【電子黒板で変わる学び場】ICT化が進む教育現場にもアイリスの「アイデア」を!

【電子黒板で変わる学び場】ICT化が進む教育現場にもアイリスの「アイデア」を!

近年、教育現場ではICT環境の整備にともない、さまざまな機能を搭載した「電子黒板」が普及しています。モノづくりを通じて社会課題を解決する「ジャパン・ソリューション」を経営理念に掲げるアイリスオーヤマでも、教育現場ICT化の課題に応えるため、独自の電子黒板を開発・提案しています。そこで、電子黒板を取り扱う映像ソリューション事業部に、アイリスオーヤマの電子黒板の特徴や教育現場での活用事例、今後の展開を伺いました。

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+1 Day 編集部

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「GIGAスクール構想」を背景に導入が進む電子黒板

アイリスオーヤマの電子黒板
政府は2019年に「GIGAスクール構想」を掲げ、小中高等学校などの教育現場で児童・生徒 1人に1台のコンピュータと高速大容量のネットワーク環境を整備する取り組みを進めています。その一環で導入・活用が進んでいるのが「電子黒板」です。

電子黒板と聞くと「タブレットのようにデジタルペンで書き込める電子版のホワイトボード?」などと、イメージする人もいるかもしれません。しかし、最近の電子黒板はその想像を大きく上回って進化しています。
アイリスオーヤマが提供する電子黒板「電子黒板」には、手書きで書かれた文字や図形のデジタルデータ変換機能、教科書や資料などを大きく表示するクローズアップ機能、定規やコンパス、図形などの作画機能などさまざまな機能が搭載されています。最新のモデルでは4人が同時に書き込みと消しゴム機能が使用できるようになり、 参加型授業にも適した機能も盛り込んでいます。
アイリスオーヤマの電子黒板に従業を投影する様子

和歌山市内の市立の教育機関で使用される電子黒板

また、カメラ、マイク、スピーカーが内蔵されているので、わざわざプロジェクターやテレビモニターに集音マイクやウェブカメラを接続する必要がなく、これ1台でテレビ会議に参加することができます。

さらに、スマートフォンやタブレットなどのデバイスとワイヤレスで接続できるので、児童・生徒が持っているタブレットの画面を電子黒板に投影させるなどといった活用ができます。Android OSも搭載しているので、さまざまなアプリも活用できます(オプションでWindows OSも搭載可能)。例えば生徒がクラウドソーシング上に宿題や提出物をアップロードし、それを電子黒板上に投影する、といったことができます。
和歌山市内の市立の教育機関で使用される電子黒板

和歌山市内の市立の教育機関で使用される電子黒板

この電子黒板を教育現場に導入することで、どんな授業が可能になるのでしょうか?
例えば、デジタル教科書を画面に投影し、着目させたい箇所に線を引き、視覚的に説明したり、理科の実験などの映像を保存しておき、次の授業での振り返りに活用したりすることができます。また、児童・生徒が考えた解き方を画面上に提示し、共通点や相違点などを比較させるといったインタラクティブ(双方向)な授業も可能になります。

電子黒板が「教育DX」を加速させる

アイリスオーヤマでは2021年に「映像ソリューション事業部」を立ち上げ、法人・施設向けのプロジェクター、デジタルサイネージなどと合わせて、教育施設向けに電子黒板をはじめとする映像機器を提供しています。同事業部の担当者は、電子黒板に力を入れるようになった背景を次のように話します。

「新型コロナウイルス感染症の流行を契機にリモートワークが増えたことから、当初はオフィス向けにインタラクティブボードを提供していました。その後、実は教育現場においても電子黒板に対するニーズが高まっていることがわかってきました」

文部科学省の「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」(2018~2022年度) に、電子黒板やプロジェクターなどの「大型提示装置」を各普通教室に1台導入することが目標として定められたことに加え、コロナ禍を受けGIGAスクール構想が前倒しになったこともあり、電子黒板のニーズは一気に高まっていきました。これまで学校施設に対してLED照明や机やイス、ロッカーなどの備品を提供してきたアイリスオーヤマとしても、この教育現場に生じた新たな困りごとの解決を目指し、学校向けの電子黒板の開発に着手するようになったのです。

