通してそれぞれが伝えたい思い

<アイリスオーヤマ 代表取締役社長 大山晃弘>

「米の1人当たりの年間消費量は、高度経済成長期の1962年度には118kgありました。ところが、それ以降消費量は年々減少の一途をたどり、2020年度はピーク時の半分以下の50.8kgにまで減少しています(※)。また、家庭における1世帯当たりの年間支出金額の推移を見ると、2014年以降はパンの支出金額が米の支出金額を上回っている状況です(※)。

簡単で美味しく、手軽に食べられる低温製法のパックごはんの販売を通じて国内の米の消費量拡大に貢献したいと考えて活動しています。さらに2016年にはアイリスグループの『舞台アグリイノベーション 亘理精米工場』が、食品安全管理基準の国際規格である『FSSC22000』の認証を取得しました。以降、東南アジア、アメリカ、ヨーロッパなどにお米の海外輸出を広めています。

震災が東北地方の農業に残した爪痕は大きく、特に深刻な被害を受けた福島県浜通り地域においては、今もなお農地のインフラ整備の遅れや担い手不足、風評被害などによる米の販路縮小など、多くの問題を抱えています。そして、東北農業の課題解決と営農再開への決意を胸に、『東北農業の未来をつなぐ、創るプロジェクト』という支援活動を行なっています。復興は10年以上たってもまだ終わっていません。私たちは復興が終わるまで、ここに住む皆さまが納得するまで、支援を続けていくつもりです。

また、今回『こども食堂』のこどもたちをこのプロジェクトに招待したのは、こどもたちに古くからの主食である米づくりの楽しさと大変さを体験し、お米をもっと好きになってほしいとの願いからです。米づくりは、自然環境とも深い関係にあります。未来を担う学生やこどもたちには、田植えの体験を通じて貴重な水田を守り、受け継いでいくことの大切さも学んでほしいと思っています」

<浪江町 副町長 成井祥>

「震災から12年が経ちました。アイリスオーヤマをはじめ、震災以降被災地に寄り添ってさまざまな支援をしてくれている企業や皆さんに御礼を伝えたいと思います。浪江町の水稲の作付は、震災前の約2割、約270haまで回復してきていますが、まだまだこれからです。夏には青々とした稲がこの土地を埋め尽くすよう、さまざまなご協力とともに浪江町の農業復興を盛り上げていきたいと思っています」

<東京農業大学 教授 菅原優>

「お米は私たち日本人の食文化の基本だと思っています。今回の実践を通して、学生には一から米づくりを学んでほしい、との思いで参加しています。本プロジェクトに参加した学生は、田植えから販売までを学ぶことで、地元の方々と触れ合う体験をし、それぞれの形で復興に携わろうとしています。また、お米を販売するというビジネスについても実践的に学ばせてもらっています。今後は田植えや収穫だけでなく、今後は管理面にも関わり、学生の視野を広げていけたらいいなと思っています」

東北の、日本の農業が抱える課題を考えるきっかけに

稲を持つ子供
アイリスオーヤマでは「精米事業」や「東北農業の未来をつなぐ、創るプロジェクト」などを通して、東日本大震災で被災した地域の復興支援を続けています。しかし、この活動は復興支援にとどまらず、日本の食料自給率の安定や、農業の担い手不足の問題について考え直す機会となり、日本の未来を担うこどもたちに農業や食べ物の大切さを学んでもらう大きなきっかけになると考えています。

アイリスオーヤマは、これからも東日本大震災の復興支援と農業活性化、そして日本のあらゆる課題解決に貢献していきます。

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