電子黒板がもたらすのは、インタラクティブな学びの機会を実現するだけではありません。
「電子黒板を導入することは、授業を担当する教員の負担軽減にもつながります」と担当者は話します。
電子黒板があれば、教科書の内容や生徒のタブレットでの解答をモニターにすぐ投影できるので、授業の進行が効率化されます。また、補助プリントを用意するなどの準備時間を短縮することができます。生徒の宿題などもクラウド上にデータ保存できるので、ペーパーレス化の推進にもつながります。電子黒板が教育現場のDXを加速させ、多忙をきわめる教員の働き方を変えられるのです。

求められるのは「高機能」より「使いやすさ」

アイリスオーヤマの電子黒板でコンパスを使用する様子
電子黒板は単にスペックが高いものを提供すればいいというものではありません。本当に必要とされるものをユーザー目線で開発する「ユーザーイン発想」をモノづくりの起点にしているアイリスオーヤマが、教育現場の困りごとに耳を傾ける中でたどり着いたのは「使いやすさ」です。
アイコンで直感的に操作できるUI/UX
「メーカー側がさまざまな機能を用意しても、現場ではそれほど使われていないこともあります。それよりは、見た目のわかりやすさや使いやすさのほうが好まれます」

現場の教員の中には、デジタル機器に抵抗を感じる人も少なくありません。そういった方でも安心して簡単に使っていただけるよう、アイリスオーヤマの電子黒板にはイラストのようなアイコンで直感的に操作できるUI/UXを採用しています。

また、公立学校を所管する地方自治体の教育委員会にとっては、限られた予算を効率的に執行することが求められます。不要なスペックを省くぶん、求めやすい価格を目指しています。
机やイス、ロッカーなど、学校で使用する他の備品と合わせてトータルで提案できるのがアイリスオーヤマの強み。教育委員会に対しても一層のコストダウンを提案することができます。

「セカンドGIGA」に向け、さらに使いやすい電子黒板を

電子黒板 | アイリスオーヤマ
政府がGIGAスクール構想の旗を掲げてから5年。ほとんどの公立学校にはタブレットなどのICT端末が導入され、電子黒板など大型提示装置の整備率も89.6%まで達しています(文部科学省「令和5年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果/2024年3月1日現在」) 。GIGAスクール構想はいったん目的を達成した一方で、現在はICT端末などの更新時期を迎える「セカンドGIGA」のフェーズに移っています。

この「セカンドGIGA」の入れ替え需要に応えるべく、アイリスオーヤマが提案するのは「EDLA認証」を取得した電子黒板です。EDLA(Enterprise Devices Licensing Agreement)認証とは、Googleが提供するAndroidアプリやChromeブラウザなどに対応した認証プログラムです。各学校に配布されているICT端末にはGoogleの「Chromebook」が広く普及していることから、このEDLA認証がこれからの電子黒板においても必須となる可能性があります。
ただ、アイリスオーヤマがあくまで大事にするのは、電子黒板を使う教員や授業を受ける児童・生徒にとって、より付加価値の高い電子黒板を提供すること。「お客さまがいちばん望んでいる商品の形を、適正な金額でご提案していきたい」と担当者は意気込みます。

「GIGAスクール構想が一段落した今は、各教育現場における検証の時期でもあります。私たちも実際に学校を回って、電子黒板に対する意見や要望をヒアリングしたり、活用事例を他の学校と共有したりしています。また、各自治体の教育委員会ともコミュニケーションをとりながら、どういう機能が現場の先生がたに求められるかフィードバックをいただいています」

GIGAスクール構想の名のもとにタブレットや電子黒板の導入そのものが目的になってしまい、教育現場に混乱をもたらすようでは本末転倒です。端末としての連携のしやすさ、機能を立ち上げる際のステップをなるべく減らすこと。より直感的な使いやすさなど、教育現場からの声を受け、対応すべきことはたくさんあります。これからもアイリスオーヤマでは「ユーザーイン」発想で、より質の高い学びを提供できる電子黒板の開発に取り組んでいきます。
電子黒板に関するお問い合わせはこちらから  

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